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・医療保険の解約には「再加入できない」「治療費が自己負担になる」などのリスクがあり、後悔するケースも多い
・解約を判断する前に、貯蓄額や利用できる公的保障の有無、減額できるかを確認しよう
・もし解約する場合は、返戻金の有無や請求漏れがないかを確認しよう
現在加入している医療保険について、「本当に必要なのだろうか?」と疑問を持ったことがある方も多いのではないでしょうか。
保険料は毎月の固定費となるため、家計の見直しをする中で無駄を省きたいと考えるのは自然なことです。
一方で、「解約してしまって後悔しないか」「いざという時に困らないか」と不安を感じ、判断に迷っている方も少なくないでしょう。
実際、医療保険を解約すると保険料の負担が軽くなるというメリットはありますが、医療保険には万が一の備えという重要な役割があり、いざという時に保障がないことで後悔するケースもあります。
単に「支出を減らす」という視点だけで解約を判断するのではなく、自分のライフステージやリスクに応じて慎重に検討しましょう。
この記事では、医療保険を解約して後悔する典型的なケースや、解約を判断するために確認しておきたいポイントをわかりやすく解説します。
この記事の目次
医療保険を解約して後悔する4つのケースとは?
医療保険を解約すると以下のような場面で後悔する可能性があります。
・入院や手術で高額な治療費が発生した
・年齢や健康状態の悪化で保険に再加入できなかった
・解約後すぐに病気が見つかり保障を受けられなかった
・支払っていた保険料が割高だったと気づいた
医療保険を安易に解約すると、思わぬ後悔につながることがあるので、慎重に検討しましょう。
入院や手術で高額な治療費が発生した
「今は健康だから」と医療保険を解約した直後に、突然の入院や手術が必要になり、治療費が家計に大きな負担をかけるケースは少なくありません。
たとえば、公的医療保険がある日本では「高額療養費制度」により1ヶ月の医療費負担には上限があります。
しかし月8万円程度の自己負担は必要です(年収約370万円〜770万円の場合)。
また、以下のように公的医療保険の適用外となる費用もあります。
- 差額ベッド代
- 先進医療費
- 食事代
- 付き添いの人の交通費
- 雑費
医療保険に加入していれば、こうした費用をカバーできるため、「加入しておけばよかった…」と後悔することもあるでしょう。
年齢や健康状態の悪化で保険に再加入できなかった
医療保険を一度解約してから、再度加入しようと思った時に立ちはだかる大きな壁が、年齢や健康状態による審査です。
生命保険の加入時には、契約者間の公平性を保つために、健康状態を保険会社に申告(告知)したうえで、審査に通過しなければなりません。
年齢が上がるほど病気のリスクも高くなるため、高齢になってからの再加入は審査が厳しくなる傾向にあります。
また、一時的な体調不良で受診歴があったり、高血圧などの生活習慣病で服薬していたりすると、「条件付き契約」になったり、最悪の場合は加入を断られたりすることも少なくありません。
条件付き契約とは、特定の病気に関する保障が除外されたり、保険料が割増になったりするものです。
再加入できたとしても、解約前に比べて保障内容が手薄になってしまったり、保険料が高くなってしまったりすることで「以前の保険を解約しなければ良かった」と後悔する方は少なくありません。
解約後すぐに病気が見つかり保障を受けられなかった
医療保険を解約してから数ヶ月以内に重大な病気が見つかった場合、給付金を受け取れず、大きく後悔することもあります。
例えば、がんや脳卒中など、治療に高額な費用がかかる病気の場合、保険からの給付金があれば経済的な負担を軽減できたはずです。
治療費を捻出するために貯蓄を取り崩さざるを得なくなり、将来の生活設計に影響を及ぼすこともあります。
支払っていた保険料が割高だったと気づいた
医療保険を長期間継続していた場合、解約時に初めて「支払っていた保険料が割高だった」と気づくケースがあります。
たとえば、以下のような保険は、毎月の保険料が割高に設定されています。
- 健康還付型医療保険:満期を迎えた時に払い込んだ保険料と請求した給付金の差額が還付される
- 短期払いの医療保険:60歳など一定年齢までに保険料を払い終える
これらの医療保険は一般的な医療保険よりも割高な保険料を毎月支払う代わりに、「健康だったら保険料が戻ってくる」「60歳以降に保険料を支払わずに終身保障が得られる」といった長期的なメリットを得られる仕組みになっています。
しかし、途中で解約すると、還付もされず、払込期間も短縮されないため、「こんなに高い保険料を払っていたのに」と損をしたように感じる人も少なくありません。
医療保険を解約するメリット
「解約=損」と考えがちですが、状況によっては解約することで得られるメリットもあります。
・保険料の負担がなくなり家計に余裕ができる
・ライフステージに合わせた保険に加入できる
解約の良い面にも目を向けてみましょう。
保険料の負担がなくなり家計に余裕ができる
医療保険を解約すると、毎月の保険料支払いがなくなるため、固定費を削減できます。
特に家計が厳しい時期や、収入が減ったときには、この効果は大きく感じられるでしょう。
たとえば月1万円の保険料を支払っていた場合、年間で12万円の節約になります。
これを貯蓄に回したり、子どもの教育費、住宅ローン返済、日々の生活費など、より優先度の高い支出に充てたりすることで、家計全体の安定につながる可能性があります。
ライフステージに合わせた保険に加入できる
医療保険を解約し、新しい保険に入り直すことで、ライフステージに合った保障を確保できる可能性があります。
たとえば、
- 子育て中:万が一に備える死亡保障
- 子どもの独立後:老後に向けて医療保障や介護保障
といったように、必要な保障は年齢や環境によって変わっていきます。
いまの自分に合った保険へ切り替えることで、無駄な保障や支出を省き、必要な部分だけ備えることができます。
後悔しないために!医療保険の解約前に確認したい4つのポイント
「医療保険を解約したい」と感じたときは、まず以下のポイントについて考えてみましょう。
治療費を賄えるだけの貯蓄があるかを確認する
医療保険を解約する前に、突然の入院や手術にかかる費用を、自分の貯蓄でまかなえるかどうかを確認しておきましょう。
日本の公的医療保険では、医療費の自己負担割合は原則1〜3割です。
また「高額療養費制度」があるため、ひと月の自己負担額には上限があります。
しかし、医療費以外にも入院中は差額ベッド代や食事代などの費用も発生するため、予想外の高額の費用がかかるケースも少なくありません。
生命保険文化センターの「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」によると、直近5年間で入院した人の自己負担費用の平均は19.8万円です。
全体の97%が100万円未満の出費となっているため、最低でも100万円程度の貯金があるか、確認しておいたほうが良いでしょう。
とはいえ、病気やけがは何度も繰り返す可能性があるため、「〜円の貯金があれば絶対に安心」とは言い切れない部分があります。
予測がつきにくい治療費に対しては、貯蓄だけではなく医療保険で備えておくのがおすすめです。
参考:生命保険文化センター 2022(令和4)年度 生活保障に関する調査
公的保障の範囲を把握する
民間の医療保険を解約する前に、公的医療保険制度の保障範囲を確認しておきましょう。
病気やケガによる入院時に活用できる公的制度は主に以下の2つです。
高額療養費制度
高額療養費制度は、ひと月(1日〜31日)に支払った医療費が1ヶ月の上限額(所得や年齢に応じて決まる)を超えた場合に、超過分が支給される制度です。
医療費の負担を大きく軽減できますが、1ヶ月ごとに適用される制度なので月を跨いで治療が続いた場合などは、自己負担額が増えることもあります。
傷病手当金
傷病手当金は、業務外の病気やケガで働けなくなった場合に、最長1年6か月の間、給与のおよそ3分の2が支給される制度です。
会社員や公務員の場合は傷病手当金によって、急な収入減少を防げます。
一方、自営業者やフリーランスの方も国民健康保険には加入していますが、「傷病手当金」のような収入補償制度は基本的にありません。
長期間の休業がそのまま収入減に直結するため、民間の医療保険に加入しておく必要性は高いでしょう。
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ライフスタイルや健康リスクを見直す
医療保険の見直しや解約を考える前に、自分自身の健康リスクやライフスタイルを冷静に振り返ることをおすすめします。
例えば、両親や兄弟に心疾患・糖尿病などの既往歴がある場合、自分自身も同じ病気にかかる可能性が高くなるかもしれません。
食生活の乱れ、睡眠不足、運動不足、喫煙・飲酒習慣、慢性的なストレスなどは将来的な病気のリスクを高める要因になります。
直近の健康診断で「要再検査」や「生活改善の指導」を受けた項目がある場合は、すでにリスクが高まっているサインかもしれません。
また、家族構成や働き方によっても必要な備えは異なります。
これらを総合的に考慮し、医療保険の必要性を考えてみると良いでしょう。
減額を検討する
医療保険の保険料が負担に感じられるときは、いきなり解約してしまうのではなく、まずは保険料を減らす方法がないか検討してみるのがおすすめです。
医療保険では、特約を外したり、入院日額を引き下げたりすることで、毎月の保険料を下げられる場合があります。
解約してしまうと、再加入が難しくなるリスクもあるため、保障を必要最低限に抑えて続けるという方法は、リスクを抑えるために検討する価値はあるでしょう。
医療保険を解約しても良い人・やめた方がいい人
医療保険を解約しても問題ない人・解約しないほうがいい人の特徴を解説します。
解約を判断する際の参考にしてください。
医療保険を解約しても良い人
医療保険を解約しても良い人の特徴は以下の通りです。
・勤務先の福利厚生が充実している
・他の医療保険に複数加入している
十分な貯蓄がある場合や、他に医療保険に複数加入している場合などは、必要性が低いと感じる医療保険を解約しても大きな問題にはならないでしょう。
ただし、会社の福利厚生の一環で加入している保険については、退職後に保障がなくなる可能性もあるので、保険期間や保障内容を確認しておくことをおすすめします。
医療保険の解約をおすすめしない人
・持病や通院歴があり、今後再加入が難しい可能性がある
・医療費のための十分な貯蓄がない
・40〜50代以降で今後健康上のリスクが高くなりやすい年代の人
上記に当てはまる人は、病気やケガをしたときに経済的な負担が重くなり、家計が大きく傾く可能性があります。
また、高齢になるほど健康上の理由から再加入できなくなるリスクも高くなるため、解約に対しては慎重になったほうが良いでしょう。
保険料の負担が大きい場合でも、いきなり解約するのではなく、保障内容を見直して負担を軽くする方法を検討するのがおすすめです。
医療保険の解約手続き
実際に医療保険を解約する際には、誰が手続きできるのか、どんな流れになるのかを把握しておくと安心です。
医療保険を解約できるのは誰?
医療保険の解約手続きができるのは、基本的に契約者本人です。
契約者と被保険者(保障の対象となる人)が異なる場合でも、解約手続きを行うのは契約者となります。
例えば、親が子どものために契約した医療保険の場合、解約手続きができるのは契約者である親です。
契約者が高齢の場合や遠方に住んでいる場合でも、原則として契約者本人が手続きを行う必要があります。
どうしても代理人による手続きが必要な場合は、保険会社に相談してみましょう。
契約者本人が作成した委任状があれば、代理人が解約手続きをできる場合もあります。
医療保険を解約する際の流れ
医療保険を解約する際の一般的な流れは以下の通りです。
1.保険会社のコールセンターや担当者に連絡をする
2.保険会社から送付される解約請求書に必要事項を記入する
3.本人確認書類のコピーや保険証券を同封し、解約請求書を保険会社に返送する
4.保険会社で解約処理が行われ、解約返戻金が振り込まれる
解約手続きの完了までには、書類の提出から1〜2週間程度かかることが一般的ですので、余裕を持って手続きを進めることをおすすめします。
医療保険を解約する際に気をつけたい注意点
医療保険を解約する場合は、以下の点に注意しましょう。
主契約だけの解約はできない
医療保険では、主契約(たとえば入院給付金)と、特約(手術給付金や先進医療特約、がん一時金特約など)がセットになっていることが一般的です。
基本的に、主契約を解約して特約だけを残すことはできません。
つまり、主契約を解約すると、特約も同時に消滅してしまう仕組みです。
そのため、「保険料は抑えたいけれど、特約の一部は残しておきたい」といった場合は、主契約の保障額を減らす方向で見直してみると良いでしょう。
たとえば以下のように複数の医療保険に加入しているケースを考えてみましょう。
- A保険:入院日額1万円+がん一時金特約
- B保険:入院日額5,000円+先進医療特約
- C保険:入院日額5,000円のみ
このような状態で「Aのがん一時金特約は残したいけれど、全体の保険料は下げたい」と感じた場合、A保険の入院日額を1万円から5,000円、あるいは3,000円に下げられないかを保険会社に相談してみると良いでしょう。
解約返戻金はほとんど受け取れない
医療保険を解約する際、「少しはお金が戻ってくるのでは」と期待する方もいるかもしれませんが、解約返戻金が戻ってくるケースはほとんどありません。
掛け捨て型の医療保険は、その名の通り解約しても返戻金はゼロという商品が一般的です。
また貯蓄型の医療保険であっても、契約してからまだ数年しか経っていない場合は、受け取れる返戻金はごくわずかになることもあります。
請求漏れがないか確認しておく
医療保険を解約する前には、過去の入院や手術などで、まだ請求していない給付金がないかを確認しておきましょう。
「保険期間中に給付金の支払事由が発生している場合は、解約後でも請求できる」としている保険会社も多い一方で、保障内容や保険料の支払状況、入院された期間などによっては給付金が支払われない場合もあるからです。
たとえば、「日帰り入院だったから対象外かもしれない」「手術費用が少額だから面倒で後回しにしていた」といった理由で請求しそびれていることがあるかもしれません。
実際には、短期間の入院や比較的簡単な手術でも給付金を受け取れる場合があります。
解約前に診療明細や領収書を確認し、給付の対象となる治療がなかったかどうかを振り返ってみましょう。
少しでも心当たりがある場合は、保険会社に問い合わせてみるのがおすすめです。
保険の乗り換え時は保障の空白期間に注意する
医療保険を別の保険に乗り換えるときは、保障に空白期間ができないよう十分に注意が必要です。
新しい保険の契約が完了し、保障がスタートする前に現在の保険を解約してしまうと、その間に病気やケガをしても給付が受けられない「無保険状態」になってしまいます。
書類の不備や保険会社の審査状況によっては、新しい保険の契約手続きや審査に思った以上に時間がかかることもあります。
健康状態の告知によっては、待機期間が設定されたり、加入が見送られたりするケースもあるため、注意が必要です。
新しい保険の審査に通過し、保障が開始される日が確定してから、今加入している保険を解約しましょう。
一時的に保険料を二重に支払うことになるかもしれませんが、保障の空白期間ができるリスクを避けられます。
未経過期間の保険料は戻ってこないことがある
医療保険を解約する際は、支払い済みの保険料がどこまで戻ってくるのかも確認しておきたいポイントです。
保険料の支払い方法(月払い・年払いなど)によっては、解約しても未経過分の保険料が戻ってこないことがあります。
たとえば月払いの場合、月の途中で解約してもその月の保険料は日割りで返金されず、まるまる1か月分が発生してしまうのが一般的です。
一方、年払いや半年払いの場合は、未経過期間に応じた返金があります。
ただし、契約日が2010年3月1日以前の場合は、未経過期間の保険料は返金されません。
解約のタイミングによって損をしてしまうこともあるため、保険料の支払いサイクルを確認したうえで、できるだけ無駄のないタイミングを選びましょう。
まとめ
医療保険の解約には、家計の見直しや保障の最適化といったメリットがある一方で、保障を手放したことで後悔するケースも少なくありません。貯蓄の状況や公的保障、健康リスクなどを冷静に見直したうえで、「本当に今、解約すべきかどうか」を判断しましょう。
「保障がなくなるのは不安だが、保険料の負担を減らしたい」といった場合には「特約を外す」「入院給付金日額を減らす」など、部分的な解約を検討するのも一つの方法です。
もし見直しの方法に迷ったときは、保険やお金のプロであるファイナンシャルプランナー(FP)に相談してみるのもおすすめです。
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