この記事の要約はこちら
・シングルマザーは収入が少なく、非正規雇用が多いため、年金受給額が低く老後の生活費が不足しやすい
・教育費の負担が長期にわたることで、老後資金の準備が後回しになり、貯蓄が十分にできない
・国民年金・厚生年金の制度や免除・猶予制度を理解し、利用可能な支援を活用することが重要である
・iDeCoやNISAなどの制度を使い、少額からでも資産形成を始めることで老後資金を補える
・教育・住宅・老後費の支出バランスを見直し、50代以降でも副収入や住まいの選択を工夫することで老後設計は間に合う
仕事・家事・育児を一人でこなすシングルマザー(ファザー)にとって、老後の生活は見えにくいテーマになりがちです。
子どもが成長して独立するまでの出費が重く、貯蓄や年金準備が後回しになるのが現実ではないでしょうか。
老後を安心して過ごすには、現実を直視し、今から計画的に備えることが欠かせません。
この記事では、シングルマザー(ファザー)の老後資金の現状と、無理なく始められる生活設計のポイントを紹介します。
この記事の目次
シングルマザー(ファザー)の老後は厳しい?貧困率と現実から見るリスク
シングルマザー(ファザー)の老後には、収入格差や年金制度の壁など、見過ごせないリスクが潜んでいます。
まずは統計や実態から、その現状を整理しましょう。
シングルマザー(ファザー)の老後貧困率と生活実態
シングルマザー(ファザー)の老後問題を考える際には、現在の生活実態を知ることがポイントです。

子ども家庭庁の「令和3年度全国ひとり親世帯等調査」によると、母子家庭の平均年収は約373万円で、子どものいる世帯全体の平均813.5万円と比べて半分以下です。
貯蓄額も少なく、老後の生活費に対する備えが不十分なケースが多く見られます。

同じひとり親世帯でも、父子家庭との差も歴然としています。
一般的に老後の生活費は単身世帯で月14万円以上が必要とされており、年金だけでは到底足りません。
こうした収入・貯蓄の格差が、シングルマザー(ファザー)の老後の貧困リスクを高める要因となっています。
働き方と年金加入の関係
老後の資金準備に大きくかかわるのは、年金です。
年金の受給額は、現在の働き方や過去の加入状況に左右されます。

前項でご紹介した子ども家庭庁の調査によると、シングルマザー(ファザー)の86.3%が就業しており、正規の職員・従業員が48.8%と最も多くなっている反面、パート・アルバイト等の割合が38.8%にのぼっています。
シングルマザー(ファザー)の約4割はパートや非正規雇用で働いており、厚生年金に加入できないケースが少なくありません。
厚生年金に加入していない場合、受給できるのは国民年金のみで、老齢基礎年金の満額(67歳以下の場合)は、令和6年度からは月額68,000円です。
月額68,000円では老後の生活費をまかなうには不十分であり、年金制度の構造がシングルマザー(ファザー)の老後不安をさらに深刻化させています。
子育て・教育費の長期負担が老後に与える影響
シングルマザー(ファザー)は子育てと教育費の負担が長期にわたるため、老後資金の形成が後回しになりがちです。
子どもの教育費は、進学する学校によっても異なりますが、大学卒業までにかかる平均的な教育費は、全て国公立でも約800万円、全て私立だと約2,200万円に上ります。
【学習費等総額】(単位:円)
| 区分 | 幼稚園 | 小学校 | 中学校 | 高等学校 | 大学 | 合計 |
| 高校まで公立 大学のみ国立 |
662,340 | 1,821,397 | 1,379,518 | 1,175,267 | 2,626400 | 7,664,922 |
| すべて公立 | 662,340 | 1,821,397 | 1,379,518 | 1,175,267 | 2,697,200 | 7,735,722 |
| 幼稚園・大学は私立 他は公立 |
1,610,918 | 1,821,397 | 1,379,518 | 1,175,267 | 5,267,200 | 11,254,300 |
| 小学校・中学校は公立 他は私立 |
1,610,918 | 1,821,397 | 1,379,518 | 2,755,243 | 5,267,200 | 12,834,276 |
| 小学校だけ公立 | 1,610,918 | 1,821,397 | 3,839,621 | 2,755,243 | 5,267,200 | 15,294,379 |
| すべて私立 | 1.610,918 | 8,819,687 | 3,839,621 | 2,755,243 | 5,267,200 | 22,283,669 |
参考:教育費負担|文部科学省
学校にかかる費用に加え、塾や一人暮らしの住居費などが必要になることもあり、奨学金制度を活用しても返済の負担が残ります。
シングルマザー(ファザー)の場合は、子どもが独立するまでの支出が多く、貯蓄に回す余裕がないまま定年を迎えるケースも少なくありません。
シングルマザー(ファザー)の公的年金・制度を正しく理解する
老後の生活を支える柱となるのが、公的年金など国の制度です。
シングルマザー(ファザー)にとって重要な制度ですが、仕組みや受給条件を正しく理解していないと、将来の備えに大きな差が生まれます。
ここでは公的年金やシングルマザー(ファザー)が利用できる制度について、基本から確認していきましょう。
国民年金・厚生年金の基礎を整理
日本の公的年金制度は「国民年金」と「厚生年金」の2階建て構造です

画像引用:いっしょに検証!公的年金 | 厚生労働省
自営業者やパートタイム勤務者などは原則として国民年金に加入し、国民年金のみに加入する人(第1号被保険者)が月々納付する年金保険料は令和7年度時点で17,510円です。
一方、会社員や公務員などは厚生年金に加入し、保険料は収入に応じて決まります。
老齢基礎年金の満額(67歳以下の場合)は、令和6年度からは月額68,000円で、老後の生活費としては不十分です。
所得が一定以下の場合は保険料免除制度や追納制度もあり、活用することで将来の年金額を増やすこともできます。
シングルマザー(ファザー)が受けられる年金関連制度
子育てや生活費で国民年金の保険料を払うのが難しいときは、保険料免除制度や納付猶予制度を利用できます。
【保険料免除・納付猶予制度の概要】
| 保険料免除制度 | 納付猶予制度 | |
| 対象者 | 本人・世帯主・配偶者の所得が一定額以下、 または失業などで保険料を払うのが難しい人 |
20歳以上50歳未満で、本人・配偶者の所得が一定額以下の人 |
| 内容 | 申請して認められると、 保険料の全額または一部(3/4・半額・1/4)が免除される |
保険料の支払いを一時的に先送りできる(あとで追納可能) |
| 申請期間 | 保険料の納付期限から2年以内 | 保険料の納付期限から2年以内 |
| メリット | ・免除期間も年金に反映される(全額免除でも納付時の1/2を受給可能) ・障害・遺族年金の対象になる |
・追納すれば将来の年金額に反映される ・障害・遺族年金の対象になる |
「生活費のウェイトが大きくて保険料まで支払いができない」となった場合、そのままにしておくのではなく、利用できる制度を活用して自分の老後資金を最低限確保しておくことが大切です。
年金だけでは暮らせない理由と今からできる対策
総務省が2024年に実施した家計調査では、65歳以上の単身者の家計収支が報告されています。
【単身(65歳以上・無職世帯)の1カ月の収入と支出】

画像引用:家計調査報告(家計収支編)2024年(令和6年)平均結果の概要|総務省
社会保障の給付額は121,629円とされていますが、国民年金のみに加入していた場合は月額68,000円(令和6年度から)です。
65歳以上の単身無職世帯の月間平均消費支出は平均約134,000円のため、単純計算すると66,000円が不足するということになります。
年間では約80万円ほどが不足するため、収入を補うか貯金をしておくことが必要です。
国民年金だけだと老後の生活費に全然足りないし、免除制度や納付猶予があっても将来の年金額は減っちゃう。
制度を知らないまま過ごすと、本当に老後が厳しくなりそうです。
もし 自分は何を優先して備えるべき?と感じているなら、お金のプロであるFPに相談して現状を一度棚卸ししてみると、老後の不安をグッと減らせます!
シングルマザー(ファザー)が老後資金を今から準備する方法
老後資金の準備は、早ければ早いほど有利です。
収入が限られていても、少額から始められる方法は多数あります。
ここでは、現実的な資金準備の方法をご紹介しましょう。
・貯蓄の目安と具体的な目標設定
・少額から始める資産形成
・保険を老後準備の一部として活用する
貯蓄の目安と具体的な目標設定
老後に必要な資金は、生活費・医療費・住居費などを含めて2,000万円以上とされています。
前項でご紹介した総務省の家計調査をもとにすると、65歳から85歳までの20年間、月14万円の生活費を必要とした場合、総額は約3,360万円です。
シングルマザー(ファザー)が国民年金を満額受給しても、不足する金額は20年間で約1,600万円にのぼります。
年金だけで不足する金額を補うためには、毎月少額でも積み立てを始めることが重要です。
収入に応じて無理のない目標を設定し、着実な資金形成を行うことが求められます。
少額から始める資産形成
資産形成は、少額からでも始められる制度を活用することで、シングルマザー(ファザー)でも資産形成を実現できます。
資産形成には、税の優遇範囲が広いiDeCo(個人型確定拠出年金)や、ライフプランに柔軟に対応できるNISA(少額投資非課税制度)がおすすめです。
iDeCoは5,000円から、NISAは100円からはじめることができ、将来の老後資金準備ができます。
初心者の方は専門家のサポートを受けながら、自分に合った運用方法を選ぶことが大切です。
NISAについては、こちらの記事で解説をしています。
NISAを今から始めるのは遅い?2026年からでも間に合う理由や年代別の始め方を解説
iDeCoについては、こちらの記事で解説をしています。
iDeCo(イデコ)はやらないほうがいい?7つの理由や向いている人の特徴を解説
保険を老後準備の一部として活用する
保険は、老後のリスクに備える手段としても有効です。
医療保険は入院・手術費用をカバーし、終身保険は死亡保障と貯蓄機能を兼ね備えています。
個人年金保険は、一定期間後に年金として受け取れる仕組みで、老後の「第二の年金」として利用することが可能です。
保険は貯蓄とは異なり、万が一の備えとしての役割も果たします。
保障内容や保険料を比較し、自分のライフプランに合った保険を選ぶことが重要です。
NISAやiDeCoで少額から積み立てたり、保険を組み合わせたりすれば準備しやすそうです。
今の収入や家計状況に合わせて、無理なく続けられる方法を選ぶのが成功のポイント。
お金のプロであるFPに相談するとムダのない老後計画を立てやすくなるよ!
ライフプラン全体で考えるシングルマザー(ファザー)の老後設計
シングルマザー(ファザー)の老後資金の準備は、単独で考えるのではなく、教育費や住宅費など他のライフイベントとバランスを取りながら進めることが重要です。
短期的な支出と長期的な備えを、同時に見通すことが大切になります。
・教育費・住宅費・老後費のバランスをとる
・50代からでも間に合う資金計画
・老後に向けた住まいと生活スタイルの見直し
教育費・住宅費・老後費のバランスをとる
シングルマザー(ファザー)にとって、教育費・住宅費・老後費は三大支出といわれます。
子ども1人の大学進学までにかかる教育費は平均1,000万円以上、住宅購入には2,000万円以上が必要になることもあります。
自分にとって必要な支出をグラフなどで可視化し、どの時期にどの費用が集中するかを把握しましょう。
可視化することで老後資金の準備時期を明確にできます。
優先順位をつけ、無理のない範囲で老後資金を確保することがポイントです。
50代からでも間に合う資金計画
50代になっても、老後資金の準備は遅くありません。
定年までの期間を活用して、貯蓄や投資、保険の見直しを行うことが効果的です。
在宅ワークや資格を活かした副収入を得ることで、老後資金を少しずつ増やすことも可能です。
生活費の見直しや固定費の削減によって、貯蓄に回せる資金を確保しましょう。
50代は支出が落ち着き始める時期でもあるため、老後に向けた資金計画を立て直すラストチャンスと捉えることができます。
老後に向けた住まいと生活スタイルの見直し
シングルマザー(ファザー)にとっては、老後の生活を見据えた住まいの選択も重要です。
持ち家がある場合は、バリアフリー化やリフォームの検討が必要になり、賃貸の場合は、賃貸であれば家賃の負担が軽い地域への住み替えも選択肢になります。
地方移住やコンパクトな暮らしへの転換も、生活コストを抑える手段の一つ。
住まいは生活の基盤であり、老後の安心感に直結するため、早めに選択肢を整理し、自分に合った生活スタイルを描くことが大切です。
シングルマザー(ファザー)が公的支援・自治体制度を活用する方法
シングルマザー(ファザー)の生活を支える公的支援や自治体の制度は複数あります。
きちんと内容を理解しておくことで、老後だけでなく現役期の負担も軽くできるため、情報収集をこまめに行いましょう。
ひとり親家庭向けの支援制度
シングルマザー(ファザー)には、児童扶養手当・住宅手当・医療費助成など、子育て期に利用できる支援制度が多数あります。
母子父子寡婦福祉資金貸付金は、修学資金・生活資金、住宅資金・就学支度資金・結婚資金など、12種類もの目的があり、貸付条件も緩やかな設定です。
以上の制度は、シングルマザー(ファザー)の自立を促進するための経済的支援ですが、自分で申請をしなければいけない制度がほとんどで、自動的に支給されるものではありません。
ひとり親家庭向けの支援制度を活用することで、生活費の圧縮と貯蓄の余力を生み出すことが可能なため、国や自治体の情報をチェックするようにしましょう。
シングルマザー(ファザー)が受けられる支援については、こちらの記事で解説をしています。
シングルマザーが受けられる手当とは?減免制度や支援制度の条件も紹介
老後期に使える公的・自治体支援
老後期には、生活支援や介護予防など、公的・自治体の支援制度が利用できます。
地域包括支援センターでは、介護や健康、生活に関する相談が無料で受けられ、必要に応じて介護サービスや福祉制度の案内も可能です。
自治体によっては、買い物支援や見守りサービスなど、単身高齢者向けの支援が提供されているケースもあります。
これらの制度は、年金だけでは不安な老後生活を補完する重要な手段となるため、自分の居住する地域の情報を理解しておくことが重要です。
支援制度を上手に利用するコツ
支援制度を活用するには、申請方法・所得制限・申請のタイミングを正しく理解することが不可欠です。
児童扶養手当の場合は、毎年の現況届の提出が必要で、提出を怠ると支給が停止されることがあります。
所得制限により支給額が減額される場合もあるため、収入の変動に応じた確認が重要です。
制度の情報は自治体の窓口や公式サイトで随時更新されるため、定期的なチェックを習慣化するようにしましょう。
シングルマザー(ファザー)の老後・保険の活用方法は?
保険は、老後の生活を支える重要なツールです。
貯蓄だけでは不安な部分を補い、医療・介護などのリスクに備える手段として活用できます。
老後の安心を支える保険の役割
老後の生活には、医療費や介護費用など予測しづらい支出が伴います。
医療保険は入院・手術などの費用をカバーし、介護保険は要介護状態になった際の経済的負担を軽減します。
終身保険は死亡保障と貯蓄機能を兼ね備えており、老後の資金として活用することも可能です。
生命保険は、年金や貯蓄だけでは対応しきれないリスクを補完する役割を果たすため、ライフプランに合った保険に加入することが重要になります。
シングルマザー(ファザー)に合った保険の選び方
シングルマザー(ファザー)が保険を選ぶ際は、必要保障額とライフプラン全体のバランスを考慮することが重要です。
子どもが独立した後は死亡保障を減らし、医療・介護保障を手厚くするなど、ライフステージに応じた見直しが必要になります。
また、保険は単なる保障ではなく、老後資金形成のツールとしても活用が可能です。
ただし、個人年金保険や終身保険などは、保険料の負担が大きくなる傾向があります。
保険料の負担ができるかどうか、自分に本当にあった保障であるかを見極めなければいけません。
関連記事
シングルマザー(母子家庭)におすすめの生命保険は?入っていない場合のリスクや保険の選び方を解説
専門家に相談して老後資金を見える化する
老後資金の準備は、専門家のサポートを受けることで、より具体的かつ現実的な計画が立てられます。
ファイナンシャルプランナー(FP)によるライフプラン診断では、収入・支出・保険・資産運用などを総合的に分析し、必要資金を「見える化」できます。
保険はよくわからないと後回しにしてしまいがちですが、専門家に相談し、自分に合った保障内容や保険商品を客観的に選ぶことが可能です。
シングルマザー(ファザー)だからこそ、必要な保険を厳選して加入する必要があります。
具体的に『私は何を選べばいい?』と迷うなら、保険相談を利用して保険のプロに相談をしましょう。
まとめ
シングルマザー(ファザー)の現状は厳しいものがあります。
ただし、早い段階で老後準備をする必要があり、そのためにはさまざまな情報を入手し、自分に合った資産形成をおこなわなくてはいけません。
みんなの生命保険アドバイザーは、提携をしている2500名以上の保険専門家であるFPの中から希望に沿った担当者を紹介してくれるマッチングサービスです。
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