この記事の要約はこちら
・リバースモーゲージは自宅を担保に融資を受けられるローン商品
・リバースモーゲージは自宅を担保にするため高齢でも利用できる
・担保物件の価値が下がると一括返済を求められることもある
・長生きすると自宅を失う可能性もある
・借金が家族に残る可能性がある
・リバースモーゲージは、資金計画を立てて活用すると良い
老後の資金調達方法として注目されるリバースモーゲージですが「やばい」「悲惨な末路を迎える」といった声もよく耳にします。
リバースモーゲージに興味はあるものの、不安を感じ活用を躊躇している方も多いのではないでしょうか。
実際のところ、リバースモーゲージにはいくつかのデメリットやリスクが存在します。契約後に後悔しないためにも、事前に知識を身につけておきましょう。
この記事では、リバースモーゲージが「やばい」と言われる背景や、利用する際に押さえておきたいポイントをわかりやすく解説します。
この記事の目次
リバースモーゲージとは?
まずは、リバースモーゲージの基本的な仕組みについておさらいしていきましょう。
リバースモーゲージの仕組み
リバースモーゲージは、自宅など自己所有の不動産を担保にして融資を受けるローン商品です。
一般的なローンと比べると、自宅を担保に借り入れを行うため、高齢者が活用しやすい融資制度となっています。
活用する際も、自宅は担保に入れるだけで売却するわけではないので、資金を調達しつつ、住み慣れた持ち家に住み続けることができ、特に老後生活に突入している人には需要のあるローン商品と言えるでしょう。
借入可能金額は、差し入れた担保不動産評価額によって決まりますが、一般的には評価額の5割前後の金額まで借り入れが可能です。
また、借り入れた資金の月々の返済は借入金の利息のみとなっており、自宅に住みながら、資金を調達でき、毎月の返済負担も少ない、という数々のメリットに魅力を感じて、年々利用者が増加しています。
リバースモーゲージとリースバックの違いは?
リバースモーゲージ同様、自宅に住み続けながら資金を調達できるサービスとして、「リースバック」がありますが、リバースモーゲージは自宅に担保を設定するだけにとどまる中、リースバックは、自宅を売却して資金を調達するため、自宅の所有権が移転する点が大きな違いとなります。
リースバックでは、自宅の所有権は移転するものの、その後は、賃貸借契約に切り替えて自宅に住み続けられるため、「そのまま自宅に住んでいられる」点や「資金を調達できる」点は、リバースモーゲージと同様です。
リバースモーゲージは「やばい」「悲惨」と言われる理由は?
次に、リバースモーゲージが「やばい」「悲惨」と言われる理由を解説していきます。
金利が上がると返済額が上がる
リバースモーゲージが「やばい」「悲惨」と言われる理由の一つとしては、市場金利の上昇によって、借り入れた資金の返済額が上がってしまうことが挙げられるでしょう。
変動金利型の住宅ローンを活用している場合も、金利が上がってしまうと利息が増えて、毎月の返済額が上がりますが、リバースモーゲージも毎月の利息を返済していく仕組みであるため、金利が上がると返済額が増えて、毎月の負担が大きくなるリスクがあるとして、「やばい」と言われているところはあるでしょう。
不動産価値が下がると一括返済を求められることも
また、リバースモーゲージで融資を受けられる金額は、担保不動産の契約時の評価額によって決まりますが、契約後は一定期間ごとに不動産価値が見直されるため、その際、不動産の評価額が下落した場合は、融資可能額が引き下げられてしまうリスクがあります。
融資可能額が引き下げられて借入残高が融資可能額を上回ってしまうと、差額の一部返済や、場合によっては一括返済を求められてしまうケースもある点で、リバースモーゲージは「やばい」「悲惨」と言われているようです。
長生きすると自宅を失う可能性もある
リバースモーゲージには様々な契約がありますが、契約期間が終身でなく制限ある期間設定になっている場合、長生きすることで設定した契約期間が終了してしまい、契約期間終了と共に、元金と利息の一括返済を求められてしまうケーㇲもあるでしょう。
その場合、資産状況によっては、自宅を売却して資金繰りせざるを得ないこともありますので、想定以上に長生きすることで、住み慣れた自宅を失ってしまうリスクもある点は、リバースモーゲージが「やばい」と言われる理由になっているでしょう。
契約者の死後、家族が家を失うことも
リバースモーゲージは、融資を受けた元金の返済として、契約者が亡くなった後の自宅の売却資金が充てられる仕組みになっており、基本、担保に設定されている自宅は相続財産として残らず、家族と同居している場合などは、残された家族が住む家を失ってしまいます。
そのため、リバースモーゲージを利用する際は、契約者の死後、残された家族の住まいをどうするかについての確認をしておく必要があるでしょう。
家族含め、リバースモーゲージの仕組みを深く理解できていないまま、無計画に活用してしまうと、結果的に残された配偶者などが家を失ってしまうリスクにさらされますので、家族が悲惨な思いをしないよう、十分に話し合って理解を深めた上で、必要に応じてリバースモーゲージを活用されると良いでしょう。
借金が家族に残る可能性もある
リバースモーゲージが「やばい」「悲惨」と言われる理由として、契約者の死後、自宅を売却して借入金の返済に充てる際、自宅の売却価格が借入残高を下回ってしまうと、結果的に借金が残り、家族などの相続人に借金の返済義務が発生してしまうケースがあることが挙げられるでしょう。
自宅も相続財産として残らないのに、借金だけが残ってしまうというのは、家族からしても非常に迷惑な話ですので、リバースモーゲージを活用することで、最悪の場合、家族に迷惑がかかるリスクがある点を、「悲惨」と思う人もいるかもしれません。
リバースモーゲージ4つのメリット
続いて、リバースモーゲージを活用するメリットを確認していきましょう。
・自宅に住みながら資金を調達できる
・毎月の返済額が少ない
・資金を様々な用途に使える
・高齢でも利用しやすい
自宅に住みながら資金を調達できる
リバースモーゲージは、自宅に担保を設定することで、老後の生活資金などを借り入れるローン商品です。
自宅に担保は付くものの、生活環境を変えることなく自宅に住み続けながら必要な融資を受けられることにメリットを感じる人は多いでしょう。
毎月の返済額が少ない
リバースモーゲージのメリットとしては、毎月の返済額が少ないことが挙げられるでしょう。
毎月の返済は、金利に応じた利息の支払いのみとなっており、元金については、契約者が亡くなったあと、自宅の売却資金を返済に充てる仕組みになっています。
通常の住宅ローンでは、元金と利息を併せて返済していきますが、リバースモーゲージの返済は利息のみで負担が小さいため、シニア層でも活用しやすく、老後生活を支える融資商品として、人によっては有効に活用できるでしょう。
資金を様々な用途に使える
リバースモーゲージで借り入れた資金は、老後に必要な幅広い用途に使うことができる点も魅力の一つとなっています。
例えば住宅ローンは、資金用途が住宅の取得に限定されており、借り入れた資金を他の用途として活用することはできません。
一方で、リバースモーゲージで融資された資金は、セカンドライフの生活資金や自宅のリフォーム、介護施設への入所金など、ニーズに合わせて比較的自由度高く資金を活用することができます。
ただ、利用する金融機関や商品ごとに、リバースモーゲージの資金使途の設定が異なるため、資金使途違反にならないよう、使途の範囲はよく確認してから利用するようにしましょう。
高齢でも利用しやすい
リバースモーゲージは、担保となる自宅があれば、高齢者でも利用しやすいローン商品です。
住宅ローンは、返済期間の設定や毎月の返済額との兼ね合いで、年齢が上がれば上がるほど利用しにくくなる特性がありますが、リバースモーゲージは、自宅を担保にすることで、シニア層も老後の資金などを調達できるよう設定されているローン商品ですので、高齢でも利用しやすい点は、リバースモーゲージのメリットと言えるでしょう。
リバースモーゲージを利用する際の注意点は?
次に、リバースモーゲージを利用する際に注意すべきポイントをお伝えしていきます。
・資金用途を確認する
・金利の支払方法を確認する
・ニーズに合った受け取り方をする
・自宅が売却前提であることを家族と確認する
資金用途を確認する
リバースモーゲージは、老後資金を融通するために利用するローン商品ですが、老後資金と一口に言っても、生活資金、医療費、レジャー、介護費用、バリアフリーへのリフォーム費用など、内訳は様々です。
リバースモーゲージで融資を受けられる資金の使途は、比較的自由度が高めではありますが、利用する金融機関の商品によっては、使途についての制限を設けているケースもありますので、融資を受けてから、使途の制限により思うように使えないとならないよう、利用を検討している商品の資金使途には注意を払って確認する必要があるでしょう。
金利の支払方法を確認する
リバースモーゲージには、利息の支払方法が2種類あります。
支払方法の一つとしては、契約期間中または存命の間、毎月の利息のみ返済していく方法で、多くの人が活用する一般的な返済方法になります。
一方で、契約期間中または存命中、元本はもちろん利息の返済もしない、という方法もあります。
利息の返済もしない契約にした場合も、契約者の死後、利息を含めた元金を、自宅の売却価格から返済することになりますが、発生した利息が常に元本に組み入れられることにより、借入残高が複利効果で年々増えていくというデメリットがあります。
そのため、自宅を売却しても借入残高が残ってしまうということもあり得ますので、金利の支払方法は、毎月利息だけでも計画的に支払っていく契約にされることをおすすめします。
ニーズに合った受け取り方をする
リバースモーゲージで借り入れた資金の受け取り方は、利用する金融機関などによって異なりますが、大きく「年金方式」、「一括方式」、「極度額方式」の3つに分けられます。
年金形式の場合は、毎月一定額が月額年金として振り込まれるため、生活費の用途として使いやすく、一度に大きなお金が入ってくるわけではないので、資金の使い過ぎを防げます。
一括方式は、契約時に一括で融資額を受け取れるので、介護施設への入所金や、自宅をバリアフリーにリフォームしたいなど、直近でまとまった資金を使う予定がある場合に有効です。
極度額方式は、融資可能額を限度に、その時に必要な資金を自由に借りられる方法です。
自由度は高いものの、資金をなし崩し的に使ってしまうリスクもあるかと思います。
そのため、リバースモーゲージを活用する際は、借入金の目的や使途、ニーズについてよく確認した上で、より計画的な資金利用ができる受け取り方を選択されると良いでしょう。
自宅が売却前提であることを家族と確認する
リバースモーゲージを活用する際、融資された元金は、契約者の死後、自宅の売却を持って返済されますが、結果的に自宅が売却されることについて、家族が十分に理解しているかを確認することは非常に大切です。
特に同居家族がいる場合は、同居家族の同意が無いとリバースモーゲージを利用できない金融機関や商品もありますので、あくまでリバースモーゲージは自宅の売却が前提であり、契約者の死後は家族が自宅に住み続けられない、ということについて家族の理解・同意を得た上で実行するようにしましょう。
リバースモーゲージが向いている人
・今後も住み慣れた自宅に住んでいたい人
・老後資金を調達したい人
・家族に家を残す必要が無い人
・介護施設などへの入所金を確保したい人
リバースモーゲージは、自宅に住み続けながら老後資金などを調達したいと考えている人におすすめです。
また、借り入れた元金の返済として、契約者が亡くなった後に自宅を売却する必要がありますので、最終的に家族などに自宅を残す必要が無い人には有効な商品であると言えるでしょう。
リバースモーゲージが向いていない人
・家族に自宅を残したい人
・年齢が若く、これからも働ける見込みがある人
・家族に迷惑を掛けたくない人
リバースモーゲージは、結果的に自宅を売却することになりますので、配偶者や家族に家を残したいと考えている人にはおすすめできません。
また、リバースモーゲージ自体、主に老後資金の調達を目的として、50歳以上、60歳以上といった年齢制限があるシニア向けのローン商品になるため、若い人はそもそも利用ができない商品になります。
そのほか、契約者が死亡した際の物件評価額が低く、自宅を売却しても返済額に満たない場合に、家族などの相続人に借金の返済を残してしまう場合もありますので、家族に迷惑を掛けたくないと考えている人には不向きな商品かもしれません。
リバースモーゲージを賢く活用するためには
リバースモーゲージは、ポイントを抑えて活用すると老後資金の調達方法として非常に有効ですので、ここからはリバースモーゲージを賢く活用するためのポイントを紹介していきます。
・家族に迷惑が掛からない契約内容にする
・金利上昇リスクに備えておく
資金計画を立てて利用する
リバースモーゲージで受けられる融資額には、当然限りがあります。
老後資金の調達手段として非常に有効ではあるものの、借り入れた資金は、計画的に利用していくことが望ましいため、リバースモーゲージを検討する際は、必ず資金の用途や内訳を明確にした資金計画を立てて利用するようにしましょう。
家族に迷惑が掛からない契約内容にする
リバースモーゲージを活用する場合、契約者の死後、残された家族に迷惑が掛からない内容で契約するようにしましょう。
リバースモーゲージには、相続人に返済義務が有る「リコース型」と、相続人に返済義務のない「ノンリコース型」の2種類の契約があります。
もちろん、契約者の死後、自宅の売却によって、借入残高を完済できれば何の問題もありませんが、自宅の価値が下がっているなどの理由から、自宅を売却しても借入残高を完済しきれないケースもあるかと思います。
その場合、ノンリコース型の契約であれば、自宅の売却額が借入金額に満たなかった場合でも、相続人がその借金の返済を免除されるため、家族に迷惑が掛かりません。
ただ、リコース型とノンリコース型では、ノンリコース型の方が金利が高く、融資可能度額も低く設定されるなどのデメリットもあるため、契約内容の違いによるメリット・デメリットを家族と比較・検討しながら、契約時の型を選択するようにしましょう。
金利上昇リスクに備えておく
リバースモーゲージは基本的に毎月利息のみ返済していきますが、金利の上昇局面においては、利息のみと言えど支払負担が大きくなることが予想されます。
特に借入額が大きい場合、金利上昇による支払負担ももちろん大きくなりますので、金利上昇も踏まえた融資額と利息の支払設定にしておくと、後々困ることなく余裕を持って返済していくことができるでしょう。
【リバースモーゲージ以外】高齢者におすすめの資金調達方法
高齢者が老後の生活費や医療費などの資金を調達する際、リバースモーゲージ以外にも多くの方法が存在します。
住み替え
「住み替え」とは、今住んでいる家を売って、そのお金を生活費などに使いながら新しい家に引っ越すことです。
家が大きすぎたり、維持費が高くて困ったりしている場合、よりコンパクトで手入れが簡単な家に移ることで、売却で得たお金を生活費に回せます。郊外や地方に移住することで、不動産価格の差を活かして大きな余裕資金を生み出せることもあるでしょう。
住み替え先としてバリアフリーの住宅や医療サービスが充実した施設などを選ぶことで、将来的な生活の快適さや安全性も向上させられる点も魅力です。
カードローン
カードローンは、銀行や消費者金融が取り扱う個人向けの融資です。
高齢者でも年齢や収入などの条件を満たせば、無担保・無保証人で借りられることが多く、手軽に資金調達できる手段として人気があります。
また、業者によっては即日融資にも対応しているため、急に医療費や生活費の補填が必要になった場合など、予測できない支出が発生したときに役立ちます。
ただし、金利は住宅ローンやかーローンなどと比べると高めに設定されているため、無計画に借り入れをすると返済負担が大きくなる可能性があります。基本的には、短期的な資金不足に対処する方法として活用するのが良いでしょう。
生活福祉資金制度
生活福祉資金制度は、低所得世帯や高齢者世帯を対象とした貸付制度です。
主に以下のような貸付を受けられます。
- 緊急小口資金:一時的に生活が困難になった場合に貸付を受けられる
- 総合支援資金:生活費や住居費、一時的な生活再建費用
- 福祉資金:福祉用具の購入、冠婚葬祭費用、介護サービス費用など
- 不動産担保型生活資金:不動産を担保にして生活資金を借りられる
貸付限度額や返済期間、金利などの貸付条件は自治体によっても異なるため、社会福祉協議会のホームページで確認してみましょう。
まとめ:リバースモーゲージを検討しているなら
ここまで、リバースモーゲージの基本的な仕組みをおさらいしながら、リバースモーゲージが、「やばい」「悲惨」と言われる理由、活用するメリットや利用する際の注意点などについて解説してきました。
リバースモーゲージは、シニア世代にとって、老後資金を調達できる非常に有効な手段ですが、自宅を担保に入れて、結果的に自宅を売却することで借入金を返済する仕組みであるため、結果的に自分や家族が住む家を失うことについて、家族含め十分に理解を深めてから活用するとよいでしょう。
また、そもそもリバースモーゲージを活用する前段階として、老後は、どのくらいの資金が必要なのか、いくら足りないのかということを明確に把握するために、老後のマネープランのシミュレーションを作成して必要金額を計算してみると良いでしょう。
自分でマネープランを作成するのが難しいという人は、お金全般についての相談ができるアドバイザーなどに老後資金のシミュレーションを立ててもらうのも良いかもしれません。
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