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・学資保険は受取人を誰にするかによって、税金の種類が変わってくる
・受取人=契約者の場合は所得税、受取人≠契約者の場合は贈与税が発生する
・受取人は契約後でも変更可能
・状況にあわせて、学資保険の受取人に最適な人は誰か考えることが大切
学資保険を契約するときは将来保険金を受け取る人を決めておく必要があります。また離婚などの事情から受取人を変えたい方もいるでしょう。
しかし、具体的に誰を受取人にすればいいのか迷ってしまうケースも少なくありません。
実は、受取人を誰にするかで学資保険の保険金にかかる税金が変わることはご存じでしょうか。
本記事では学資保険の受取人の決め方を解説します。税金を抑えられる契約内容についても説明しますので、適切な保険選びに役立ててください。
この記事の目次
学資保険における受取人、契約者、被保険者の違いとは
学資保険における受取人・契約者・被保険者の特徴や相違点を以下で解説します。
「子どもの成長にあわせて保険金を用意する」という学資保険の性質上、被保険者は必ず子どもです。
しかし受取人や契約者は要望に応じて変えられるため、それぞれの説明をチェックしましょう。
学資保険の受取人とは
学資保険の受取人とは、発生した保険金を実際に受け取る人です。
受取人は契約者と同じ方でもなれる他、契約者にもしものことが起きた場合に備えて配偶者を指定することもできます。
子どもを受取人にすることも可能ですが、後述する税制の都合からあまりおすすめはできません。
学資保険の契約者とは
契約者は保険料の支払い義務を負う人です。
子どもが小さいうちに加入する学資保険では親が契約者になるケースが大半です。
年齢要件を満たしていれば祖父母が契約者となることも可能ですが、祖父母名義で契約する場合は保険料が割高になる点に注意しましょう。
学資保険の被保険者とは
被保険者とは保険の対象になる人のことです。
学資保険は子どもの年齢に応じて保険金を支払うことから、必ず子どもが被保険者になります。
学資保険の中には被保険者に医療保険や死亡保険特約をつけられる商品もあるため、必要に応じて検討しましょう。
学資保険は受取人によって税金の種類に違いが出る
学資保険は受取人と契約者の関係に応じてかかる税金が変わります。
税金の種類や税額の計算・控除の金額も含め、以下で確認しましょう。
受取人=契約者の場合は所得税がかかる
受取人と契約者が同一の場合は保険金に所得税がかかります。
ただし受け取り方によって所得の種類が異なり、受けられる控除が違う点に注意しましょう。
祝い金や満期保険金でまとまって受け取ると一時所得、学資年金で少しずつ受け取ると雑所得となります。
保険金の一括受取は一時所得の扱い
一括で受け取った保険金は一時所得となり、競馬・競輪の払戻金といった他の一時所得とあわせて1年分を計算します。課税対象額は、以下の通りです。
総収入金額-収入を得るために支出した金額+特別控除額(50万円)の半分
学資保険においては総収入金額が受け取った保険金、収入を得るために支出した金額が実払込保険料に当たります。
また「総収入金額-収入を得るために支出した金額」が特別控除額の50万円を下回った場合、所得税の対象外となります。
保険金を年金受取にすると雑所得の扱い
年金形式で受け取った保険金は雑所得扱いです。
雑所得の計算式は「総収入金額-必要経費」ですが、年額で考える必要があるため年金形式の学資保険では以下の式となります。
学資年金の受取総額÷受け取り年数-払込保険料総額÷受取年数
例えば350万円の年金総額を5年間で切り崩し、総払込保険料が300万円の場合は「350万円÷5年間-300万円÷5年間=10万円」が雑所得として扱われます。
給与所得者は20万円まで非課税です。したがってもし会社から給料をもらっていて他に雑所得がない場合、上記の10万円は課税対象ではありません。
一方で自営業者などは雑所得の非課税枠がない点に注意しましょう。
受取人≠契約者の場合は贈与税がかかる
受取人が契約者と異なり、保険金の受取時点で契約者が存命の場合は贈与税となります。
例えば、祖父母が契約者の保険で親や子どもが受け取った保険金は贈与税の課税対象です。贈与税の算出式は以下の通りです。
(1年間に受け取った贈与−基礎控除額110万円)×税率−控除額
税率と控除額は贈与総額から基礎控除を引いた金額(カッコ内の金額)に応じて異なります。
詳しくは以下の表をご参照ください。
贈与税の税率一覧表
贈与税の税率は渡す人と受け取る人の関係によって変わります。
学資保険は以下のどちらにも該当する可能性があるため、確認をおすすめします。
【一般贈与財産用】(一般税率)
夫婦、兄弟の他、親から未成年の子に贈与する際の税率です。
| 基礎控除後の課税価格 | 税率 | 控除額 |
| 200万円以下 | 10% | ‐ |
| 300万円以下 | 15% | 10万円 |
| 400万円以下 | 20% | 25万円 |
| 600万円以下 | 30% | 65万円 |
| 1,000万円以下 | 40% | 125万円 |
| 1,500万円以下 | 45% | 175万円 |
| 3,000万円以下 | 50% | 250万円 |
| 3,000万円超 | 55% | 400万円 |
【特例贈与財産用】(特例税率)
直系尊属(親や祖父母)から成人している子に贈与する際の税率です。
| 基礎控除後の課税価格 | 税率 | 控除額 |
| 200万円以下 | 10% | ‐ |
| 300万円以下 | 15% | 10万円 |
| 400万円以下 | 20% | 30万円 |
| 600万円以下 | 30% | 90万円 |
| 1,000万円以下 | 40% | 190万円 |
| 1,500万円以下 | 45% | 265万円 |
| 3,000万円以下 | 50% | 415万円 |
| 3,000万円超 | 55% | 640万円 |
参考:国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
例えば成人している子どもが親から300万円の保険金を受け取ると、控除後の額は300万円-110万円=190万円です。
課税価格が200万円以下であれば税率は10%・控除額は0円のため、190万円×10%=19万円が贈与税となります。
税金を考えるなら学資保険の受取人=契約者にするのがおすすめ
税金をなるべく安く抑えるなら受取人と契約者は同じ人を指定するといいでしょう。
控除額自体は所得税(50万円)より贈与税(110万円)の方が大きいものの、実際の所得課税額は「控除後の半額」という大きなメリットがあります。
学資年金で雑所得として計算するケースでも、払込保険料を引いて20万円を下回れば非課税となります。
上記より、所得税の方が贈与税より節税効果を感じやすいでしょう。
ただし、自営業者やフリーランスで雑所得が多い場合は、基礎控除を引いても課税対象額が大きいです。
そのため所得税での節税効果は感じにくいでしょう。
贈与税で受け取る場合と比べつつ、自身に適した受け取り方を選択してください。
学資保険の受取人は契約後でも変更可能!
学資保険の受取人は契約後でも変更できます。
受取人の変更は契約者しかできない点に加え、被保険者(学資保険の場合は子ども)の了承が必要な点に注意しましょう。
変更の際に必要な書類は保険会社によって異なりますが、基本は以下の通りです。
- 保険証券(保険証書)
- 印鑑
- 契約者の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 新しい受取人の口座情報
上記に加え、保険会社から渡される申請書類を漏れなく記入しましょう。
受取人名義を変更する場合はまず保険会社のコールセンターや保険販売員に相談します。
もし手持ちの書類(保険証など)が申請に使えるか不安な場合は、問い合わせのタイミングで確認しましょう。
離婚した際に受取人の変更を忘れないこと
離婚した場合は学資保険の受取人名義を必ず変更しましょう。
仮に親権者が母親になっても自動で名義が変わることはありません。
大変な時期ではありますが、必ず契約者に変更を依頼しましょう。
離婚後も受取人を変更しない場合、保険金が実際の親権者に渡らない可能性があります。
親権者に再度渡すとしても金額によっては贈与税が発生し、実際の受取額が目減りするかもしれません。
せっかくの保障を十全に残すため、離婚後の手続きは忘れないよう心がけましょう。
契約者が死亡した場合は後継保険契約者に引き継がれる
契約者が死亡した場合、保険における権利や義務は後続保険契約者に引き継がれます。
後続保険契約者は加入の際に3親等内の親族から契約者が指名します。
被保険者の祖父母などが一般的でしょう。
契約者が死亡すると、多くの学資保険では保険料の払込が免除されます。
免除には保険会社との手続きが必要になるため、いずれにしても速やかな連絡を心がけましょう。
保険料払込免除とは
保険料払込免除制度とは、契約者に万が一の事態が起きた際に以降の保険料を払わずに保障を持てる仕組みです。
万が一の事態には、死亡・高度障害の他、保険商品によっては所定の身体障害状態も含まれます。
保険料払込免除を受けた後でも保険金は通常通り受け取れます。
もし貯金ができなくなった状況でもまとまったお金を用意できる点は学資保険ならではの強みでしょう。
学資保険は年末調整で生命保険料控除の対象になる?
学資金を受け取る時だけではなく、保険料の支払い期間中は節税できないのか、気になる人もいるでしょう。
学資保険は基本的に「生命保険料控除」の対象になるため、年末調整の際に申告すれば、所得税や住民税の負担を軽減できます。
生命保険料控除は、1年間に支払った保険料の合計額に応じて、所得から一定額を差し引ける制度のことです。
所得が減ることで、所得税や住民税の負担軽減につながります。
生命保険料控除では、所得税については最大4万円、住民税は最大2.8万円の所得控除を受けることが可能です。
ただし、控除を受けられるのはあくまでも「保険料を支払っている人」である点には注意しましょう。
たとえば、妻を契約者とする学資保険の保険料を夫が支払っている場合、生命保険料控除を受けられるのは夫のみです。
状況にあわせて学資保険の受取人に最適な人は誰か考えてみよう
学資保険は受取人と契約者の関係によって保険金にかかる税金の種類が異なります。税金面を考慮するなら、受取人と契約者を同一にすることをおすすめします。
誰を受取人にすべきか悩んでしまう場合は、保険や税金、相続などに詳しいFP(ファイナンシャルプランナー)に相談してみてはいかがでしょうか。
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(※1):申込み後の相談内容回答の際に希望可能。希望が承れない場合もあり。
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