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・帝王切開による出産は増加傾向。
・帝王切開など通常分娩以外の出産には健康保険が適用される部分がある。
・出産一時金などにより自己負担は減らせるが保険適用外の費用も少なくない。
・帝王切開で出産した場合、医療保険では日数分の入院給付金と所定の手術給付金を受け取れる。
・一度帝王切開で出産すると次回以降も帝王切開での出産になりやすい。
・過去の手術歴によって新規の医療保険に入れなくなったり、妊娠・出産や子宮にかかわる病気が不担保になったりする。
これから妊娠・出産を控えている方の中には、「もし帝王切開になったら…」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
実は、帝王切開での出産は決して珍しいものではなく、現在では5人に1人(病院での出産では約4人に1人)の割合で行われています。
誰にでも起こりうる出産方法のひとつといえます。
帝王切開は手術を伴うため、通常分娩よりも入院期間が長く(7〜10日程度)、費用も高くなりやすい傾向があります。
「思ったよりお金がかかってしまうのでは…」と心配になる方もいるでしょう。
一方で、帝王切開は異常分娩にあたるため、健康保険が適用されるほか、出産育児一時金や医療保険によって自己負担を軽減できるケースもあります。
ただし、すべての費用がカバーされるわけではない点には注意が必要です。
この記事では、帝王切開にかかる費用の目安や、医療保険に加入している場合にいくら給付金がおりるのかをわかりやすく解説します。
あわせて、妊娠前に医療保険を検討しておく重要性についてもお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
帝王切開での出産は増加傾向
帝王切開による出産の割合が年々増えています。
厚生労働省の令和5年(2023年)医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況によると、帝王切開の実施率は一般病院が29.1%、一般診療所が15.3%という結果でした。
今や5人に1人(病院での出産に限ると4人に1人)の割合で帝王切開による出産になっていることがわかります。
※参考:厚生労働省|令和5年(2023年)医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況(17ページ)
帝王切開が実施されるケースとは?
帝王切開は、自然分娩が難しいと判断されたときに、母体や胎児の安全を最優先するために行う分娩方法です。
腹部と子宮を切開して胎児を取り出す手術なので、相応の事情がなければ行われません。
帝王切開には選択(予定)帝王切開と緊急帝王切開の2種類があり、それぞれ次のようなケースで実施されます。
選択(予定)帝王切開が実施されるケース
選択(予定)帝王切開とは、母体や胎児のリスクを避けるために、妊娠中から前もって手術日を決め、計画的に実施する帝王切開です。
緊急事態での実施ではないため、事前に血液検査やレントゲン撮影、心電図測定などを行い、万全の体制で手術を行ます。
医学的理由を以って通常38〜39週頃に行われるものです。
健康保険が適用されるため、費用は一律に設定されています。選択(予定)帝王切開を行うケースには以下の通りです。
・前置胎盤/低置胎盤
・多胎妊娠
・児頭骨盤不均衡
・前回帝王切開
・母体に子宮筋腫や心臓病などの合併症がある場合
・胎児に発育不全等の合併症がある場合
・高齢出産
まず、逆子の場合、出産までに胎児の頭の向きが変わらなければ、脚から産道を通ることになるため、へその緒を巻き込み胎児が危険な状態になります。
それを避けるための帝王切開です。
前置胎盤や低置胎盤は、胎盤が子宮の出口を塞ぐ位置にできているため、胎児が子宮から出られません。
多胎妊娠とは双子以上の妊娠のことで、出産に時間がかかることが多く、母子ともにリスクが高いため、帝王切開での出産になります。
児頭骨盤不均衡は、胎児の頭が母親の骨盤に比べて大きかったり、骨盤の形に問題があったりして、胎児の頭がうまく通らない状態です。
経膣分娩が難しいため、帝王切開になります。
前回が帝王切開だった場合は、子宮に傷がついているため、陣痛に耐えられない可能性を考慮して帝王切開になるケースが多いようです。
子宮筋腫に関しては、あっても経膣分娩は可能ですが、筋腫の大きさや位置によっては帝王切開で出産せざるを得ない場合があります。
35歳以上の高齢出産で選択(予定)帝王切開が多いのは、子宮や膣の柔軟性低下や合併症などが理由です。
緊急帝王切開が実施されるケース
緊急帝王切開は、妊娠中や分娩の進行中に、母体や胎児が危険な状態になり、一刻も早く出産を終わらせる必要があるときに行う手術です。
経膣分娩を目指していても、妊娠や分娩の途中で母体や胎児に緊急事態が発生すれば、安全を優先して、切開手術に切り替えて胎児を取り出差なければなりません。
予定外で緊急性が高い手術です。
緊急帝王切開が行われるケースには以下のようなものがあります。
胎児機能不全(胎児仮死)
常位胎盤早期剥離
妊娠高血圧症候群による血圧上昇
微弱陣痛
遷延分娩
回旋異常
赤ちゃんよりも先にへその緒が子宮口から出てしまうと、圧迫されて酸素が届かなくなり危険です。
心拍数が低下するなど、子宮内で危機的状態に陥っていった場合も含め、胎児を一刻も早く取り出さなければなりません。
また、胎児が外に出る前に胎盤が剥がれると、酸素供給が停止するだけでなく、子宮内に大量の出血が起こるため、母子ともに危険です。
妊娠高血圧症候群の妊婦は、分娩中に血液が上昇し、母子ともに危険な状態になる場合があります。
その際は、帝王切開に切り替えて分娩を速やかに終わらせなければなりません。
陣痛はあるものの、子宮の収縮力が弱い、陣痛の持続時間が短い、陣痛の間隔が長いなどの理由で、子宮口が開かなかったり、赤ちゃんが降りて来なかったりすると、出産に時間がかかり、母子ともに疲弊し体力が持ちません。
陣痛促進剤を使っても分娩停止してしまう場合は、緊急帝王切開に切り替え、安全なうちに分娩を終わらせます。
子宮口が硬く十分に開かない場合や、赤ちゃんが産道でうまく回旋できず外に出られないも、分娩に時間がかかり、赤ちゃんが産道から出られない状態が長く続くため、母子ともに危険です。
危険な状態を一刻も早く終わらせるために、緊急で帝王切開手術が行われます。
帝王切開での出産が増えている背景
出産自体の件数が減っている中、なぜ帝王切開での出産が増えているのでしょうか。
以前と比較して、帝王切開での出産が増えている背景としては、次の3つが影響しているものと考えられます。
・初産の高齢化によりリスクの高い出産が増えた
・不妊治療により多胎妊娠の割合が増えた
帝王切開の合併症リスクが下がった
帝王切開を行うと、それに伴って以下のような合併症が発生する可能性があります。
・術中/術後の大量出血
・創部の感染/癒着
・静脈血栓症/肺塞栓症
帝王切開では、腹部と子宮を切り開くため、周囲の臓器や血管を傷つけると大量出血するリスクがあります。
それに関しては、他部位の切開手術の場合と同様です。
また、妊娠中や分娩直後は血液が凝固しやすいため血栓症が起こりやすくなります。
経膣分娩よりも出血量が多く、術後の回復に時間がかかる傾向があるため、将来の妊娠において前置胎盤や子宮破裂、子宮と他臓器の癒着リスクが高まるということも、かつてはよく言われていました。
しかし、昨今は医療が進歩し、適切な術後観察、処置、投薬などを行うことで、帝王切開に伴う合併症は起こりにくくなっています。
そのため、経膣分娩が難しいリスクの高い妊娠に関しては、母子や胎児の安全を考慮して、帝王切開が選ばれることが増えました。
初産の高齢化によりリスクの高い出産が増えた
女性の初婚年齢が年々高くなっているため、必然的に初産の年齢も高くなっています。
女性の社会進出が進んでいることから、仕事を優先し、ある程度の実績を挙げてから出産を考える女性が増えているようです。
35歳以上の高齢初産が増え、リスクの高い妊娠が増えたことが、帝王切開での出産が増えている要因の1つだと考えられます。
妊婦の年齢が上がるほど母体や胎児のリスクが高まるということは言うまでもありません。
初産が高齢化すれば、当然第2子以降はさらに高齢での出産になります。
一度帝王切開で出産すると、次回以降の出産も帝王切開の確率が高いため、帝王切開の割合が増えることになります。
不妊治療により多胎妊娠の割合が増えた
2025年6月20日付の政府広報によると、2012年時点では12.7%だった不妊の検査や治療を受けた経験のある夫婦の割合が、2021年には22.7%に上昇しています。
国や自治体などから補助を受けられるようになり、不妊治療のハードルが下がったことも増えている要因かもしれません。
日本産科婦人科学会のデータによると、全分娩では多胎の割合は約1%ですが、不妊治療で妊娠した場合は約3%です。
多胎率は、妊婦の年齢が上るほど高くなることもわかっています。
多胎妊娠は母体にも胎児にも負担やリスクが高いため、安全性を重視して、選択(予定)帝王切開での出産を選ぶケースが多くなるものと考えられます。
※参考:政府広報オンライン|不妊治療、社会全体で理解を深めましょう
※参考:国立研究開発法人国立成育医療研究センター|多胎妊娠について
※参考:公益社団法人日本産科婦人科学会|2023年体外受精・胚移植等の臨床実施成績
帝王切開にかかる費用は?
厚生労働省の令和6年の調査によると、正常分娩の場合の窓口負担額の平均は約50万円ですが、これは差額ベッド代を除く金額で、都市部は平均額を大きく上回ります。
実際は、母子同室など個室を利用するケースが多く、都市部の市立病院で個室を利用した場合は、100万円を大きく超える場合もあるようです。
帝王切開出産の場合は、出産費用だけでも30万円程度プラスになり、多胎妊娠の場合はさらに出産費用がかかることになります。
実際の出産にはどのような費用がいくらくらいかかるのかを、もっと詳しく見ていきましょう。
・入院料
・検査費
・帝王切開の術前検査
・出産後(入院中)の新生児に行う検査
・手術費用(分娩費)
・新生児管理保育料
・産科医療補償制度利用費
・その他費用
入院料
入院料は、主に病室の利用料で、入院日数が増えるとその分増加します。
自然分娩の入院期間は5日前後ですが、帝王切開で出産した場合は自然分娩より長い7~10日程度なので、かかる入院料も1.5倍~2倍になります。
入院料は、医療機関の規模や地域、サービス内容、部屋のタイプなどによって、金額が変わりますが、産科の入院料は1日当たり2万円~2万5000円が目安です。
私立の大学病院や個人病院などは、国公立病院と比べると高めの料金設定になっていて、個室を希望して入院した場合は、別途個室利用費がかかります。
検査費
通常の妊娠でも検査はありますが、帝王切開で出産する場合は、別途術前検査を受けなければなりません。
また、出産後には、新生児が受ける検査にも費用がかかります。
それぞれどのような検査を受けるのかを見ていきましょう。
帝王切開の術前検査
帝王切開の術前検査では以下のような検査を行います。
・胎児心拍数モニタリング(NST)
・血液検査
・心電図
・胸部レントゲン撮影
これらの検査は、手術に伴う検査なので保険が適用されます。
その他、出産中、出産産褥期の検査も保険適用です。
妊婦や胎児の状態によって受ける検査の数が変わるので、一概に検査料がいくらになるとは言えませんが、窓口負担は3割負担で数千円~1万数千円になるでしょう。
出産後(入院中)の新生児に行う検査
入院中の新生児に行う検査には以下のようなものがあります。
・身長、体重、頭囲の測定、心音/呼吸音/反射のチェック
<生後3〜4日目>
・マススクリーニング
・新生児聴覚検査
・ビリルビン検査
マススクリーニングとは、かかとから少量の血液を採って行う先天性代謝異常等の検査です。
約20〜30の病気について調べます。
ビリルビン検査は、黄疸の有無を確認する検査です。
赤ちゃんの検査費用は医療機関や自治体によって異なりますが、合計で1万5000円くらいになります。
公費対象以外のスクリーニング検査をする場合はさらに自費で、1万円前後必要です。
手術費用(分娩費)
帝王切開の手術費用は保険適用なので、金額は診療報酬制度であらかじめ決まっています。
選択(予定)帝王切開と緊急帝王切開では金額がことなり、選択(予定)帝王切開は20万1400円、緊急帝王切開は22万2000円です。
自己負担3割であれば、窓口で支払う自己負担額は選択(予定)帝王切開で6万420円、緊急帝王切開で6万6600円になります。
新生児管理保育料
帝王切開における新生児管理保育料とは、出産直後の新生児に対し、呼吸管理、検査、保育器での管理などを行う際にかかる入院・看護費用のことです。
新生児の健康管理、NICU(新生児集中治療室)での治療、一般病棟での保育器利用などの費用だけでなく、通常の出産でもかかる新生児の管理・保育費用(検査、薬剤、処置、おむつ、ミルク代、ベッド代など)も含まれます。
健康保険の適用外になるものが多いので、自己負担額は1日1万円~数万円が目安です。
医療機関により差がありますが、9日入院と仮定するなら、最低でも9万円くらいはかかります。
産科医療補償制度利用費
産科医療補償制度利用費は、万が一に備えて「産科医療補償制度」に加入するための掛金です。
産科医療補償制度とは、分娩に伴い重度の脳性麻痺となった子どもと、その家族の経済的負担を補償し、再発防止を図るための制度のことで、重度の脳性麻痺と認定された場合、総額3000万円の補償金が支払われます。
掛金は、1分娩あたり1万2000円です。
掛金は分娩機関が立て替えて支払い、最終的には出産した妊婦が負担する形になります。
通常は、出産育児一時金で相殺されます。
その他費用
これまでに紹介したもの以外に、入院中にかかる費用には以下のようなものがあります。
・差額ベッド代
・診察費
・処置費・薬代(母子それぞれ)
・日用品代
民間の医療保険はいくらおりる?
帝王切開で出産した場合、手術費用が余分にかかるうえに、入院日数が長くなるため、費用が膨らみます、そんな時、頼りになるのが医療保険の存在です。
ここからは、帝王切開で出産したときに、医療保険はいくらおりるのかを確認していきましょう。
入院給付金
帝王切開は、多くの民間保険で異常分娩とみなされるため、入院給付金の対象です。
入院給付金は、入院期間に応じた日数分支払われます。
帝王切開の入院期間は7日〜10日なので、支払われる給付金額は、入院日額が5000円なら3万5000円~5万円、入院日額が1万円なら7万円~10万円です。
手術給付金
帝王切開は手術による出産なので、緊急か予定されたものかを問わず、民間の医療保険では約款で定められた手術給付金の対象となります。
ただし、出産給付金は、保険会社によって金額が異なるため、一概にいくらとは言えません。
給付金額の目安は、一般的な医療保険や医療特約なら5万〜10万円ですが、女性保険や女性特約なら、一般医療保険の手術給付金に10万〜20万円が上乗せされます。
出産の経済負担を軽減できる各種制度
帝王切開の場合に限らず、出産の際にはさまざまな助成を受けられます。
経済的な負担の軽減につながるものなので、上手に活用しましょう。
・高額療養費制度
・出産育児一時金
・出産手当金
・限度額適用認定証
高額療養費制度
高額療養費制度とは、月の1日~末日までに医療機関や薬局で支払った保険適用分の自己負担額が、所得等に応じて設定された自己負担限度額を超えているときに、超過分を加入している健康保険が払い戻してくれる制度です。
対象となるのは、保険適用される治療費に対して窓口で支払った部分で、入院時の食事代や差額ベッド代、保険外診療にかかった費用などは計算に含まれません。
薬局を含む医療機関ごとの計算で、70歳未満の場合は、同じ病院でも入院・外来・歯科は別々の計算になります。
月をまたいだ場合は、月ごとに自己負担額を計算するので、入院期間全体では限度額を超えていても、それぞれの月に分けたときに限度額を上回っていなければ、適用されません。
出産育児一時金
出産育児一時金は、健康保険法に基づく保険給付の1つで、支給条件は以下の通りです。
1.健康保険に加入していること
健康保険組合や協会けんぽ、共済組合、国民健康保険のいずれかに加入してい本人、またはその被扶養者が対象です。
2.妊娠4か月(85日)以上の出産であること
この期間の出産であれば、死産、早産、流産、人工妊娠中絶などの場合も含みます。
支給額は、産科医療補償制度に加入している医療機関等で妊娠週数22週以降に出産した場合、子ども1人につき50万円です。
産科医療補償制度に未加入の医療機関等で出産した場合や、産科医療補償制度に加入している医療機関等で妊娠週数22週未満で出産した場合でも、子ども1人につき48.8万円が支給されます。
出産した本人、あるいは配偶者が加入している健康保険組合等への申請が必要ですが、直接支払制度を利用すれば、退院時の窓口負担は50万円を超えた分だけになります。
出産手当金
出産手当金は、協会けんぽ、健保組合など職場の健康保険に加入している女性が出産した場合に支払われるもので、国民健康保険は対象外になります。
支給要件は以下の通りです。
1.健康保険の被保険者であること
本人が勤務先で健康保険に加入していることが条件になっています。
2.妊娠4か月(85日)以上での出産であること
この期間の出産であれば、早産、死産、流産、人工妊娠中絶でも支給を受けられます。
3.出産のために産休を取得していること
4.産休期間中、会社から給与が支払われないこと
会社から一部給与が出ていても、手当金の額より少ない場合は差額が支給されます。
対象となる期間は、出産日以前42日間(多胎妊娠の場合は98日間)から出産日の翌日以後56日間までで、出産日が予定日より遅れた場合は遅れた分も対象です。
支給額はおよそ日給の3分の2で、次の式で計算します。
(支給開始日以前12ヶ月の各月標準報酬月額を平均した額)÷ 30日 × 2/3
限度額適用認定証
限度額適用認定証とは、医療機関の窓口で提示すると、1か月の医療費支払いが所得に応じた自己負担限度額までで済むようになる証明書です。
高額療養費制度は、申請後の払い戻しになるため、一旦全額立て替える必要がありますが、限度額適用認定証を窓口で提示できれば、立て替えの必要がなくなり、負担を大きく抑えられます。
ただし、入院、外来、手術などの費用が、医療機関ごとに1か月の窓口負担額が限度額を超えている場合が対象で、複数の医療機関の合算ではありません。
また、入院時の食事代や差額ベッド代、保険適用外の治療や薬にかかった費用は対象外なので、その分は別途自費での支払いが必要です。
自動的に適用されるものではないため、窓口での支払い額をおさえたければ、事前に健康保険組合や市区町村に申請し、認定証を交付してもらっておきましょう。
帝王切開以外にもある保険対象の妊娠・出産トラブル
妊娠・出産時のトラブルは、帝王切開だけではありません。
異常妊娠や異常出産に該当すれば、医療保険の入院給付金や手術給付金の支給対象です。
よくある妊娠・出産トラブルには以下のようになります。
・切迫流産・切迫早産
・難産(吸引分娩・鉗子分娩)
・前置胎盤・低置胎盤
・妊娠高血圧症候群
・妊娠悪阻(つわり)
切迫流産・切迫早産
切迫流産は、出血、腹痛、破水、お腹の張りなどの症状があり、流産になりかかっている状態、切迫早産は同じ症状で早産になりかかっている状態を指します。
ただし、どちらもまだ妊娠の継続が可能な場合であることが前提です。
妊娠22週0日から36週6日が切迫早産、妊娠22週より前は切迫流産となります。
切迫流産の原因の多くは胎児の染色体異常で、妊娠12週未満で発生しますが、切迫早産の原因は絨毛膜羊膜炎、多胎妊娠、子宮頸管無力症などです。
いずれの場合も、治療の中心は安静と子宮収縮抑制剤の投与ですが、症状が強い場合は入院になることもあります。
難産(吸引分娩・鉗子分娩)
吸引分娩や鉗子分娩は、いずれもお産の最終段階で、胎児の頭に専用の補助器具を装着し、引っ張り出す分娩方法です。
器具を使って分娩を補助し、時間を短縮します。
吸引分娩は、胎児の頭にシリコンや金属製のカップを吸着させ、陰圧で引き出すもので、頭にこぶができやすいものの、そのこぶは通常数日で消えるので心配はいりません。
鉗子分娩は、鉗子という金属製のスプーン状の器具で胎児の頭を左右から挟んで引き出すものです。
吸引の場合よりも牽引力が強いため、高い技術を要します。
実施されるのは、胎児機能不全、分娩遷延、分娩停止の場合です。
母親の体力が持たない場合や、心疾患などでいきみ続けられない場合なども行われることがあります。
前置胎盤・低置胎盤
前置胎盤は、胎盤が子宮口の一部または全部を覆っている状態、低置胎盤は、胎盤が子宮口を覆ってはいないものの、子宮口の辺縁から25mm未満の位置にある状態です。
前回が帝王切開だった場合や、高年齢出産、喫煙習慣、多産などの場合に多く見られます。
いずれも、妊娠20週前後の経膣超音波検査で発見されることが多いのですが、妊娠が進むにつれ子宮が大きくなると、子宮下部が伸びるため、胎盤が上に引っ張られ、正常な位置に移動して自然に解消することも少なくありません。
妊娠31〜32週まで進んでも胎盤の位置が低いままの場合は、正式に前置胎盤・低置胎盤として対応することになります。
胎盤の位置が低いため、妊娠中、出産中に胎盤が剥がれて大量出血を起こしやすいため、妊娠後期に痛みのない急な性器出血があった場合は要注意です。
妊娠高血圧症候群
かつては妊娠中毒症と呼ばれていたもので、妊娠20週から産後12週までの期間に、140/90mmHg以上の高血圧症状を発症する妊婦の約5%に見られる危険な合併症です。
160/110mmHg以上になると重症と認定されます。
現れる症状は人や時期によっても異なりますが、激しい頭痛や腹痛、急激な体重増加、むくみなどが主な症状です。
目の前がチカチカすることもあります。
初産婦や高齢妊娠、肥満、腎疾患・高血圧の家族歴がある人のリスクが特に高く、適切な治療が欠かせません。
治療を行わずに放置すると、胎児に十分な栄養が行き届かず、胎児発育不全や胎児機能不全を引き起こすことになります。
妊娠悪阻(つわり)
妊娠悪阻は、つわりが重症化したもので、激しい嘔吐や吐き気が続き、食事や水分摂取ができません。
主な症状は以下の通りです。
- 体重が妊娠前から5%以上減少
- 脱水症状
- 尿中にケトン体が検出される
多くの場合は、妊娠5週頃に発生し、9週頃にピークを迎えた後、16~18週頃に消失します。
ただし、重症化した状態を放置すると、肝機能障害などの合併症を招く危険性があるので、甘く見てはいけません。
妊娠前に保険加入すべき理由
保険入るなら妊娠前がよいというのは、医療保険は、妊娠がわかった後に入ろうとすると、加入制限がかかることが多いからです。
妊娠中に加入できる場合でも、帝王切開や切迫早産など、妊娠に関連する疾患が保障対象外になるケースがほとんどなので、妊娠・出産に伴うリスクには備えられません。
その点、妊娠する前に加入すれば、妊娠・出産関連のトラブルも保障の対象です。
帝王切開、切迫早産、妊娠高血圧症候群など、入院や手術を伴う異常分娩には高額の費用がかかりますが、妊娠前に加入しておけば、保障対象外にならず、しっかり備えられます。
約4人に1人が帝王切開で出産する時代。そんな帝王切開に備えられるのは、妊娠前に加入した場合だけです。
一度帝王切開で出産すると、次の出産時の帝王切開に備えようとしても、子宮関連の病気は不担保になってしまいます。
告知書の項目のうち「過去5年以内に帝王切開を含む妊娠・分娩にともなう異常で入院や手術をしたことがありますか」という質問に「はい」と答えた場合、特別条件が付いて、次回の妊娠、出産では保障されないことがほとんどです。
また、帝王切開以外の妊娠・分娩に伴う異常についても、告知が必要で、特別条件がつく可能性があります。
妊娠前の加入なら、告知義務のハードルが低く、制限を受けることも避けられますが、妊娠中や不妊治療中は、告知内容によっては加入自体を断られたり、妊娠関連の保障が制限されたりする可能性が高いです。
なにより、医療保険は、妊娠・出産だけでなく将来の病気リスクも広くカバーできます。
女性特有の病気、例えば乳がんや子宮筋腫なども含めて、将来かかる可能性がある病気のリスクにも備えられるのですから、入りやすいうちに入っておくべきです。
妊娠前なら、通常の健康な状態であれば審査に通りやすく、すべての商品の中から自由に選べます。
予期せぬトラブルへの備えは重要
周囲に異常妊娠・異常分娩になった人がいないと、他人事のように感じるかもしれません。
しかし、5人に1人が帝王切開で出産しているというのが現実です。
その他のトラブルを含めると、もっと確率が高まります。
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