老後資金
  • 公開日:2024.8.28
  • 更新日:2025.6.2

毎月400円で年金が増える?付加年金のメリット・デメリットを徹底解説!

毎月400円で年金が増える?付加年金のメリット・デメリットを徹底解説!

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付加年金の基本的な仕組みやデメリットを紹介します。国民年金は日本国内に住む20歳~60歳未満の方が加入する制度です。国民年金の加入者は自営業・フリーランス・専業主婦(夫)などの第1号被保険者ですが、国民年金のみの加入になると老齢基礎年金しかもらえません。国民年金には付加保険料(付加年金)を支払うことで、もらえる年金額をUPさせる制度がありますので、チェックしてみましょう。

この記事の要約はこちら

・付加年金とは、国民年金の定額保険料に付加保険料(400円/月)をプラスすることで、将来受け取る年金が増える制度
・加入できるのは、国民年金の第一号被保険者・任意加入の被保険者
・加入できる期間は国民年金と同じ20歳~60歳までの40年間
・65歳の年金受給開始と共に受給することが可能

付加年金は「コスパの良い年金対策」として注目されていますが、実はデメリットも存在します。

他の老後資金対策と比較して、本当にメリットがあるのか、気になっている人もいるでしょう。

本記事では、付加年金のメリット・デメリットを整理し、初心者向けにわかりやすく解説します。

付加年金とは?

付加年金とは、国民年金の定額保険料に付加保険料(400円/月)をプラスすることで、将来受け取る年金額が増える制度です。

加入できる人

国民年金は20歳以上60歳未満の全国民が加入する制度で、以下のように加入者が3種類に分かれています。

第1号被保険者:自営業者や学生など
第2号被保険者:会社員や公務員など厚生年金の加入者
第3号被保険者:会社員や公務員など第2号被保険者に扶養されている配偶者

 

付加年金に加入できるのは、自営業・フリーランス・学生・専業主婦(夫)などの第1号被保険者です。

ただし、法定免除・全額免除・一部免除・納付猶予・学生納付特例などの免除や猶予を受けている方も、付加年金には加入できないことになっています。

また、国民年金基金に加入している人は付加年金に加入できません

国民年金基金については、こちらの記事で詳しい解説をしています。
国民年金基金はやばいって本当?入ってはいけない理由やメリット解説

付加年金はいくらもらえる?

【200円×付加保険料納付月数】で計算した金額を付加年金として、将来受け取れます

仮に20歳から60歳までの40年間、付加保険料を支払った場合、65歳からは毎年9万6,000円(=40年×12ヶ月×200円)の付加年金が受け取れます。

付加年金にデメリットはある?

付加年金のデメリットを4つご紹介します。

付加年金のデメリット

・65歳より前に亡くなっても保険料は返金されない
・年金受給開始から2年以内に亡くなると損をする
・iDeCo(確定拠出年金)の拠出限度額から付加保険料分が控除される
・繰上げ支給すると付加年金も減額される

 

65歳より前に亡くなっても保険料は返金されない

付加年金は、65歳前に亡くなっても返金されないというデメリットがあります。

国民年金の受給対象者が亡くなった場合、遺族(※受給要件あり)には遺族年金が支給されますが、付加年金は一律8,500円上乗せされて死亡一時金が支給されるだけです。

『付加保険料の納付が36月以上あれば』という条件付きでもあり、今まで支払ってきた保険料が返金されることもないので、65歳前に亡くなった場合にはデメリットが発生することも知っておかなければいけません。

年金受給開始から2年以内に亡くなると損をする

付加年金は、受給開始から2年以上年金を受給することでメリットが発生します。

そのため年金の受給開始から2年以内に亡くなった場合は、損をしてしまうことがデメリットです。

2年が経過する前に亡くなると、支払った金額>受給する金額となり、元本割れになります。

病気に罹る・事故に遭うなど、人の生死は誰にもわかりません。

万が一、年金受給を開始しても2年以内に亡くなってしまうことも考えられますので、デメリットの一つとして理解しておきましょう。

iDeCo(確定拠出年金)の拠出限度額から付加保険料分が控除される

iDeCo(確定拠出年金)に加入している場合は、国民年金の付加保険料を支払うことで拠出限度額が減額されます。

付加保険料は月額400円ですが、iDeCoの掛金月額は千円単位であるため、拠出限度額は次のとおりとなります。

<毎月定額を積立てる場合>
拠出限度額は月額67,000円となります。<掛金を積立てる月や金額を指定する場合>
年間の拠出限度額は811,000円となります。

 

(1ヶ月の拠出限度額は、付加保険料(400円)を納付しているため、68,000円-400円=67,600円となり年間811,200円となりますが、iDeCoの掛金月額は千円単位であるため、年間811,000円となります。)

国民年金の付加保険料とiDeCo(確定拠出年金)を併用することで、iDeCoの拠出限度額は年額816,000円ですが、811,000円に引き下げられることになるので注意が必要です。

参考:関西みらい銀行 国民年金の付加保険料を納付している場合、iDeCoの掛金額の限度はどうなりますか?

繰上げ支給すると付加年金も減額される

老齢基礎年金は基本的には65歳が受給開始年齢ですが、60歳〜70歳の間で選択が可能です。

老齢基礎年金を繰上げ支給した場合、1ヶ月繰上げるごとに受給額は0.4%減額されます。(※昭和37年4月1日以前生まれの方の減額率は0.5%)

繰上げ支給を行うと付加年金も同じく減額されてしまうことになり、元本割れの可能性が出てしまうのです。

老齢年金の繰上げ支給によって、付加年金も同率で減額されてしまうことはデメリットの一つといえるでしょう。

付加年金のメリット

付加年金は将来受給する老齢基礎年金に上乗せができる制度ですが、上乗せだけではなく他にも多くのメリットがあります。

付加年金にはどんなメリットがあるのか、主なメリットを4つご紹介しましょう。

付加年金のメリット

・2年以上保険料を支払うと元が取れる
・繰上げ受給・繰下げ受給が適用可能
・所得控除が受けられる
・前納による割引ができる

 

2年以上保険料を支払うと元が取れる

付加年金は、国民年金の受給開始から2年以上が経てば支払った金額の元が取れるというメリットがあります。

付加年金は200円×付加保険料納付月数で試算しますが、付加保険料の支払額は月400円です。

付加年金は年金を受給している間、一生涯受け取れるため、受給開始から2年以上が経過すれば元が取れる計算になります。

繰上げ受給・繰下げ受給が適用可能

老齢基礎年金の繰上げ受給・繰下げ受給をした場合も、付加年金は適用されます。

老齢年金は基本的に65歳から受給が開始されますが、最大60歳まで1ヶ月単位で繰上げること、最大75歳まで1ヶ月単位で繰下げることが可能です。

付加年金は繰上げ・繰下げの受給に適用ができますが、双方の減額・増額に比例するため、繰上げ受給の際には注意が必要になります。

しかし繰下げ受給をした場合は、基礎年金と同様の料率で増額ができるため、繰下げ受給を検討している方には大きなメリットです。

所得控除が受けられる

付加年金に支払う保険料は、国民年金の保険料と同等の扱いとなり、所得控除を受けることができます。

保険料全額が所得控除の対象となるため、税制上の優遇措置を受けられる制度といえるでしょう。

確定申告を行う必要がありますが、全額所得控除が可能で、所得税や住民税が減額されることはメリットにつながります。

前納による割引ができる

前納とは、前もって保険料を一括で納めることで、付加保険料も前納を行うことで割引ができます。

月々支払い 現金支払い 口座振替
6ヶ月前納 2,400円 2,380円(△20円) 2,370円(△30円)
1年前納 4,800円 4,710円(△90円) 4,700円(△100円)
2年前納 9,600円 9,250円(△350円) 9,220円(△380円)

月々の支払いでは割引はありませんが、6ヶ月・1年・2年分を前納することで、最大380円(およそ1ヶ月分)の割引が可能になります。

支払い方法によって割引率が異なるため、前納を行う際には口座振替がおすすめです。

付加年金の代わりになる民間の生命保険は?

付加年金は国民年金制度に付随した制度です。

国の年金制度だけではなく、民間の保険でできる老後準備があることをご存知でしょうか?

ここでは老後準備ができる3つの保険商品をご紹介します。

付加年金以外に保険でできる老後準備
・個人年金保険
・低解約返戻金型終身保険
・変額保険

 

個人年金保険

個人年金保険は、将来の老後の生活や長期的な目標を実現するために、個人が自主的に加入する貯蓄型保険の一つです。

将来的に公的な年金制度だけでは十分な収入を得られないと感じる場合や、自分自身の老後の生活をより豊かにしたい場合、個人年金保険は重要な補完手段といえます。

個人年金保険には複数の種類があり、特徴や条件が異なるため、自分に合った商品を選択することがポイントになります。

保険の種類 年金受取期間 特徴
確定年金 契約時に定めた一定期間 ・被保険者の生死にかかわらず年金が受け取れる
・期間中に被保険者が死亡した場合は残存期間に対応する年金、
一時金を受け取ることができる
有期年金 契約時に定めた一定期間 ・被保険者が死亡すると受け取れなくなる
・受取年金総額が払込保険料総額を
下回るケースも考えられる
終身年金 契約時に定めた年齢から
被保険者が死亡するまでの期間
・期間中に被保険者が死亡した場合は
保証期間の残存期間に対応する年金、
一時金が受け取れる
夫婦年金 契約時に定めた年齢から
被保険者が死亡するまでの期間
・夫婦いずれかが生存している限り
年金を受け取ることができる
・夫婦連生終身年金ともいう

個人年金保険は、保険料が運用され複利効果によって資産を形成する点が特徴です。

積み立てた資金が保険会社によって運用され、将来の収益を追求することで、一定のリターンが期待できるでしょう。

低解約返戻金型終身保険

終身保険は被保険者の一生涯にわたって保障を提供する保険商品です。

終身保険の中でも『低解約返戻金型終身保険』という保険商品は、老後資金などに活かすことができる保険になります。

一般的な終身保険よりも貯蓄性の高い保険として利用できるため、老後資金の補填として利用することができる保険です。

低解約返戻金型終身保険をおすすめしたいのは、以下のようなケースに該当する方です。

低解約返戻金型終身保険をおすすめしたい人
・自分で解約するタイミングを選択したい人
・死亡保障も重視したい人
・継続的(長期)な保険料の支払いが可能な人

 

低解約返戻金型終身保険の特徴は、保険契約を解約する際に返戻金(キャッシュバリュー)が比較的少なくなる可能性があることです。

その分保険料を安く抑えることは可能ですが、払込継続中の解約では返戻金が少ないことがあります。

低解約返戻金型終身保険の返戻率は、払込完了後に急上昇しますので、長期的に保険料の支払いが可能であることがポイントといえる商品です。

変額保険

変額保険は、保険料の一部が投資に割り当てられる保険商品です。

保険契約者の支払う保険料を保険会社が投資信託などで運用し、運用次第で保険金や解約返戻金が変動するという特徴があります。

投資要素により、契約者は大きなリターンを得るチャンスもありますが、同時にリスクも発生することがデメリットであるといえるでしょう。

変額保険には終身型・有期型・年金型の3種類があります。

基本的な仕組みは同じですが、目的によって使い分けることも可能です。

変額保険の種類 保険期間 受け取れる保険金 目的
終身型 一生涯 ・死亡保険金
・解約返戻金
・死亡時の備え
・相続対策
有期型 定められた期間 ・死亡保険金
・解約返戻金
・満期保険金
・教育資金
・老後資金
年金型 定められた期間 ・終身年金
・確定年金
・公的年金の補填

変額保険は、生命保険と投資の両方の要素を組み合わせたものになるため、契約前に詳細な調査と比較を行い、投資のリスクや手数料を理解することが大切です。

年金型の変額保険は、公的年金の補填としておすすめの商品といえます。

 

付加年金に関するよくある質問

付加年金の加入手続きは?

付加年金に加入する場合は「国民年金付加保険料納付申出書」の提出が必要です。

市役所・区役所・町村役場の他に、年金事務所でも手続きができます。

付加年金と国民年金基金は併用できる?

付加年金と国民年金基金の併用はできません。

加入できる条件や目的は同じですが、併用することはできないので、どちらが自分に向いているのかを検討して、決める必要があります。

付加年金と国民年金基金の違いは?

付加年金と国民年金基金は、どちらも国民年金に上乗せして年金額を増やす制度ですが、仕組みや掛け金に違いがあります。

付加年金は、毎月の国民年金保険料に月額400円を追加するだけで、将来「200円 × 納付月数」の年金を受け取れます。たとえば20年間納付すれば、年間4万8,000円を受給でき、約2年で元が取れるシンプルでコストパフォーマンスの良い制度です。

国民年金基金も付加年金と同様に、加入できるのは国民年金の第1号被保険者のみです。ただし、掛け金や受給額、年金の受け取り方(終身年金・確定年金)などを選べます。

少額で手軽に年金を増やしたいなら付加年金、老後に向けて安定した収入を確保したいなら国民年金基金を選ぶと良いでしょう。

なお、付加年金は途中で納付をやめることもできますが、国民年金基金は基本的に途中で脱退できない点にも注意が必要です。

まとめ

国民年金の付加年金制度は、国民年金に加入している人にとって多くのメリットがある制度です。

他にも国民年金基金やiDeCo(確定拠出年金)、保険商品でも準備することはできますが、一人ひとりの状況に合わせた制度や商品を選ばなければいけません。

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