この記事の要約はこちら
・がん保険は若いうちに加入しておいたほうが安心
・早く加入しておくことで保険料を低く抑えられる
・貯蓄が少ない方や喫煙者、飲酒の習慣がある方はがん保険への加入を検討すること
全国健康保険協会の発表によると日本人の2人に1人はがんになるといわれています。
しかし、がんに備えるためにがん保険への加入を検討していても「年歳から入るべきなのか」「20代30代の若いうちはいらないのか」などと疑問に感じる方もいるでしょう。
そこでこの記事では、がん保険に入るベストなタイミングや、早期に加入するメリット・デメリットについてみていきます。
がん保険に向いている方の特徴についても解説するため、加入前の判断材料として参考にしてください。
この記事の目次
がん保険の概要
まずはがん保険の概要や加入するメリット・デメリットをみていきましょう。
がん保険とは、がんに特化した保険商品のことです。
がんに伴う治療や入院、手術などで生じる費用を給付金で補填します。
がん保険で対応している給付金は主に以下のようなものがあります。
| 給付金の名称 | 内容 |
| がん診断給付金 | がんと診断された際に受け取る給付金 |
| がん入院給付金 | がんで入院した際に受け取れる給付金 |
| がん手術給付金 | がん手術をした際に受け取れる給付金 |
| がん通院給付金 | がん治療のために通院した際に受け取れる給付金 |
このようにがん保険では、がん治療に必要な費用を幅広くカバーする仕組みが整っています。
診断時に支給される一時金をはじめ、治療過程で必要となる入院費用や通院費用、手術費用などを給付金で補填することで、治療に専念できる環境をサポートするのが特徴です。
がん保険に加入するメリット
がん保険に加入するメリットは大きく次の2つです。
・経済的負担の軽減
・治療方法の選択肢が広がる
がん治療は高額な費用がかかる場合があります。
保険治療であれば健康保険が適用され、3割負担などで治療することが可能ですが、差額ベッド代や食事代などは全額自己負担となってしまいます。
がん保険があれば、これらの費用をカバーできるため、経済的なリスクを軽減できるでしょう。
また、がん治療で懸念されやすいのが先進医療にかかる費用です。
代表的な治療方法として、重粒子線治療や陽子線治療が挙げられます。
これらの治療は一定の効果が期待できる一方、費用が高額になりやすいです。
例えば、重粒子線治療の場合は平均で約300万円もの費用が必要とされています。
先進医療特約が付帯されているがん保険に加入していれば、こうした高額な治療費もカバーできるため、治療方法の選択肢が大きく広がるでしょう。
がん保険に加入するデメリット
一方で、がん保険には次のようなデメリットが存在します。
・がん以外の病気やケガには保障が適用されない
・保険料が負担になる
がん保険はがんに特化した保険のため、他の病気やケガに備えたい場合には別途医療保険や傷害保険への加入が必要となります。
また、保険料が家計に与える影響も無視できません。
がん保険は比較的保険料の低い商品です。
しかし保障を手厚くし過ぎたり、過剰に特約を付帯したりしてしまうと、結果的に保険料が高額となり、保険料が家計を圧迫してしまう可能性があります。
そのため、加入する際は保障内容と保険料のバランスをよく検討する必要があるでしょう。
がん保険はいつ加入すると良い?
では実際のところ、がん保険にはいつ加入すればよいのでしょうか。
結論からいうと、できるだけ若いうちに加入しておくべきです。
その理由は、がん保険は健康状態による加入制限があるためです。
年齢を重ねると病気や健康リスクが増えるため、がん保険に加入できなかったり、保障内容が制限されたりする可能性があります。
また一度がんを経験してしまうと、がん保険に加入することが難しくなるのが一般的です。
その点、若いうちであれば、健康状態に問題がないことが多く、スムーズに加入できる可能性が高いでしょう。
公益財団法人がん研究振興財団が公表した資料によると、男女とも40代になるころから徐々にがん罹患率が上昇していきます。
画像引用:公益財団法人がん研究振興財団「がんの統計2022」
このデータをみて「がんになりやすい年齢になってから加入しよう」と考える方もいるかもしれませんが、がんは予測できない病気です。
そのため、20代や30代となるべく早いタイミングに加入しておき、万一に備えておくと安心でしょう。
がん保険に若いうちから加入するメリット
若いうちからがん保険に加入することで、以下のようなメリットが得られます。
以下で順にみていきましょう。
保険料が安い
若いうちからがん保険に加入しておくことで、保険料を安く抑えられます。
がん保険に限らず、保険全般にいえることですが、保険はリスクが高くなるにつれて保険料も上がる仕組みです。
そのため、年齢が若くリスクが低いタイミングで加入することで、保険料を抑えつつ必要な保障を確保することができるでしょう。
例えば、20代で加入する場合と40代で加入する場合では、保険料に大きな差が生じることがあります。
商品によっては40代で加入すると20代の倍近い保険料になるケースも少なくありません。
若いうちにがん保険に加入しておくことで、少ない掛金でがんに備えられ、その結果、毎月の家計負担を軽減することが可能です。
若いうちのほうが加入しやすい
前述でも解説したとおり、がん保険は一度でもがんを経験した場合は加入が難しくなります。
多くの保険会社では、過去にがんを経験した方や現在治療中の方に対しては、引受を制限したり、加入を断ったりするケースがあります。
若いうちであれば、健康状態に問題がないことが多く、スムーズに加入できる可能性が高いでしょう。
とくに、持病がない状態で加入しておけば、万が一将来的に健康状態が変わってしまっても、契約時の条件がそのまま維持されることが一般的なため、安心して保障を受けられるでしょう。
がん保険に若いうちから加入するデメリット
がん保険に若いうちから加入するデメリットについてもみておきましょう。
主なデメリットは次の2つです。
若い時に設定した保障が不十分になることも
例えば、25歳でがん保険に加入した場合、40代になったころにはその保険内容が15年前の条件のままです。
しかし、医療技術や治療方法は日々進化を続けています。
以前は入院をメインに行われていた治療が、現在では通院治療が主流になるなど、医療環境が大きく変化している可能性があるでしょう。
長期間同じ保険に加入していると、当初の保障内容が現在の治療実態に合わなくなってしまうことも考えられます。
そのため、現在加入しているがん保険が最新の治療に対応できているか、時代のニーズに即しているかを定期的に見直すことが大切です。
保険料が経済的な負担になることも
若いうちからがん保険に加入することで、保険料を割安に抑えることが可能です。
しかし、それでも毎月の固定費として家計に影響を与える可能性があります。
とくに、就職して間もない時期や収入がまだ十分ではない場合、保険料が経済的な負担と感じられる方もいるかもしれません。
このような場合には、以下のような工夫で負担を軽減することに努めましょう。
同じ保障内容であっても保険会社によって保険料は異なることも多いため、複数の保険会社を比較検討することが大切です。
保険料の支払いに不安がある場合は、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談するのも有効です。
家計全体を見直し支出を最適化することで、保険料を無理なく支払える環境を整えやすくなるでしょう。
がん保険への加入がおすすめな人
ここからは、がん保険への加入がおすすめな人の特徴を紹介していきます。
以下に該当する方はがん保険への加入を検討しましょう。
・喫煙者や飲酒をよくする人
・貯蓄が少ない人
親族にがんにかかった人がいる場合
これまで親族のなかでがんにかかった人がいる場合は、がん保険に加入しておいたほうがよいかもしれません。
一部のがんは遺伝が関係することがあり、親族にがんにかかった人がいる場合、自分自身のがん罹患リスクが高まる可能性があります。
例えば、乳がんや大腸がん、卵巣がんなどは、特定の遺伝子の変異が関与しているといわれています。※
そのため、親族にがんの経験者がいる場合は、万が一に備えて早めにがん保険に加入しておくと安心です。
喫煙者や飲酒をよくする人
喫煙者や飲酒の習慣がある方は、がん保険への加入をおすすめします。
たばこやアルコールはがん発症リスクに大きく影響を与える要因として知られています。
喫煙者の方は肺がんや口腔がん、食道がんなどのリスクが高まることが研究によって示されています。※1
飲酒の習慣がある方についても、世界保健機関(WHO)は口腔がん、咽頭がん、食道がん、大腸がんなどのリスク因子としてアルコールを挙げています。※2
| がんのリスクが高まる習慣 | がんのリスク |
| 喫煙 | ・肺がん ・口腔がん ・食道がん |
| 飲酒 | ・口腔がん ・咽頭がん ・食道がん ・大腸がん |
こうした生活習慣を続けていると、がんのリスクが高まる可能性があるため、がん保険に加入し、万一の事態に備えておくことが重要です。
参考:国立がん研究センターがん情報サービス「たばことがん」
参考:厚生労働省「アルコールとがん」
貯蓄が少ない人
貯蓄が少ない方もがん保険を検討しましょう。
がん治療には手術費や入院費、通院費だけでなく、先進医療を選択した場合には高額な治療費がかかることもあります。
さらに、治療期間中に仕事を休むことで収入が減少し、生活費の負担が増えるリスクも考えられるでしょう。
ある程度の貯蓄があれば、これらの費用に対応できる可能性はあります。
しかし貯蓄が少ない方の場合、最悪のケースとして治療を諦めざるを得ない状況に陥ることも考えられます。
そのような事態を避けるためにもがん保険に加入し、治療費や生活費をカバーできる環境を整えることが重要です。
がん保険が不要な人
がんになった場合に多額の費用が発生しても、それを十分に賄えるだけの貯蓄がある方は、がん保険は不要となる場合があります。
治療費や生活費をカバーできる資金がすでに用意されていれば、保険に頼る必要が少なくなるからです。
また、保険に支払う分を浮かせて、その分を貯蓄や投資に回すことで、より効率的に資産形成を進められる可能性もあるでしょう。
ただし、治療費を貯蓄から支払った場合、思った以上に資産が目減りし、その後の生活設計に影響を及ぼすリスクも考えられます。
そのため、がん治療費を貯蓄で賄えるとしても、資産の目減りが気になる方は、最低限の保障が付いたがん保険を検討するのも方法のひとつです。
早めの準備でがんに備えよう
がん保険とは、がんに特化した保険商品のことです。
がんに伴う治療や入院、手術などで生じる費用を給付金で補填します。
がん保険への加入はなるべく若いうちにしておくことをおすすめします。
年齢を重ねると病気や健康リスクが増えるため、がん保険に加入できなかったり、保障内容が制限されたりする可能性があるためです。
また若いうちに加入しておくと、その分保険料も低くなり、保険料負担も軽減できるでしょう。
ただし、収入面で不安がある方からすると、がん保険の保険料は経済的に負担と感じるかもしれません。
その場合は保障内容を抑えたり、複数の保険会社を比較したりするとよいでしょう。
保険料の支払いに不安がある場合はFPに家計の見直しをお願いするのも選択肢のひとつです。
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