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・50代から個人年金保険に加入するのは遅くない
・中途解約やインフレリスクが少ないなど、50代ならではのメリットがある
・ただし若いうちに加入する場合と比べると運用期間が短くなることや、生命保険料控除による節税効果は薄くなることは理解しておこう
公的年金と合わせて、老後の生活を支えるのに役立つ個人年金保険。
50代の人の中には、住宅ローンや教育費の支払いなどに追われて家計に余裕がなく、未加入の人もいるでしょう。
加入を検討しているものの「いまさら入っても遅いのでは?」と躊躇している人も少なくないはずです。
そこで今回は50代の人が個人年金保険に加入するメリット・デメリット、おすすめの商品などを詳しく解説します。
商品の選び方やおすすめ商品も紹介していますので、保険に加入すべき判断する際の参考にしてください。
この記事の目次
個人年金保険に加入している50代はどのくらいいる?
公益財団法人生命保険文化センターの「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」によると、50代男性では23.7%、50代女性では25.2%の人が個人年金保険に加入しているようです。
これは他のどの年代よりも高い数値となっています。
同調査では「生活上の不安項目のうち最も不安を感じる項目」についても集計をしていますが、50代の男女共に最も多く挙げられていたのは「老後の生活が経済的に苦しくなること」でした。
「人生100年時代」と言われる昨今では、多くの人が老後保障の必要性を感じているようです。
出典:公益財団法人 生命保険文化センター|2022(令和4)年度 生活保障に関する調査
50代からでも遅くない?個人年金保険に加入するメリットとは
一般的に保険は若いうちに加入した方がよいといわれます。
しかし個人年金保険の場合、50代から加入したとしても、さまざまなメリットがあります。
・強制的に老後資金の貯蓄ができる
・銀行預金よりも高い利率で運用できる
・途中解約のリスクが低い
・インフレリスクが低い
・健康状態が悪くても加入できる
強制的に老後資金の貯蓄ができる
個人年金保険に加入すると、半ば強制的に老後に向けた貯蓄をできるのがメリットです。
50代で養う家族が多い場合や住宅ローンが残っている場合、子どもの大学進学を控えている場合などは、生活に余裕がなく貯蓄をするのは難しいでしょう。
特にこれまで貯蓄の習慣がなかった人は、50代になって改めて貯金しようとしてもなかなか難しいのが現状です。
保険であれば毎月一定の保険料が銀行口座から引き落としされるので、ある程度強制力が働きます。
貯金が苦手な人でも続けやすい仕組みになっているといえるでしょう。
銀行預金よりも高い利率で運用できる
現在は低金利が続いているため、銀行に預金をしているだけではほとんど資産を増やせません。
普通預金よりも金利が高いといわれる定期預金でも0.002%程度なので、1000万円預けたとしても年間で200円程度の利子しかつかないのが現状です。
一方、個人年金保険であれば定期預金よりも高い利率で運用できるため、ある程度資産を増やせる可能性があります。
途中解約のリスクが低い
50代は子どもが独立しており、経済的な余裕があるケースも少なくありません。
そのため、保険料の支払いが苦しく、途中解約してしまう可能性は低いといえます。
さらに20代や30代で加入する場合と比べて払込期間がかなり短くなるため、保険料払込中に家計が急変し、支払いが苦しくなるといった不測の事態も考えにくいでしょう。
個人年金保険は途中で解約すると元本割れするリスクもありますが、50代から加入するとそのようなリスクを避けられるのがメリットです。
インフレリスクが低い
インフレとは、物価が上昇することで相対的にお金の価値が下がっていく現象のことです。
個人年金保険は契約時に将来受け取れる金額が決まってしまうので、年金の受け取り開始までにインフレが起きると給付金額が目減りしてしまう可能性があります。
毎月10万円の年金が受け取れる契約をしたとしても、30年後と現在の10万円の価値が一緒とは限らないのです。
インフレが進んだ場合、老後資金が大きく不足する可能があります。
しかし、50代で加入する場合、年金受け取りまでの期間は若いうちに加入する場合と比べて短くなります。
10年、20年の間にインフレが進む可能性もゼロではありませんが、リスクは低いといえるでしょう。
健康状態が悪くても加入できる
50代は生活習慣病やがんなどに罹患するリスクが増える年代です。
終身保険や養老保険などの貯蓄性のある商品は、加入時に告知をしなければならないため、健康状態によっては加入できない可能性も多いにあります。
商品によっては、薬を1錠飲んでいるだけでも加入できないケースもあるため注意が必要です。
一方、個人年金保険は多くの場合、職業の告知のみで加入できるため、持病があったり既往症がある人でも加入しやすくなっています。
50代が個人年金保険に加入するデメリット・注意点とは?
50代から個人年金保険に加入する際のデメリットや、気をつけておきたいポイントを解説します。
・年齢によっては加入できない
・運用期間が短いため年金受取額を大きく増やすのは難しい
・受け取り時期が遅くなる
・個人年金保険料控除による節税効果が薄い
年齢によっては加入できない
個人年金保険に限った話ではありませんが、商品ごとに加入できる年齢は決められています。
商品の性質上、個人年金保険は50代以降の加入が難しいケースも少なくありません。
運用期間が短いため年金受取額を大きく増やすのは難しい
50代から加入した場合、納めた保険料を運用できる期間は短くなります。
運用期間が短いほど、複利効果(※)を得にくくなるので、大きく資産を増やすのは難しいでしょう。
そもそも円建ての個人年金保険は国内外の債券で運用するので、30年かけて5〜10%資産を増やすのがやっとです。
運用期間が短ければ、リターンはさらに少なくなってしまいます。
※複利効果とは、利子が利子を生み、雪だるま式に資産が膨れ上がっていく効果のこと。
受け取り時期が遅くなる
50代で個人年金保険に加入する場合、最低10〜15年の払込期間が必要なケースがほとんどです。そのため、75歳以降で初めて年金を受け取る、といったケースも珍しくありません。
定年退職するタイミングで年金を受け取れない可能性もあるため、注意してください。受け取り時期については必ずシミュレーションしてから加入しましょう。
個人年金保険料控除による節税効果が薄い
個人年金保険の保険料は、生命保険料控除の対象です。
生命保険料控除とは、払い込んだ保険料に応じて所得から一定額を差し引ける制度のこと。
個人年金保険の保険料は「新個人年金保険料控除」の対象で、最大4万円(住民税は2.8万円)まで控除を受けられます。
所得税・住民税の税率が共に10%の場合、年間で6,800円の節税につながる計算です。
50代から個人年金保険に加入すると、控除を受けられる期間が短いため、節税効果は薄くなってしまいます。
20〜30代で加入する場合と比べると、節税できる額にかなりの差がついてしまうでしょう。
老後の資金の確保で個人年金保険を検討している方は、保険相談サービスの利用をおすすめします。
保険のプロであるFPがあなたに最適な保険選びのサポートをします。
個人年金保険がおすすめな50代の特徴
以下の特徴に当てはまる人は、個人年金保険に加入することで老後資金を効率よく貯蓄できるでしょう。
・貯金が苦手な人
・老後資金を着実に増やしたい人
個人年金保険は、毎月口座にお金を入れるのを忘れさえしなければ、放っておいても老後資金の貯蓄ができます。
貯金が苦手な人でもお金を貯めやすい仕組みになっていると言えるでしょう。
また、契約した時点で受け取れる年金額が決まるのも個人年金保険の特徴です。
他の金融商品と比べるとリターンにやや物足りなさはあるものの、受け取れる金額が確定していた方が見通しが立てやすい・安心と感じる人にはおすすめです。
個人年金保険をおすすめできない50代の特徴
以下の特徴に当てはまる人は、個人年金保険に加入しない方が無難です。
・大きく資産を増やしたい人
・生活に余裕がない人
個人年金保険は、投資信託や株式などの金融商品に直接投資する場合と比べると、リターンは少なめです。
大きく年金受取額を増やしたいと考えている人には向かないかもしれません。
ただし、大きなリターンを狙うということは、損失を被るリスクも高くなるということを意味します。
50代で資産運用に失敗して資産を失ってしまうと、リカバリーする手段や時間がほとんどありません。
余裕資金が豊富な場合を除いて、ハイリスク・ハイリターンな投資は避けたほうが無難です。
また、個人年金保険は途中で解約すると、元本割れするリスクがあります。
とくに外貨建ての保険でその傾向は顕著です。
保険に加入している間位は実質的に資金が拘束されてしまうので、家計に余裕がない状態で加入すると、生活が苦しくなる可能性があります。
「個人年金保険についてより詳しい話を聞きたい!」や「貯金が苦手なので検討したい!」という方は、保険のプロであるFPに相談をしてみましょう。
50代におすすめの個人年金保険の選び方とは?チェックすべき4つのポイント
評判が良い商品だからといって自分に必ずしも合うとは限りません。
50代の人が実際に個人年金保険に加入する際は、以下の点に注意しながら商品を選びましょう。
返戻率
返戻率とは、契約者が支払った保険料の総額に対して、最終的に受け取れる給付金や解約返戻金の割合のことです。
たとえば総額で100万円の保険料を支払って、毎年20万円の年金を10年間受け取った場合、返戻率は200%となります。
個人年金保険を選ぶ際は、当然ですが1%でも返戻率の高いものを選びましょう。
返戻率は商品によって差が出るポイントなので、保険会社の公式サイトやFPを通じて、シミュレーションしておくことをおすすめします。
据え置き期間
個人年金保険では支払が完了した後、受取までに一定の期間が空きます。
これを据置期間と呼びます。
据置期間中にも支払った保険料の運用は続くので、据え置き期間が長いほど年金受取額が増える可能性があるのです。
据え置き期間を任意で延長できる商品もあるので、どのくらいの期間となっているかを加入前にチェックしておきましょう。
ただし据え置き期間は長ければ長いほど良いわけではありません。
据え置き期間中に急にお金が必要になった場合でも、自由に引き出すことはできないからです。
引き出すために解約すると中途解約扱いとなり、年金原資は減ってしまうため注意してください。
年金の受け取り期間
年金の受け取り期間もチェックしておきたいポイントの一つです。
年金の受け取り方は、大きく分けて確定年金と終身年金の2つに分けられます。
確定年金は被保険者の生死にかかわらず、5・10・15年といった一定期間年金を受け取るタイプです。
受取期間が短い分、1回あたりの年金額は終身年金よりも多くなります。
万が一、被保険者が亡くなった場合は、遺族が年金または一時金を受け取ることになるため、安心です。
ただし受け取り期間が終了すると一切年金を受け取れません。そのため、老後の生活を具体的にシミュレーションしたうえで、受け取り期間を設定しましょう。
終身年金は被保険者が生存している限り、年齢関係なくずっと年金を受け取れるタイプです。
90歳、100歳と長生きした場合の経済的な不安にも備えられます。
ただし早く亡くなってしまった場合、保険料の元は取れなくなってしまう(元本割れする)ため、健康に自信がある人におすすめです。
なお、年金受取開始後、一定期間に死亡しても最低数年間の年金の受取を保証する「保証期間付終身年金」と呼ばれるタイプもあります。
保険料の払込方法
保険料の払込方法は、平準払い・前期前納・一時払いの3通りがあります。
平準払いとは毎月・半年・毎年のように、一定間隔で同じ金額の保険料を払い込む方法です。
前期前納は、保険期間中に支払いが必要になる保険料を一旦全額を保険会社に預ける形で支払います。
預かった保険料の中から、保険会社が保険料を徴収していく仕組みです。
一時払いよりも保険料は高くなりますが、平準払いよりも保険料の総額は安くなり、生命保険料控除の効果も毎年得られます。
一時払いは、保険料を一括で払い込む方法です。
保険料は3つの払込方法の中で最も安くなりますが、保険の加入時にまとまったお金を用意しなければなりません。
加入する商品がどの支払い方法を選べるのか確認しておきましょう。
【50代におすすめ】個人年金以外で資産形成する方法とは?
個人年金保険が合わないと感じたい人は、以下の方法で老後資金を貯蓄するのもおすすめです。
年金の支給年齢を繰り下げる
定年後も働き続けられる人におすすめなのが「年金の繰下げ受給」です。
公的年金は65歳までに支払った年金保険料によって、受け取れる年金額が決まります。
しかし年金を受け取るタイミングを65歳以降に先送りすることで、受給額を増やすことができるのです。
先送りした月数×0.7%分増えるので、75歳まで支給年齢を繰り下げれば最大84%受給額を増やせます。
iDeCo(個人型確定拠出年金)を活用する
iDeCoとは、豊かな老後を過ごすために自分で拠出し運用する、私的年金制度の一つです。
掛け金は全額所得控除の対象となるため、高い節税効果を得られます。
元本保証の商品だけではなく、投資信託を投資対象として選べるので、運用次第では受け取る年金額を大きく増やすことも可能です。
ただし運用にかかる手数料が高いため、元本割れするリスクも十分にあることや、60歳までは預けたお金を一切引き出せなくなる点には注意しましょう。
50歳以降で加入した場合には、受け取り開始時期が60歳以降(最大で65歳)となってしまう点も覚えておいてください。
NISA(少額投資非課税制度)を活用する
NISAとは、投資で得た利益に対して税金がかからなくなる制度です。
一般NISAとつみたてNISAの2種類があり、2024年からは新制度に移行します。
投資信託や株式、REITなど、さまざまな金融商品を柔軟に運用しながら老後資金を準備できるのが特徴です。
大きなリターンを得られる可能性がある反面、損失被る可能性もあるため注意しましょう。
個人向け国債を購入する
個人向け国債とは、日本国が発行する債券のことです。
年0.05%の金利が最低保証されており、購入から1年経っていれば中途換金しても元本割れしないのが大きな特徴となっています。
大きなリターンは期待できないものの、安全性を重視しながら少しでも年金額を増やしたい人におすすめの商品です。
国債については、こちらの記事で解説をしています。
国債のメリット・デメリットとは?購入方法やその他の安全商品を解説
まとめ
50代から個人年金保険に加入しても、遅くはありません。
中途解約やインフレリスクが少ないことや、健康状態に不安があっても加入できることなど、50代で加入する場合ならではのメリットがあります。
ただし若いうちに加入する場合と比べて運用期間が短くなるため、大きく資産を増やす効果は期待できないでしょう。生命保険料控除による節税効果も薄くなりがちです。
もし個人年金保険が合わないと感じた場合は、iDeCoやNISAなど資産形成に役立つ他の制度を活用することをおすすめします。
なお、個人年金保険の商品選びや、老後に向けてより具体的なシミュレーションをしたい人は、お金の専門家であるFP(ファイナンシャルプランナー)に相談してみましょう。
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(※1):申込み後の相談内容回答の際に希望可能。希望が承れない場合もあり。
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