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・女性特約とは、女性特有の病気(乳がん・子宮疾患など)に手厚い保障を追加できる医療保険の特約のこと。
・医療保険の女性特約は、女性特有の病気やトラブル時の保障が手厚いというメリットがある。
・医療保険の女性特約は、公的医療制度や一般の医療保険で賄えるため不要という意見もある。
・医療保険の女性特約は、ライフステージが大きく変化するタイミングで検討するのがおすすめ。
2022年に発表された生命保険文化センター「生活保障に関する調査」では、生命保険(疾病入院給付金の支払われるタイプ)の加入率は65.7%と報告されています。
日本は公的医療制度が充実していると言われていますが、実際に病気やケガで入院・治療の経験がある人は、公的医療制度では賄えない出費に悩まされたのではないでしょうか?
この記事では、医療保険の特約として保障される女性疾病特約(以下:女性特約)について解説します。
女性特約のメリットや注意点はもちろん、加入すべき人の特徴などもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
医療保険と女性特約の基礎知識
女性特約についての解説の前に、そもそも『医療保険』『女性特約』とはどのような制度なのか、基礎的な知識をご紹介しましょう。
医療保険とは?
医療保険とは、病気やケガで治療が必要になったときに、医療費の負担を軽減するための保険のことです。
日本では『公的医療保険』と『民間医療保険』の2種類があります。
公的医療保険とは、国民全員が加入する仕組みで、協会けんぽの健康保険や国民健康保険などのことです。
公的医療保険に加入していることで、病院での診察や治療費の一部を自己負担するだけで済む制度になっています。
民間医療保険とは、公的保険ではカバーできない部分を補うためのものです。
入院時の個室利用費・先進医療の費用・働けなくなったときの保障などを提供します。
女性特約とは?
女性特約とは、民間の医療保険に追加できるオプションのことで、女性特有の病気やがん、妊娠・出産に関するトラブルに備えるための保障です。
例えば、乳がん・子宮がん・卵巣がんなどの女性特有のがんや、子宮筋腫、卵巣嚢腫といった病気で治療を受けた場合に、通常の医療保険よりも手厚い給付金を受け取れます。
また、妊娠中の異常(帝王切開・切迫早産など)による入院なども保障されることが多いのが特徴です。
女性特約は、入院の給付金が上乗せされるタイプが一般的ですが、商品によっては手術などを給付対象にしている場合もあります。
妊娠・出産を考えている人や、女性特有の病気が心配な人にとって、万が一の際の経済的負担を軽減するための特約といえるでしょう。
女性特約で保障されるのはどんなケース?
女性特約で保障される病気は、主に以下のような『女性特有の病気』です。
| 病気の種類 | 具体的な病名 |
| 女性特有のがん | 乳がん・子宮がん・卵巣がん・子宮頸がんなど |
| 婦人科系疾患 | 子宮筋腫・卵巣嚢腫・子宮内膜症・子宮頸部異形成など |
| 妊娠・出産関連 | 帝王切開・切迫早産・異常分娩・妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)など |
| 乳房・ホルモン関連 | 乳腺症・乳腺炎・更年期障害による疾患など |
注意したいのは、女性特有の病気全てが保障されるわけではないということです。
保険会社や商品、契約内容によって保障範囲が異なるため、事前に契約内容の詳細を確認することが重要です。
医療保険の女性特約を付加するメリットは?
「医療保険に入っていれば女性特約は必要ない」と考える人もいます。
しかし、女性特約には大きなメリットがあるため、万が一のときに安心して治療することができるのではないでしょうか?
医療保険の女性特約にどんなメリットがあるのか、3つのポイントをご紹介します。
女性特有の病気やトラブル時の保障が手厚い
医療保険の女性特約に加入していると、女性特有の病気やトラブル時の保障が手厚くなることが大きなメリットです。
例えば乳がんで入院した場合、医療保険のみの場合は1日5,000円の入院給付金が、女性特約ありの場合は5,000円上乗せされて、1日10,000円給付されることもあります。
給付金や保障内容は、保険会社や商品、契約内容によって異なりますが、一般的な医療保険よりも手厚い保障を受けることが可能です。
妊娠・出産時のトラブルにも対応
女性特約は、病気だけではなく妊娠・出産時のトラブルも給付対象になることが一般的です。
上記のような治療に伴う入院・手術が給付対象になっていれば、保障を受けられます。
正常な妊娠や出産は給付対象外ですが、思わぬトラブルに見舞われることもあるため、備えておくことは安心につながるでしょう。
妊娠・出産のトラブルに対応できるのは、女性特約のメリットの一つです。
保険適用外の費用に充当できる
医療保険の女性特約に加入していれば、給付金を保険適用外の費用に充当できるメリットもあります。
上記は公的医療制度の適用外となるため、実費での負担が必要です。
女性特有の病気で入院する場合、プライバシーの確保などを求めて個室や少人数部屋などを希望すると、差額ベッド代が発生します。
厚生労働省の『主な選定療養に係る報告状況』によると、差額ベッド代の平均は1日あたり6,714円です。
差額ベッド代は病院によって設定が異なりますが、女性特約の上乗せがあれば、費用を気にせずにプライバシーの保てる病室で入院期間を過ごせます。
女性疾病特約が不要といわれる3つの理由
女性特約は本当に必要なのでしょうか。「不要ではないか」といわれる主な理由を3つ挙げ、それぞれについて客観的なデータも交えながら解説します。
1.公的医療保険制度が充実しているから
「日本の公的医療保険は充実しているため、民間の保険で手厚く備える必要はない」という意見があります。
確かに、日本は国民皆保険制度を採用しており、医療費の自己負担は原則3割です。さらに、月々の医療費が高額になった場合に自己負担額に上限が設けられる「高額療養費制度」もあります。 これらの制度のおかげで、医療費が際限なく膨らむことはありません。
しかし、公的医療保険でカバーできない費用も存在します。
▼公的医療保険の対象外となる費用例
- 入院時の差額ベッド代
- 入院中の食事代の一部
- 先進医療にかかる技術料
- 日用品やパジャマなどの購入費
プライバシー確保のために個室や少人数の病室を希望すると「差額ベッド代」が発生します。
厚生労働省の調査によると、差額ベッド代の1日あたりの平均額は6,714円です。
公的制度だけでは賄いきれない自己負担分を補うために、女性特約のような民間の保険が役立ちます。
出典:厚生労働省「主な選定療養に係る報告状況」
2.既に加入している医療保険でカバーできるから
「基本的な医療保険に加入していれば、女性特有の病気も保障されるので特約は不要」という考え方もあります。
事実、病気やケガによる入院・手術を保障する一般的な医療保険でも、乳がんや子宮筋腫などは保障の対象です。医療保険の主契約があれば、最低限の備えはできているといえるでしょう。
ただし、女性特有の病気は、入院が長期化したり、治療後も定期的な通院が必要になったりする場合があります。
また、精神的な負担を考慮して、療養環境を整えたいと考える人もいるかもしれません。
女性特約を付加すると、主契約の給付金に追加で給付金が支払われるため、より手厚い保障を備えられます。
治療費の心配を減らし、安心して療養に専念できる環境を整えるために、上乗せ保障の検討をおすすめします。
3.女性特有の病気しか支払われないから
「保障範囲が女性特有の病気に限定されるため、使い勝手が悪いのでは」という懸念もあります。
そのとおり、女性特約はすべての病気やケガを保障するものではありません。保障範囲が限定的である点は、デメリットと捉えることも可能です。
一方で、保障範囲を絞っているからこそ、該当する病気にかかったときに手厚い給付を受けられるのが女性特約の利点です。
女性は男性と異なる健康上のリスクを抱えています。例えば、乳がんや子宮がんといった病気は、ライフプランにも影響を及ぼす可能性があります。
リスクが想定される部分に的を絞って備えられるのは、特化した保障ならではのメリットです。
また、商品によっては割安な保険料で保障を増やせる場合もあります。
例えば女性疾病に備えて入院日額を5,000円増やす場合、新しく医療保険に加入する必要が出てくることもあります。その場合、数千円保険料の上乗せ医が必要になるケースも珍しくありません。
しかし、女性特約を追加する場合は数百円の追加で、入院日額を増やせる場合もあります。
医療保険の女性特約・入るべき人の特徴は?
医療保険の女性特約は必要かどうかを考えた時、入った方がメリットを受けられる特徴を持った人がいます。
どんな特徴を持った人が医療保険の女性特約に入るべきなのでしょうか?
・女性特有の病気のリスクに備えたい人
・ライフステージの変化を迎える人
・老後への備えを十分にしたい人
女性特有の病気のリスクに備えたい人
前項でご紹介した女性特有の病気のリスクに備えたいと考える人は、女性特約への加入がおすすめです。
医療保険で十分という人も少なくありませんが、例えば身内に女性特有の病気に罹ったことがある人がいる場合などは、自分自身のリスクとして心配を抱える人もいるのではないでしょうか?
一般的に、女性特有の病気のリスクが上がるのは、30代以降といわれています。
保険は健康な状態だからこそ入れるものでもありますので、年齢を重ねてリスクが高まる前に検討しておくと良いでしょう。
ライフステージの変化を迎える人
女性にとって大きなライフステージの変化を迎える人は、女性特約に入ることをおすすめします。
特に、妊娠・出産を予定されている人は、思わぬトラブルに見舞われる可能性もあるからです。
多くの女性特約は、妊娠・出産の給付対象となるのは、妊娠前の加入が条件となっています。
自分自身のリスクをしっかりと考えて、ライフステージが変わるタイミングで、必要か否かを見極めることが肝心です。
医療負担を軽くすることで、変化するライフステージに備えることもできるため、加入を検討してみましょう。
老後への備えを十分にしたい人
老後への備えを十分にしたい人は、ぜひ女性特約の加入を検討してください。
厚生労働省が発表した『令和5年簡易生命表の概況』によると、男性の平均寿命が81.09歳であるのに対し、女性は87.14歳と報告されています。
一般的に女性は男性よりも長生きする傾向があり、年齢を重ねると病気やトラブルに見舞われることも増えてきます。
収入が減少してからの医療費は大きな負担となるため、備えとして女性特約に加入することで備えが十分にできるでしょう。
医療保険の女性特約・加入時の注意点
医療保険の女性特約はメリットの多いものですが、加入する際には注意したいポイントがあります。
「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないためにも、注意点をしっかりと理解した上で加入するようにしてください。
・保険料が割高になる
・妊娠・出産に備えたい人は早めに加入する
・保障内容の重複をチェック
保険料が割高になる
医療保険に女性特約を付加すると、保険料は割高になります。
これは女性特約に限らず、どんな特約でも同じことですが、思っていたよりも保険料が高額になってしまったというケースは少なくありません。
保険は、途中で解約してしまうと保障がなくなってしまうため、長く払い続けられるかどうかが重要なポイントです。
長い目で見て、払い続けることができる保険料かどうかをしっかりと見極めて下さい。
加入前の見積りでしっかりと確認しましょう。
妊娠・出産に備えたい人は早めに加入する
医療保険の女性特約は、妊娠・出産時の病気やトラブルも保障してくれますが、早めに加入しておくことがポイントです。
妊娠中の保険加入は、多くの保険会社や商品において制限されています。
加入できたとしても、現在の妊娠に関わる保障は対象外になることが一般的なので、妊娠前に加入することがベストです。
妊娠・出産時に思いがけないトラブルや病気に見舞われることはゼロではありません。
できるだけ妊娠前に検討し、加入することをおすすめします。
保障内容の重複をチェック
すでに医療保険やがん保険に加入している場合は、保障内容が重複しないかどうかをチェックしましょう。
保険に加入するときは、自分が必要とする保障と保険料のバランスをとることを重視することが原則です。
保障内容が重複すれば、過大な保障に多くの保険料をかけていることになり、無駄が発生します。
現在の加入状況を把握した上で、無駄がないようにチェックをしてみましょう。
また、女性特約の保障内容は、保険会社や商品によって異なるため、どんな契約内容になるのかを確認することも重要です。
医療保険の女性特約に関するよくある質問
医療保険の女性特約に関するよくある質問をまとめました。
回答をご紹介しますので、わからないことがある場合はぜひ参考にしてください。
Q・医療保険の女性特約に入るタイミングはいつ?
医療保険の女性特約に加入するタイミングは、妊娠前の健康なうちが最適です。
妊娠後に加入しようとしても、多くの保険会社では妊娠・出産に関するトラブルが保障の対象外となることが多いため、将来的に出産を考えている場合は早めの加入が安心でしょう。
医療保険は年齢が上がると保険料も高くなるため、20代~30代前半のうちに加入すれば、月々の負担を抑えながら長期間の保障を確保できます。
妊娠・出産を考えている人はもちろん、婦人科系の病気が心配な人にとっても、早めの加入がおすすめです。
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Q・医療保険の女性特約って本当に必要?
医療保険の女性特約は、個々のリスクに応じて必要な人と不要な人がいます。
医療保険の女性特約は、乳がんや子宮がん、妊娠・出産時の合併症など女性特有の病気やリスクに手厚く対応できる点が大きなメリットです。
特に、妊娠を考えている人や婦人科系の病気が心配な人にとっては、万が一の入院・手術費用を軽減できる安心材料となります。
ただし、公的医療制度や特約なしの医療保険でも十分という声があるのも事実です。
保険料と保障のバランス、リスクを考え、自分にとって必要かどうかを見極めた上で検討するようにしましょう。
Q・自分のライフステージに合った保険の選び方は?
保険は年齢が若い健康なうちに加入するのがベストですが、一度契約した保険をそのままにしておくことはNGです。
特に医療保険の女性特約に関しては、結婚・出産などを迎える段階で検討するのがおすすめです。
ただし、数多くの商品の中から自分に合った保険を選択することは非常に難しいものです。
保険の見直しには、保険のプロのアドバイスを受けてみると良いでしょう。
まとめ
医療保険の女性特約は、絶対に必要な保障とはいえません。
公的医療制度や一般的な医療保険でカバーできる部分もありますが、個々のリスクによっては入るべき特徴を持った人もいます。
医療保険の女性特約を検討するときは、現在加入している保険との重複がないようにチェックすることが重要です。
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