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・高齢女性の貧困率は男性より高く、長寿や年金額の差、家族の支援不足が要因となっている。
・65歳以上の単身無職世帯の生活費は月約16万円が必要で、医療費や修繕費など突発的な出費にも備える必要がある。
・平均寿命(87.13歳)まで生活する場合、必要な老後資金は数千万円に達する可能性がある。
・趣味・旅行などゆとりある暮らしには、生活費に加え月数万円程度の自由資金が求められる。
・退職金や年金を把握し、資産運用や貯蓄を早めに検討することが老後の安心につながる。
女性は男性より平均寿命が長く、一人暮らしの場合は特に老後資金の不足リスクが高くなると考えられています。
その背景には、収入や年金額の男女差、頼れる家族が少ないこと、そして物価上昇や医療・介護費用の増加といった要因があります。
長生きするほど生活費や医療費がかさみ、想定以上の資金を必要とするケースも少なくありません。
こうした不安を解消するためには、必要な老後資金を把握し、早めに準備を始めることが大切です。
本記事では、独身・一人暮らしの女性が老後に必要な資金の目安を確認しながら、貯金や資産運用、公的制度の活用など具体的な準備方法をわかりやすく解説していきます。
この記事の目次
独身女性の老後資金が不足しやすい理由と現状
まずは、独身女性が老後資金を十分に確保しづらい背景や現状を整理してみましょう。
・女性の平均寿命は男性より長い
・給与に男女格差がある
・年金額で男性との差がある
・貧困率が男性より高い
女性の平均寿命は男性より長い
女性の平均寿命は男性より長く、長期的な資金計画が欠かせません。
厚生労働省が公表した「令和6年簡易生命表」によると、男性の平均寿命は81.09歳であるのに対し、女性は87.13歳と6年以上も長くなっています。
その分、高齢期には生活費に加えて医療や介護のリスクも増え、想定以上の出費がかかる可能性があります。
こうした状況を踏まえると、老後資金は余裕をもって多めに見積もり、できるだけ早い段階から計画的に準備を進めることが大切です。
給与に男女格差がある
女性は男性に比べて給与水準が低い傾向にあります。
国税庁の「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、平均給与は男性が587万円であるのに対し、女性は333万円と約250万円以上の差があります。
この背景には、企業における管理職比率の低さや、業種・雇用形態の違い、昇進機会の制約などが影響しています。
その結果、貯蓄や資産形成に回せる金額も少なくなりがちで、老後資金の確保に不安を抱える女性は少なくありません。
参考:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」
年金額で男性との差がある
年金制度は国民年金と厚生年金の二階建てで、将来貰える年金額は年金保険料を納めているときの収入と加入期間によって決定する仕組みです。
そのため、給与格差はそのまま公的年金の受給額にも影響します。
厚生労働省の「厚生年金保険・国民年金事業年報(令和5年度)」によると、厚生年金の平均月額は男性166,606円に対し、女性は107,200円と約6万円の差があります。
さらに国民年金だけの場合でも、男性59,965円に対して女性は55,777円と差が見られます。
老後の生活費を年金だけに頼るのは難しく、不足分をどう補うかを早めに考えることが重要です。
貧困率が男性より高い
一人暮らしの高齢女性は、男性よりも貧困率が高い傾向にあります。
内閣府「男女共同参画白書(令和6年版)」によると、高齢者の貧困率は男性が16.6%であるのに対し、女性は22.8%と約6ポイント高い水準です。
この背景には、長寿による生活費の増大、年金額の差、非正規雇用による収入格差など複数の要因が重なっています。
さらに、一人暮らしでは家族からのサポートを得にくいこともあり、経済的に不安定になりやすいのが現状です。
そのため、老後の資金不足リスクを早めに認識し、計画的な資産形成や支出の見直しを進めていくことが重要です。
物価上昇も重なって、老後資金が不足しやすい現状があるんだね。
一人暮らし女性の老後資金の目安はいくら?
総務省のデータによると、65歳以上の単身無職世帯(一人暮らしで働いていない世帯)の平均的な消費支出は、月額16万1,933円です。
| 項目 | 月平均額 |
| 食料 | 42,085円 |
| 住居 | 12,693円 |
| 光熱・水道 | 14,490円 |
| 家具・家事用品 | 6,596円 |
| 被服及び履き物 | 3,385円 |
| 保健医療 | 8,640円 |
| 交通・通信 | 14,935円 |
| 教育 | 15円 |
| 教育娯楽 | 15,492円 |
| その他の消費支出 | 30,956円 |
| その他の消費支出(諸雑費) | 13,409円 |
| その他の消費支出(交際費) | 16,460円 |
| その他の消費支出(仕送り金) | 1,059円 |
| 非消費支出 | 12,647円 |
| 消費支出 | 161,933円 |
参考:家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要
これに対し、毎月受け取れる平均的な年金額(女性)は、会社員として厚生年金に加入していた人で月額10万7,200円、自営業などで国民年金のみだった人で月額5万5,777円となっています。
この「支出(約16.2万円)」と「収入(年金)」の差額が、毎月の赤字額となります。
会社員だった場合は月約5.5万円、自営業だった場合は月約10.6万円が生活費として不足する計算です。
女性の65歳時点での平均余命は24.38年とされています。この期間、平均的な生活を続けるために不足する総額を試算すると、以下のようになります。
- 会社員だった人(厚生年金):約1,600万円
- 自営業・フリーランス(国民年金):約3,100万円
つまり、生活費の補填だけで、およそ1,600万円〜3,100万円の資金準備が必要になるということです。
なお、この金額に病気や介護、家の修繕費といった臨時出費は含まれていません。安心できる老後を迎えるためには、上記の金額に加え、数百万円〜1,000万円程度の「予備費」も考慮して計画を立てる必要があります。
年金だけじゃ足りないから、1,600万円以上の不足分を準備する必要があるんだね。
だからこそ、早めに貯蓄や資産運用を始めたり、保険を活用して将来の安心を確保することが大切です!
一人暮らしの女性に必要な老後資金を把握するには?
老後資金はあくまで現役時代の生活スタイルや収入状況、持ち家の有無などによって変わります。
まずは現状を把握し、実際にいくら必要かを試算する作業が欠かせません。
具体的には次の4つの内容を整理していきましょう。
・受け取れる退職金の金額を把握する
・老後受け取れる年金の金額を把握する
・介護・葬儀などの特別費用を考慮する
生活費を把握する
家計簿や実際の銀行口座の出入金を調べて、毎月どれだけのお金を使っているかを正確に洗い出します。
特に、固定費である住居費や光熱費、通信費などを明確にすることで、どこにどれだけのコストがかかっているかが見えてくるでしょう。
老後は収入が減りやすい分、固定費の見直しを早めに行うことが大切です。
受け取れる退職金の金額を把握する
退職金は老後資金の大きな柱のひとつです。
厚生労働省の「令和5年就労条件総合調査」によると、勤続20年以上かつ45歳以上の退職者のうち、退職者1人平均退職給付額(定年)は以下のとおりです。
- 大学・大学院卒(管理・事務・技術職):1,896万円
- 高校卒(管理・事務・技術職):1,682万円
- 高校卒(現業職):1,183万円
ただし、この金額はあくまで平均であり、勤務先の企業規模や業種、勤続年数、退職理由(定年・早期退職など)によって大きく変わります。
そのため、まずは自分の勤務先の就業規則や退職金制度を確認し、どの程度の金額が見込まれるのかを把握しておくことが大切です。
退職金制度は正社員だけでなく、契約社員や一部の非正規雇用者にも適用される場合があります。
また、受け取った退職金をどのように使うかも重要なポイントです。
繰り上げ返済に充てて住居費の負担を減らす、老後の備蓄資金として確保する、あるいは資産運用に回すなど、ライフプランに応じた使い道を早めに検討しておくことで、老後の不安を軽減できます。
老後受け取れる年金の金額を把握する
年金定期便や日本年金機構のサイトなどで、将来の見込み受給額を定期的に確認すると良いでしょう。
厚生年金や国民年金の受給額に加え、企業年金や個人年金保険を活用している場合は、その合算を試算してみることが重要です。
実際の年金だけでは生活に必要な費用をまかなえないことが多いため、貯蓄や運用とのバランスを考慮する必要があります。
生活費は家計簿で固定費を洗い出して、退職金は勤務先の制度を確認して、年金は定期便で見込額を確認しよう!
そこから貯蓄や運用の計画を立てれば、不安を減らして安心して準備できます。
介護・葬儀などの特別費用を考慮する
老後は通常の生活費だけでなく、介護や葬儀など支出が必要になるケースもあります。
介護費用の目安(在宅・施設別)
生命保険文化センターの「2024年度 生命保険に関する全国実態調査(2人以上世帯)」によると、介護費用の月額は在宅が平均5.3万円、施設が平均13.8万円となっています。
在宅介護の場合は、ヘルパーやデイサービスの利用費用に加えて、家のリフォーム費などの出費が重なることがあります。
施設介護では入居費や月々の利用料がかかり、その額は施設の種類によって大きく異なります。
まずは複数の施設やサービスを比較し、予算と支援体制を照らし合わせて検討することが大切です。
参考:生命保険文化センター「介護にはどれくらいの費用・期間がかかる?」
葬儀やお墓、終活の費用相場
葬儀の形態によっては数十万円から百万円単位の費用がかかることがあります。
お墓の購入費や墓じまい、永代供養なども含めると、想像以上にまとまった資金が必要となるでしょう。
生前のうちに終活として希望のスタイルや価格帯をリサーチし、それに合わせた資金の確保を考えることが大切です。
一人暮らしの女性は何歳から老後資金を準備すべき?
老後資金の準備は早いに越したことはありませんが、ライフステージごとに取り組める内容は変わってきます。
ここでは30代、40代、50代に分けて詳しく解説します。
30代からの準備(長期投資・NISA・iDeCo活用)
30代は時間を味方につける最大のチャンスであり、少額でも投資を始めることで複利効果が期待できます。
若い時期から少額でも積み立てを始めることで、時間をかけた資産形成が可能になります。
NISAやiDeCoなどの税制優遇制度を利用すれば、運用益や掛金の税制メリットを享受できるのも大きな魅力です。
コツコツと続けることで将来に向けたリスクヘッジがしやすくなります。
関連記事
【FP監修】30代独身女性で貯金なしはやばい?統計データや今から始められるお金の貯め方を紹介!
40代からの準備(リスク分散・繰上返済・保険見直し)
40代は住宅ローンや子育てなど、多くの支出が重なる年代です。
まずは支出を抑えられるポイントを洗い出し、ローンの繰上返済や保険の見直しなどで家計を整えるとよいでしょう。
投資においても、積極運用と安定運用をバランスよく組み合わせ、リスク分散を図ります。
関連記事
40代の独身女性に必要な保険とは?備えるべきリスクや最低限入っておくべき保険を紹介
50代からの準備(資産保全・退職金運用計画)
50代になると定年による退職金や老後の生活が見えてくるため、その使い道が大きなテーマとなります。
リスクを抑えた金融商品や、必要最低限の投資へのシフトなど、資産を守る戦略が求められます。
退職後すぐに資金が尽きないように、年金開始までのつなぎ資金も含めた長期的な計画を立てることが大切です。
一人暮らしの女性が老後資金を効率的に準備する方法
ここではより効果的に老後資金を積み立て、長く安定した生活を送るために考えたいポイントを4つ解説します。
・先取り貯蓄で着実に貯める
・投資信託・NISA・iDeCoを活用する
・個人年金や生命保険への加入を検討する
・老後も働く選択肢を考える
先取り貯蓄で着実に貯める
給料が入ったら、まず一定額を貯蓄に回す仕組みをつくることで、ムリなく貯め癖をつけられます。
先取り貯蓄用の専用口座を用意したり、積立定期預金を活用したりして、手元にあると使ってしまうお金を強制的にストックしていくのがポイントです。
先取り貯蓄でお金を増やしていく中で、手元にまとまった資金ができたら、その活用方法も考えてみましょう。
たとえば「100万円をどう使うか」をテーマにした記事では、貯めたお金をムダにしない賢い活用法を紹介しています。
投資信託・NISA・iDeCoを活用する
貯金だけではインフレ対策が難しいため、投資信託やNISA、iDeCoなどの制度を活用して資産運用を行うことが有効です。
運用期間が長いほどリスク分散の効果が高まり、複利での成長が期待できるでしょう。
無理のない範囲で分散投資を行い、相場の変動にも柔軟に対応できるポートフォリオを組むと安心です。
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【初心者必見】新NISAに節税効果はある?iDeCoとどっちがお得なのか徹底検証
個人年金保険や生命保険への加入を検討する
老後の生活費の一部を補う手段として、個人年金保険を検討するのも一案です。
一定期間掛金を積み立てることで、決まった給付金を受け取れます。
生命保険の特約などで医療保障を上乗せすれば、万が一にも備えられるため、安心感を得られるでしょう。
関連記事
【老後資金】個人年金保険と新NISAどちらがおすすめ?メリット・デメリットを解説
老後も働く選択肢を考える
定年後も働く意欲や体力があるなら、シニア向けの雇用やパートタイムなどで収入源を確保するのも手段のひとつです。
働くことで収入を得られるだけでなく、社会とのつながりや生きがいにもつながります。
ただし無理をして体を壊してしまわないよう、自分のペースで働ける環境を選ぶことが大切です。
さらに個人年金や保険で安心をプラスしたり、定年後も無理のない範囲で働くのも方法なんだね。
もし自分に合った老後資金の準備方法を知りたいなら、一度保険の専門家に相談してみると安心です!
まとめ
女性で一人暮らしの方が老後資金に備えるには、現状の収入や生活費を整理し、老後に必要な金額を把握することから始めると効果的です。
どの年代からでも始められる資産形成方法があるため、早期の対策が鍵といえるでしょう。
また、女性の一人暮らしの場合、病気や介護、住まいの確保など、周囲の協力が得られにくいリスクを抱えることがあります。
総合的な見直しと行動で、豊かな老後を目指しましょう。
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