老後資金
  • 公開日:2025.4.10
  • 更新日:2025.5.27

年金をもらいながら働ける金額はいくら?収入の目安と年金を減らさず働く方法を解説

年金をもらいながら働ける金額はいくら?収入の目安と年金を減らさず働く方法を解説

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この記事では、年金が減額される「在職老齢年金制度」の基本的な仕組みと、年金をもらいながら働ける金額を解説。年金を減らさず働く方法についても紹介するため、ぜひ最後までご覧ください。

この記事の要約はこちら

・年金収入と労働収入の合計が50万円を超えると年金額が調整される可能性がある
・年金を減らさずに働くためには双方の収入を合算して50万円以下に抑える必要がある
・業務委託やフリーランスとして働くといった選択肢も有効

定年退職を迎えるにあたり、生活費の補充や社会とのつながりを維持する目的などで労働を続ける方も多いのではないでしょうか。

その際、一定の収入を超えると年金が減額される可能性があります。

そこでこの記事では、年金が減額される「在職老齢年金制度」の基本的な仕組みと、年金をもらいながら働ける金額を解説します。

年金を減らさず働く方法も紹介するため、定年後も労働を続けるか検討している方の参考になるでしょう。ぜひ最後までご覧ください。

年金をもらいながら働ける金額

年金を受給しながら働く場合、収入が一定額を超えると年金が減額される可能性があります。

具体的には、年金収入と労働収入の合計が50万円を超えると、年金の一部が支給停止となることがあります。

これは「在職老齢年金」という制度の、収入に応じて年金額が調整される仕組みによるものです。

ただし、すべての収入が減額の対象になるわけではなく、計算の対象となるのは給与や賞与のみです。

次の章では、在職老齢年金の仕組みを詳しく解説し、実際にどのくらい年金が減額されるのかシミュレーションを交えて説明します。

年金をもらいながら働く際の基本ルール

収入によって年金額が調整される「在職老齢年金制度」ですが、その仕組みをきちんと理解しておかなければ、予期せぬ年金の減額につながる可能性があります。

ここでは、在職老齢年金制度の仕組みと給与以外の収入の影響について詳しくみていきましょう。

在職老齢年金制度の仕組み

在職老齢年金とは、会社に勤めながら老齢年金を受け取る場合に、給与の金額によって年金額が減額される制度のことです。

この制度の対象となるのは、厚生年金に加入して働き、年金収入と労働収入の合計が50万円を超える場合です。

【在職老齢年金に該当する条件】
・厚生年金に加入して働いている
・年金収入と労働収入の合計が50万円を超える

また、年金には老齢基礎年金と老齢厚生年金の2種類があり、減額の対象となるのは老齢厚生年金のみです。

つまり、老齢基礎年金は収入がどれだけ増えたとしても影響を受けることはありません

在職老齢年金の具体的な計算方法は以下のとおりです。

【在職老齢年金の支給停止額の計算式】
支給停止額=(基本月額+総報酬月額相当額-50万円)×1/2
※基本月額:月の厚生年金受給額
※総報酬月額相当額:月給(標準報酬月額)+直近1年間の賞与を12で割った額

この計算式により、収入が増えると老齢厚生年金の支給額が減る仕組みになっています。

参考:日本年金機構 在職老齢年金の計算方法

給与以外の収入はどう影響する?

前述のとおり、在職老齢年金の対象となるのは厚生年金に加入して働くケースです。

そのため、給与や賞与以外の収入は在職老齢年金の計算には影響しません。

つまり、以下のような収入は在職老齢年金の対象外となり、どれだけ収入を得ても老齢厚生年金の減額にはつながりません。

在職老齢年金の対象外となる収入
・利子所得
・配当所得
・不動産所得
・事業所得
・退職所得
・譲渡所得
・一時所得
・雑所得

 

例えば、基本月額が15万円、総報酬月額相当額が30万円、不動産所得が10万円のケースでみていきましょう。

このケースでは、収入の総額は55万円ですが、不動産所得の10万円は在職老齢年金の計算の対象外です。

そのため、基本月額と総報酬月額相当額の合計は45万円となり、減額基準の50万円を超えていないため、年金の支給停止に該当しません。

実際年金はどのくらい減るの?シミュレーションで確認

ここからは、在職老齢年金によって年金が実際にどの程度減額されるのか、具体的なシミュレーションをみていきましょう。

【シミュレーションの条件】
・基本月額(厚生年金の月額受給額):15万円
・総報酬月額相当額(給与+賞与の月換算額):50万円

この場合、在職老齢年金の支給停止額は以下の計算式で求められます。

【計算式】
(基本月額+総報酬月額相当額-50万円)×1/2

実際に当てはめてみましょう。

(15万円+50万円-50万円)×1/2=7万5,000円

したがって、実際に受け取れる年金額は15万円-7万5,000円=7万5,000円となります。

このように、給与収入と年金額の合計が50万円を超えることで、老齢厚生年金が減額されることがわかります。

もし、働きながら年金を受給する際は、どの程度の収入なら支給停止にならないかをきちんと把握しておくことが重要です。

年金を減らさずに働く方法

定年後も働く意欲がある方にとって、年金を減らさずに働きたいのは当然のことでしょう。

ここからは年金を減額されずに働ける方法を紹介していきます。

年金を減額されずに働ける方法
・パート・アルバイトで月収を抑える
・業務委託やフリーランスで調整する
・勤務先に相談して報酬額を調整する

 

パート・アルバイトで月収を抑える

年金を減らされずに働く方法のひとつが、パートやアルバイトとして働くことです。

現役時代よりも収入は下がるものの、厚生年金に加入しない働き方を選べば、どれだけパート収入があっても老齢厚生年金が減額されることはありません。

ただし、パートやアルバイトでも勤務日数や勤務時間が一定の基準を超えた場合、厚生年金への加入が義務付けられる可能性があります。

それでも在職老齢年金の対象となるほど高収入を得るケースは少ないため、大きな影響を受けることはあまりないでしょう。

もしパートやアルバイトの収入で十分に生活できるのであれば、年金を減額されずに働けるこの働き方を選ぶのも選択肢のひとつです。

業務委託やフリーランスで調整する

業務委託やフリーランスとして働くのも選択肢のひとつです。

在職老齢年金の対象となるのは、厚生年金に加入して働くケースですが、業務委託やフリーランスの収入は一般的に「事業所得」として扱われるため、厚生年金に加入する必要がありません。

このため、どれだけ多くの収入を得ても在職老齢年金の対象にならず、年金支給額に影響を与えることはないでしょう。

定年後もスキルや経験を活かして自由に働きたい方は、業務委託やフリーランスに挑戦してみてもよいかもしれません。

ただし、業務委託やフリーランスとして働く場合は、確定申告が必要になります。

また、帳簿や領収書の管理といった事務作業も発生し、会社員として働くよりも雑務が増えてしまう点に注意が必要です。

勤務先に相談して報酬額を調整する

引き続き勤務先で働き、在職老齢年金に該当するほどの収入が見込まれる方は、勤務先に相談して報酬額を調整してもらうのも選択肢のひとつです。

例えば基本月額が15万円、定年後の報酬が45万円の場合、合計で60万円となります。

この場合、在職老齢年金の減額基準である50万円を超えるため、年金の一部が支給停止される可能性があります。

これを回避するには、報酬額を月35万円以下に調整してもらい、在職老齢年金に該当しない範囲内で働くことが有効です。

また、週5日勤務を週4日に変更してもらうなど、勤務時間の見直しが可能であれば、収入を抑えつつ老後の時間を確保にもつながります。

勤務先によっては、働き方や報酬の調整が難しい場合もありますが、一度相談してみる価値はあるでしょう。

自身の希望する働き方と収入のバランスを考えながら、交渉してみることをおすすめします。

在職老齢年金は今後廃止される可能性も

ここまで在職老齢年金の仕組みや対策について解説してきましたが、今後この制度が撤廃される可能性があります。

2024年11月、厚生労働省が在職老齢年金制度の見直しを検討していることが明らかになりました。

見直し案では、支給停止の基準額を現在の50万円から引き上げることや、在職老齢年金そのものを廃止することが議論されています。

これまでも在職老齢年金の上限額は段階的に引き上げられており、将来的には廃止される可能性も十分に考えられます。

年度 支給停止基準額
2022年度 47万円
2023年度 48万円
2024年度 50万円

制度の変更によって、年金を受給しながら働くことへの影響が大きく変わる可能性があるため、今後の動向にも注目しておくことが重要です。

参考:厚生労働省「在職老齢年金の見直しについて」

在職老齢年金と繰下げ受給の関係

定年後も働き続ける中で、在職老齢年金の対象となる働き方を選ぶ方もいるでしょう。

その場合、現役並みの収入があるため、年金の繰下げ受給を検討する方もいるかもしれません。

しかし、在職老齢年金の対象となる場合、繰下げ受給には注意が必要です。

以下では、繰下げ受給の仕組みと在職老齢年金との関係について詳しく解説します。

繰下げ受給とは

「繰下げ受給」とは、年金の受給開始時期を遅らせることで、将来受け取る年金額を増やせる制度です。

通常、年金は65歳から受給できますが、繰下げることで1ヶ月ごとに0.7%増額され、最大で75歳まで繰下げることが可能です。

例えば、毎月の年金額が10万円の方が65歳から75歳までの10年間繰下げた場合、年金が84%増額されます。

10万円×1.84=18万4,000円

この増額は一生涯続くため、繰下げ後の年金額が増えることで、老後の生活がより安定しやすくなります。

一方で、繰下げ後に受給を開始してすぐに亡くなってしまうと、受け取れる年金総額が少なくなるリスクもあります。

参考:日本年金機構「年金の繰下げ受給」

在職老齢年金に該当する状態での繰下げ受給には要注意

在職老齢年金に該当している状況で年金の繰下げ受給を選択する際には注意が必要です。

なぜなら、在職老齢年金制度によって支給停止となった老齢厚生年金の部分は、繰下げの対象とならないためです。

繰下げ受給による増額の対象となるのは、実際に受け取っている年金額に限られ、支給停止部分は含まれません。

例えば、基本月額が15万円、総報酬月額が50万円の場合、支給停止額は以下の計算式で求められます。

【計算式】
(基本月額+総報酬月額相当額-50万円)×1/2

【支給停止額】
(15万円+50万円-50万円)×1/2=7万5,000円

つまり、年金15万円のうち7万5,000円が支給停止となりますが、この部分は繰下げ受給による増額の対象外です。

繰下げ受給を選択しても、増額されるのは支給されている部分(このケースでは7万5,000円)のみとなり、想定していたほどの増額にならない可能性があります。

そのため、在職老齢年金の対象となる状態で繰下げ受給をする場合は、制度の仕組みを十分理解したうえで判断することが重要です。

参考:日本年金機構「老齢年金の繰下げ制度」

最適な働き方を見つけよう!

在職老齢年金とは、会社に勤めながら老齢年金を受け取る場合に、給与の金額によって年金額が減額される制度のことです。

年金収入と労働収入の合計が50万円を超える場合に適用されます。

対策として、厚生年金に加入しないパートやアルバイトといった働き方を選択することが有効です。

他にも、業務委託やフリーランスとして働き、事業所得を得る方法も選択肢のひとつでしょう。

とはいえ、在職老齢年金の対象になると年金は減額されますが、手取り総額で考えると、収入を維持したまま働く方が結果的に多くなるケースが一般的です。

そのため、自分のライフスタイルや老後資金の状況に応じて、最適な働き方を選ぶことが大切です。

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