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・個人年金保険を途中解約すると、元本割れや税金負担、生命保険料控除の喪失などのリスクがある。
・解約のタイミングを誤ると損失が大きくなるため、返戻率が上がる時期を見極めることが大切。
・解約を決断する前に、払済保険・一部解約・契約者貸付制度など「解約せずに資金を確保する方法」を検討する。
・解約手続きは、保険会社に連絡→必要書類提出→返戻金の受け取りという流れで行うのが一般的。
・最終的に解約を判断する際は、返戻金・税金・再加入の難しさを踏まえ、専門家に相談するのが望ましい。
個人年金保険は、老後の生活資金を準備するために多くの人が利用していますが、途中で「解約したほうがいいのでは」と悩む方も少なくありません。
理由としては、利回りの低さや支払い負担の増加、ほかの制度(iDeCo・新NISAなど)への関心が高まったことなどが挙げられます。
ただし、個人年金保険を途中で解約すると、解約返戻金が支払った保険料を下回り、元本割れする可能性が高くなります。
また、解約によって税金や生命保険料控除の扱いが変わる場合もあり、老後資金計画や家計全体に影響が及ぶ点にも注意が必要です。
本記事では、個人年金保険を解約する際の注意点や返戻金の仕組み、損を減らすためのタイミングや代替手段まで、初心者にもわかりやすく解説していきます。
焦って手続きを進める前に、まずは自分の状況に合った最適な判断ができるよう、正しい知識を身につけましょう。
この記事の目次
個人年金保険を途中解約するときの注意点は?
個人年金保険は、老後の生活資金づくりを目的とした長期の積立型商品です。
そのため、途中で解約すると「元本割れ」や「税金の負担」などのリスクが発生することがあり、解約を検討する際は、返戻金や税金の扱いを正しく理解したうえで、慎重に判断することが大切です。
なお、生命保険文化センターの調査によると、個人年金保険の世帯加入率は23.2%と、多くの家庭で老後の備えとして活用されていることが分かります。
・解約返戻金に税金がかかる可能性がある
・生命保険料控除を活用できなくなる
・同じような条件で入り直すのが難しくなる
参考:2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査|生命保険に関する全国実態調査|調査活動|公益財団法人 生命保険文化センター
元本割れする可能性がある
個人年金保険は、長期間積み立てることで元本以上の年金を受け取れるように設計されています。
そのため、短期間で解約すると、解約返戻金が払い込んだ保険料を下回る「元本割れ」が発生しやすくなります。
特に、変額型や外貨建て型のように運用成果や為替レートに影響を受ける商品では、受け取れる金額がさらに減ることもあります。
解約前には、積立期間や返戻率のシミュレーションを確認し、損失が出にくいタイミングを見極めることが重要です。
解約返戻金に税金がかかる可能性がある
解約返戻金は「一時所得」として課税対象になる場合があります。
具体的には、受け取った解約返戻金から「これまで支払った保険料総額」と「特別控除(最高50万円)」を差し引き、その残りの半分が課税対象となります。
課税対象額がほかの所得と合算されるため、結果的に所得税や住民税が増えることもあります。
解約を検討する際は、保険会社や税理士に相談し、おおよその税額を試算しておくと安心です。
生命保険料控除を活用できなくなる
個人年金保険は、条件を満たしていれば「生命保険料控除」の対象となり、所得税や住民税の節税効果を得られます。
しかし、途中で解約するとこの控除の対象外となり、翌年以降の税負担が増える可能性があります。
毎年の税控除を家計の一部として考えていた人にとっては、思わぬ支出増になることもあるため、解約前に、控除がなくなることによる影響を含め、家計全体でのバランスを確認しておきましょう。
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同じような条件で入り直すのが難しくなる
一度個人年金保険を解約すると、再び同じ条件で加入し直すのが難しくなることがあります。
年齢が上がるほど保険料が高くなり、健康状態の変化によっては契約内容が制限される場合もあります。
将来的に「また入りたい」と考えている方ほど、今すぐ解約すべきか慎重に見極めることが大切です。
個人年金保険は老後の資金づくりにおいて重要な役割を担う商品であるため、短期的な損得だけでなく、長期的な資産計画の一部として位置づける視点が求められます。
個人年金保険の解約に適したタイミングとは?
個人年金保険は、長期の積立を前提に設計されているため、解約のタイミングを誤ると損をしてしまうことがあります。
特に契約初期のうちは返戻率(戻ってくるお金の割合)が低く、払い込んだ金額よりも大きく目減りしてしまうケースが多いため注意が必要です。
できるだけ損を少なくするには、解約返戻金が増え始める時期や、より効率のよい運用方法に切り替えるタイミングを見極めることが重要です。
・解約して他の投資商品を購入した方が有利になりそうなとき
払い込んだ保険料と解約返戻金の差が少ないとき
損を抑えて解約するには、「払った金額と戻ってくる金額の差」ができるだけ小さいタイミングを選ぶことが大切です。
一般的に、契約からある程度年数が経ち、保険料の支払いが終盤に近づくほど返戻率が上がる傾向にあります。
たとえば加入から10年以上経過していれば、解約しても元本割れの幅が小さくなる場合があります。
保険会社が提供する返戻金のシミュレーションを活用し、いつ解約すれば損が少ないかを定期的に確認しておくと安心です。
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解約して他の投資商品を購入した方が有利になりそうなとき
低金利が続く今、保険よりも高い利回りを期待できる投資商品(投資信託・株式・債券など)に注目が集まっています。
もし個人年金保険の運用利率が低く、他の投資でより効率よく資産を増やせそうな場合は、解約して資金を移す選択肢もあります。
ただし、投資商品には価格変動のリスクもあるため、「老後資金を確実に増やす目的」なのか「積極的に運用益を狙うのか」を明確にしておくことが大切です。
安易に乗り換えるのではなく、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談しながら、リスクとリターンのバランスを見て判断するようにしましょう。
個人年金保険を解約する前に検討すべき4つの方法
個人年金保険を途中で解約すると、元本割れや節税メリットの喪失など、さまざまなデメリットが発生します。
しかし、実は「解約せずに資金を確保する」方法もいくつかあります。
急な出費や資金不足のときも、以下のような方法を知っておけば、保険の契約を活かしながら老後資金を守ることができます。
・払済保険にする
・一部解約(減額)する
・契約者貸付制度を活用する
・他の資金調達手段を検討する
払済保険にする
払済保険とは、保険料の支払いをやめ、その時点までに積み立てた金額をもとに、将来受け取る年金や保障内容を減額して契約を続ける方法です。
解約とは異なり、保険契約そのものは残るため、老後の年金受け取りを完全に失う心配がありません。
ただし、年金額や保障内容は少なくなるので、今後の生活設計に影響が出ないかを確認してから手続きを進めましょう。
一部解約(減額)する
資金が必要なときに、契約の一部だけを解約してお金を受け取る方法です。
一部解約をすれば、残りの契約部分はそのまま継続できるため、積立や保障を維持しながら一時的な資金ニーズに対応できます。
ただし、保険会社によって「どのくらい減額できるか」や「一部解約の回数」に制限がある場合もあるので、事前にルールを確認しておくことが大切です。
契約者貸付制度を活用する
個人年金保険には「契約者貸付制度」があり、積み立てた解約返戻金の範囲内でお金を借りることができます。
契約を続けたまま資金を確保できるのが大きなメリットで、返済すれば元の契約条件を維持できます。
利息は発生しますが、銀行ローンより手続きが簡単なケースも多いため、急な支払いに対応したいときの有効な選択肢です。
他の資金調達手段を検討する
どうしてもまとまったお金が必要な場合は、保険を解約する前に「ほかの方法」で資金を確保できないか検討してみましょう。
たとえば、住宅ローンの借り換え、公的融資、銀行のカードローンなどです。
個人年金保険を解約してしまうと、長年積み立ててきた老後資金や節税メリットを失うリスクがあります。
金利や返済負担を比較したうえで、より損をしない選択肢を選ぶようにしましょう。
個人年金保険の解約方法
個人年金保険を解約する場合は、いきなり書類を送るのではなく、まず保険会社へ連絡して手続きの流れを確認することが大切です。
手続きの基本的な流れは次の通りです。
保険会社や代理店に連絡する
まずは、加入している保険会社のカスタマーセンターや担当者に連絡し、「解約したい」と伝えましょう。
その際に、必要書類や注意点、解約返戻金の見込み額などを確認しておくとスムーズです。
必要書類を提出する
保険会社から届く「解約申込書」に記入し、本人確認書類(運転免許証など)を添えて返送します。
また、解約は、ネット手続きや電話、店舗での受付に対応している保険会社もあるため、自分に合った方法を選ぶとよいでしょう。
返戻金の受け取り
書類が保険会社に到着してから、通常は数日〜数週間ほどで解約返戻金が指定口座に振り込まれます。
なお、払い込んだ保険料や返戻金の金額は確定申告などで必要になる場合があるため、保険料払込証明書や振込明細は必ず保管しておきましょう。
まとめ
個人年金保険を解約する際には、解約に伴う損失やデメリットが生じる可能性があるため、十分に検討した上で決定することが大切です。
個人年金保険は老後の安定した資金源として大きな役割を果たしますが、途中解約には元本割れや税金負担、保険料控除の喪失など、多くのリスクも伴います。
もし資金が一時的に必要であれば、払済保険や減額、契約者貸付制度などを活用することで、保障を維持しながら資金を確保する選択肢もあります。
解約を最終決断する前には、保険会社や専門家に相談しながら、解約返戻金やペナルティ、今後の再加入の難しさを含めて総合的に判断すると、後で後悔しない選択になるでしょう。
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