この記事の要約はこちら
・iDeCoの元本保証型商品には定期預金や保険商品があり、元本割れリスクが低いのが特徴。
・市場変動の影響を受けにくく、初心者や高年齢層でも安心して利用しやすい。
・運用益が非課税で節税メリットも大きいが、金利が低く資産があまり増えない場合もある。
・インフレや手数料によって実質的な目減りや元本割れリスクが生じる可能性もある。
・リスクを避けたい人や将来の資金額を明確に把握したい人に向いている選択肢。
iDeCoを検討するなかで、「老後資金だからこそ、できるだけ減らしたくない」「元本割れする運用は不安」と感じている人は少なくありません。
そのような背景から、iDeCoの運用商品として元本保証型に関心を持つ方も多いでしょう。
iDeCoの運用商品は、大きく分けて元本保証型と元本変動型の2種類があります。
元本保証型は、預けたお金が減らない安心感がある一方で、低金利や各種手数料の影響により、「思ったほど増えない」「長期間続けても成果を感じにくい」といったケースもあります。
つまり、元本保証=絶対に安全、誰にでも最適というわけではありません。
選び方を誤ると、「損はしなかったが老後資金が足りない」という結果につながる可能性もあります。
本記事では、iDeCoの元本保証商品の仕組みやメリット・デメリット、注意点を整理したうえで、
「どんな人に元本保証が向いているのか」「後悔しにくい選び方は何か」をわかりやすく解説していきます。
この記事の目次
iDeCoで元本を確保できる商品は?
iDeCoの元本保証型の代表的な商品には、定期預金や保険商品があります。
まずは、それぞれの特徴を確認していきしょう。
・定期預金
・保険商品(個人年金保険など)
定期預金
銀行などが提供する定期預金は、満期まで一定の金利が保証される商品です。
iDeCoで定期預金を選んだ場合、原則、元本割れのリスクが低く、安心して積み立てを続けられます。
しかし、為替リスクなど変動要素がほとんどない一方で、金利は非常に低い傾向が続いているため、大きな運用益に期待できないのが現状です。
手数料にも注意が必要で、特に運営管理手数料とのバランス次第では、結果としてほとんど増えない場合もあります。
そのため、今後の金利やインフレ率、ライフプランなどを考慮すると、資産価値が目減りする商品選択になってしまう可能性があるでしょう。
保険商品(個人年金保険など)
保険会社が提供する個人年金保険などは、一定期間預けることで元本と決まった利率が保証される商品として、時間をかけて堅実に資産を積み立てたい人に向いています。
一方で、保険としての保障が付く場合、保険に関係する費用が上乗せされるため、実際の利回りが低くなることがあります。
また、途中解約を行った場合には解約返戻金が少なくなる場合もありますので、契約時の条件をよく確認する必要があるでしょう。
保険商品は、元本保護と保険機能の両方を期待したい人には有効な商品ですが、他の運用商品と比較してコスト面が高くなる傾向もあるため、慎重に検討することが大切です。
参考:iDeCo公式サイト|iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)【公式】
元本保証型商品を選ぶメリットは?
元本保証型商品には、安心感や老後資金形成の計画性など、多くのメリットがあります。
主なポイントを見ていきましょう。
・老後資金を計画的に積み立てられる
・掛金が全額所得控除の対象になる
・運用益が非課税になる
元本割れの心配がなく安心
定期預金や保険商品などの元本保証型商品は、下落リスクが非常に低く、資産が急に減る心配が少ない点が大きなメリットと言えるでしょう。
市場の変動に左右されにくいことから、投資に慣れていない方でも取り組みやすい運用になります。
特に、リタイアを間近に控える人にとっては、急激な暴落や相場の上下に悩まされずに済む安心感は非常に大きいでしょう。
老後資金を計画的に積み立てられる
元本保証型であれば、拠出した額が基本的には変わりませんので、老後に向けた資金計画を立てやすくなります。
資産の変動幅が小さいため、将来設計を明確に描きやすいのが強みです。
また、運用リスクをなるべく避けたい人にとっては、予想通りに積み上がりやすい元本保証型は非常に魅力的な選択肢といえるでしょう。
家計管理の観点からも、定額をコツコツと入れていくことで、無理のない老後資金形成を実現しやすくなります。
掛金が全額所得控除の対象になる
iDeCo特有の大きなメリットとして、拠出した掛金の全額が所得控除の対象となる点が挙げられます。
これにより、毎年の所得税や住民税が軽減され、特に、税率が高い人ほど控除による恩恵が大きくなるため、実質的に家計に余裕ができる可能性があります。
また、将来受け取る際には雑所得扱いとはならないなど、他の金融商品よりも税制上有利な点が多いため、節税効果とあわせて考えるとさらに魅力が大きい制度といえるでしょう。
運用益が非課税になる
iDeCo口座内で発生した利息や運用益が非課税になることは、長期的な目線で見れば非常に有利です。
一般的に運用益には20%以上の税金がかかるため、その分がまるまる再投資されるのは、大きなアドバンテージといえます。
元本保証型の場合、運用益は元本変動型よりも小さい傾向にありますが、運用益が非課税になることで、少額でも効率的に積み立てができるメリットがあります。
この優遇措置を最大限活かすためには、十分な運用期間が確保できるかどうかも検討材料の一つと言えるでしょう。
元本保証型商品を選ぶデメリットや注意点は?
元本保証型商品の安全性の高さは魅力的になりますが、一方で見逃せないデメリットや注意点も存在するため、一つひとつ確認していきましょう。
・手数料による元本割れリスクがある
・運用非課税の恩恵を受けにくい
インフレで実質価値が目減りする可能性がある
物価が上昇すると、お金の実質的な価値が下がります。
定期預金や保険商品などの元本保証型は金利が低く、インフレ率を下回る場合には資産が実質的に減少してしまう可能性もあります。
特に、長期で積み立てるiDeCoではインフレの影響を無視できず、運用期間が10年、20年になると、資産の実質価値が大きく下がる恐れもあるでしょう。
手数料による元本割れリスクがある
iDeCo口座での取引は、金融機関によって口座管理手数料や運営管理機関手数料がかかります。
いずれも毎月差し引かれるため、元本保証商品でも実際には手数料分だけ目減りする可能性があります。
特に、積立金額が少額の場合、手数料の負担が相対的に大きくなり、結果として、期待していたほど資産が増えないばかりか、元本割れにもつながりかねません。
口座開設前に、各金融機関の手数料体系を入念に比較して、なるべく手数料の低いプランを選ぶことを意識しましょう。
運用益非課税の恩恵を受けにくい
元本保証型商品は運用益が小さいため、非課税の恩恵を最大限に活かしにくいという特徴があります。
資産が大きく増えることはないため、結局は節税分が主なメリットになりがちです。
長期の運用でリスクを取りながら、高いリターンを狙う人にとっては、元本保証型はもったいない商品と言えるでしょう。
こうした点を踏まえると、運用商品は元本保証型一択にせず、運用の一部にリスク資産を組み合わせると、運用益非課税の恩恵を受けやすくなるでしょう。
特に長期運用では、すべてを元本保証にすると資産が増えにくいケースも多いんだ。
どのくらいリスクを取るべきかは年齢や家計状況で変わるから、不安があればFPに相談して全体バランスを確認しておくと失敗しにくいです!
元本保証型商品が向いている人の特徴は?
次に、元本保証型商品に向いている人の特徴を紹介していきます。
・投資経験が浅く慣れていない人
・比較的年齢が高い人
・資産の元本割れなどリスクを避けたい人
・将来準備できる金額を明確に把握したい人
投資経験が浅く慣れていない人
初めて投資をする際、株価の変動や、投資信託の基準価額変動に慣れていないと大きなストレスとなります。
そんななか、iDeCoの元本保証型商品であれば、元本が保護されている安心感をもって投資をスタートできるため、投資初心者にはおすすめです。
まずは元本を守りながら仕組みを学び、その上で段階的にリスク資産へのシフトも視野に入れていくとよいでしょう。
投資の知識を徐々に習得する中で、ゆくゆくは元本変動型の割合を増やすなど柔軟に対応していくと、長期運用で資産を大きく成長させられる可能性があるでしょう。
比較的年齢が高い人
50歳頃からiDeCoを始める場合、30代、40代と比較すると運用期間が短い分だけ大きなリスクを取るのは難しいと考える方が多いでしょう。
そのため、定期預金や保険商品などの元本保証型を中心に選択する傾向があります。
また、近い将来に年金受給をスタートする予定がある場合、相場の変動に直面して資産を大きく減らしてしまうと回復する時間が十分にありません。
ゆえに、元本が安定しており計画的に受取り額をイメージしやすい元本保証型商品は心強い存在と言えるでしょう。
資産の元本割れなどリスクを避けたい人
漠然とした相場変動への不安を強く感じる場合には、比較的リスクが低い商品を選ぶことで、資産の変動を目の当たりにしない、安定した資産形成に取り組めます。
特に、過去に投資で大きな損失を経験している人や、家計の余力があまりない人には、劇的なリターンを求めるよりも元本の安定を重視するという選択肢が現実的と言えるでしょう。
投資で“損をしたくない”と考える人も多いため、元本保証型を選ぶことで、心理的な負担を軽減させながら、長期運用に取り組むとよいでしょう。
将来準備できる金額を明確に把握したい人
元本保証型商品を活用した老後資金準備では、将来受け取れる資金額をある程度把握しやすくなります。
そのため、将来的な資金の計画を立てやすいという点は大きなアドバンテージになるでしょう。
元本変動型の商品を選ぶ場合、生涯のどこかで大きく増える可能性もありますが、思わぬタイミングで減るリスクも否めません。
特に、年金だけでは不足する生活費をある程度確保したいという明確な目標がある人には、計画的な積み立てが可能な元本保証型は選択肢として安心感が高いでしょう。
将来の生活費を見据えて必要額を計画的に積み立てたい人には相性が良さそう。
iDeCoの元本保証型商品と比較したい資産形成商品は?
iDeCoの元本保証型商品と類似した安全性のある商品や、異なる特性を持つ他の資産形成商品を比較してみましょう。
・NISA
・個人向け国債(変動10年など)
・定期預金
・低解約返戻金型終身保険
NISA
NISAは、少額から投資信託やETFを長期にわたって積み立てることを目的とした制度で、運用益が非課税になります。
元本保証はありませんが、厳選された投資信託が対象になっており、投資初心者でも比較的始めやすい点がメリットです。
iDeCoとは別に積み立てられるため、老後資金に加えて中長期的な資金形成を考える人には有効な制度と言えるでしょう。
ただし、NISAでの投資は値動きがあるため運用リスクはゼロではありません。
準備したい資金の目的ごとに、iDeCoとNISAの両方を活用することも検討しながら、バランスの取れた投資に取り組むとよいでしょう。
NISAについては、こちらの記事で解説をしています。
NISAを今から始めるのは遅い?2026年からでも間に合う理由や年代別の始め方を解説
個人向け国債(変動10年など)
個人向け国債は国が元本と利子を保証しており、比較的安全性の高い運用商品として人気があります。
特に変動10年タイプは、金利が市場金利に連動する形で変動するため、一定のインフレには対応しやすくなっています。
iDeCoの枠外で購入できるため、自分の資産の一部として分散投資を図りたい場合の選択肢としても有効です。
なお、満期前の売却も可能ですが、中途解約時のペナルティやそのときの市況によっては想定外の返戻結果になる可能性もあるので、購入時に条件を確認しておくとよいでしょう。
国債については、こちらの記事で解説をしています。
国債のメリット・デメリットとは?購入方法やその他の安全商品を解説
定期預金
銀行の定期預金をiDeCo以外で利用することで、流動性を確保しつつリスクを低く抑えることが可能です。
iDeCoに比べると優遇制度や税制上のメリットは少ないですが、急な引き出しが必要になった場合でも対応しやすい点が魅力となっています。
ただし、定期預金は金利が低いため、資産の増加は期待できません。
特に長期間にわたる定期預金で積み立ては、インフレが進むと実質的に元本割れに近い状態になるリスクも否めません。
金融機関によってはキャンペーン金利を設定している場合もあるため、キャンペーン情報なども確認しながら、こまめに見直しをすることで僅かでもリターンを向上させられるでしょう。
定期預金については、こちらの記事で解説をしています。
定期預金は本当に意味ないの?メリット・デメリットと賢い活用法を解説
低解約返戻金型終身保険
低解約返戻金型終身保険は、一定期間内に解約すると返戻金が大幅に少なくなる反面、保険料が安く抑えられており、将来的に貯蓄性に期待できる保険商品です。
長期で契約を継続する場合、安定性と保障を兼ね備えた使い勝手の良い選択肢となります。
ただし、中途解約のペナルティは大きいため、短期間で資金が必要になる可能性がある人には不向きな商品となっています。
支払う保険料に対して、どの程度の保障や返戻金が得られるのかをしっかり把握したうえで加入を検討する必要があるでしょう。
低解約返戻金型終身保険については、こちら
【FPが解説】低解約返戻金型終身保険とはどんな保険?メリット・デメリットや他の保険との違いを詳しく解説
変額個人年金保険
変額個人年金保険は、契約者が払込んだ保険料が投資信託などで運用され、その運用成果によって将来受け取れる年金額などが変動する保険商品です。
元本保証がない分、運用が好調であればリターンに期待できる可能性があります。
しかし、不調な場合には支払った保険料より受取額が少なくなるリスクもあるため、変動要素のある商品として、理解を深めてから加入する必要があります。
短期で結果を求めるものではなく、長期的な見通しを持つことが重要です。
また、保険の契約費用や運用手数料がかかるため、どの程度のリターンを期待できるか、リスクを負う価値があるのかを総合的に判断するようにしましょう。
関連記事
変額個人年金保険のメリット・デメリットとは?初心者向けにわかりやすく解説
まとめ
本記事では、iDeCoの元本保証型商品を中心に、メリットやデメリット、どのような人に向いているかを解説してきました。
運用商品を検討する際は、投資経験やリスク許容度、老後の資金準備の計画などに合わせて、複数の商品を比較検討しながら、ニーズに合った商品を選択するようにしましょう。
iDeCoの元本保証型の商品は、安全性の高さという強みがある一方、インフレや手数料による実質的な目減り、運用益が期待しづらいという弱点もあります。
ただ、税制優遇の観点から、iDeCoを老後資金づくりの柱として活用するのは、有効と言えるでしょう。
しっかりと自身のニーズに合わせた商品を選定し、ライフステージに応じて運用方法を見直すなど、柔軟な活用を心掛けましょう。
ただ、iDeCoをはじめ、その他保険商品など運用の選択肢は多いため、自分一人では決められないという人は、FPなどお金の専門家に相談して、アドバイスをもらうのがよいでしょう。
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