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  • 公開日:2026.3.18
  • 更新日:2026.3.18

犬のアジソン病とは?薬代や治療費の目安、症状・余命について解説

犬のアジソン病とは?薬代や治療費の目安、症状・余命について解説

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犬のアジソン病(副腎皮質機能低下症)とはどんな病気かを解説。症状や原因、治療方法、余命の目安、薬代や治療費の相場まで、飼い主が知っておきたいポイントをわかりやすく紹介します。

この記事の要約はこちら

・犬のアジソン病(副腎皮質機能低下症)は、副腎ホルモンが不足することで体調不良を引き起こす病気で、発症率は約0.1%と珍しい。
・主な症状は元気消失、食欲不振、嘔吐、下痢、体重減少などで、症状が出たり治まったりするため発見が遅れることもある。
・原因の多くは自己免疫による副腎の破壊とされており、プードルなど一部の犬種では発症しやすい傾向がある。
・治療は不足したホルモンを薬で補う方法が基本で、生涯にわたり薬の服用や定期的な血液検査が必要になる。
・適切な治療を継続すれば寿命を全うできるケースも多いが、毎月の薬代や検査費用など長期的な医療費の備えが重要になる。

「愛犬がアジソン病と診断されました」と言われると、「どんな病気なの?」「余命は?」「薬代はいくらかかるの?」と不安になる飼い主さんも多いのではないでしょうか。

犬のアジソン病(副腎皮質機能低下症)は、ホルモンが不足することで体調不良を起こす病気です。

発症率は約0.1%と珍しい病気で、適切な治療を続ければ寿命を全うできるケースも多いといわれています。

ただし、アジソン病は生涯治療が必要になることが多く、薬代が月2〜3万円程度かかることもあります。

この記事では

・犬のアジソン病とはどんな病気か
・治療薬と薬代の目安
・アジソン病の犬の余命
・飼い主が注意すること

についてわかりやすく解説します。

「診断されたばかりで不安」という方でも理解できるよう、できるだけ専門用語を使わずに説明していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

犬のアジソン病(副腎皮質機能低下症)とは

犬のアジソン病とは、副腎という臓器から分泌されるホルモンが不足してしまう病気です。
正式には「副腎皮質機能低下症」と呼ばれます。

副腎は左右の腎臓の近くにある小さな臓器で、体のさまざまな働きを調整する重要なホルモンを作っています。
このホルモンが不足すると、体のバランスが崩れ、さまざまな体調不良が起こります。

副腎の役割

副腎から分泌されるホルモンは、体を正常に保つために重要な働きをしています。

主なホルモンの役割は次の通りです。

糖質コルチコイド(コルチゾール)
ストレスへの対応、血糖の維持、代謝の調整などに関わる

鉱質コルチコイド
体内のナトリウムやカリウムなどの電解質バランス、水分量の調整に関わる

アジソン病では、これらのホルモンが不足することで体のバランスが崩れ、さまざまな症状が現れます。

アジソン病の2つのタイプ

犬のアジソン病には、主に次の2つのタイプがあります。

定型型アジソン病(約70%)
糖質コルチコイドと鉱質コルチコイドの両方が不足する

非定型型アジソン病(約30%)
糖質コルチコイドのみが不足する

どちらの場合も、不足しているホルモンを薬で補う治療が必要になります。

アジソン病は珍しいが注意が必要な病気

犬のアジソン病の発症率は約0.1%といわれており、極めてまれな病気です。

しかし、治療をしないまま放置すると

・重度の低血糖
・電解質の異常
・ショック状態

などを起こし、命に関わる危険もあります。

そのため、早期発見・早期治療がとても大切になります。

犬のアジソン病の症状

アジソン病はこれといった特有の症状が少なく、他の病気と見分けがつきにくいのが特徴です。

飼い主の感覚としては、体調不良の原因がなかなか分からず、アジソン病と診断を受けるまでに時間がかかるケースも少なくありません。

主な症状には次のようなものがあるので覚えておくと安心です。

アジソン病の主な症状
・元気がなくなる
・食欲不振
・嘔吐
・下痢
・体重が減っている
・脱力
・震え
・痙攣

これらの症状は他の病気でもよく見られため、アジソン病は気づきにくいのです。

もしかして、と思うことがあれば早めに動物病院に行くと安心ですよ。

体調の良い日と悪い日を繰り返すことが多い

アジソン病のもう1つの特徴は、体調が良い日と悪い日を繰り返すことです。

例えば、

・昨日は元気だったけど、今日はぐったりしている
・嘔吐や下痢が続いたと思ったら急に回復する

といったように、症状が出たり治まったりすることがあります。

このため、動物病院に行ったとしても「一時的な体調不良」と思われてしまい、アジソン病としての診断が遅れることもあります。

ストレスによる悪化

アジソン病の犬は、ストレスに弱くなる傾向があります。

例えば、次のような出来事がきっかけで体調を崩すことがあります。

・動物病院の受診
・ペットホテルへの預け入れ
・来客
・トリミング
・その他の環境の変化

本来、犬はストレスがかかるとコルチゾールというホルモンが増えますが、アジソン病では十分に分泌されないためです。

ショック状態(アジソンクリーゼ)

副腎の機能が大きく低下した状態で強いストレスが加わると、アジソンクリーゼ(副腎クリーゼ)と呼ばれるショック状態を起こすことがあります。

アジソンクリーゼになると以下のような症状を引き起こします。

・突然の脱力
・呼吸困難
・意識消失
・痙攣

アジソンクリーゼは緊急治療が必要な状態で、放置すると命に関わることがあります。

普段の症状と違い、明らかにおかしな症状が出ますので、気付いた際は急いで動物病院に連れていきましょう。

適切な治療を行えば回復するケースも多いので冷静に対応しましょう。

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犬のアジソン病の原因

犬のアジソン病の原因は、まだ完全には解明されていません。

ただし、多くの場合は副腎の働きがうまくいかなくなることで発症すると考えられています。

主な原因は次の通りです。

アジソン病の主な原因

・自己免疫による副腎の破壊
・副腎そのものの障害
・脳下垂体の異常

自己免疫による副腎の破壊

アジソン病の最も多い原因として、自己免疫によって副腎の組織が破壊されることで起こることが考えられています。

自己免疫は、本来自分の体を守る免疫ですが、自分の体の組織を攻撃してしまうのです。

この免疫反応によって副腎の組織が徐々に破壊され、ホルモンを作る能力が低下してしまいます。

アジソン病の約9割がこの「原発性アジソン病」といわれています。

副腎そのものの障害

副腎の病気や損傷によって、副腎が正常に働かなくなる場合もあります。

例えば、

・副腎の炎症
・腫瘍
・感染症
・外傷態

などが原因となることがあります。

これらも副腎皮質ホルモンが十分に分泌されなくなる原因となることがあるため、アジソン病の症状に繋がるのです。

脳下垂体の異常(二次性アジソン病)

副腎の働きは、脳にある脳下垂体という器官からの指令によって調整されています。

通常、脳下垂体は「ACTH(副腎皮質刺激ホルモン)」というホルモンを分泌し、副腎にホルモンを作るよう指示しています。

しかし、脳下垂体に異常があるとACTHが分泌されなくなり、副腎が正常でもホルモンが作られなくなります。

このタイプは二次性アジソン病と呼ばれます。

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犬のアジソン病になりやすい犬種

アジソン病は多くの犬種で発症することが報告されていますが、特定の犬種は「好発犬種」といい発症率が高いことが分かっています。

「犬の副腎皮質機能低下症の診断と治療」という論文によると、欧米では次のような犬種でアジソン病の発症が多い傾向が報告されています。

アジソン病の好発傾向が報告されている犬種

・プードル(全サイズ)

・ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア

・グレート・デーン

・ビアデッド・コリー

・ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ

・レオンベルガー

・ノヴァ・スコシア・ダック・トーリング・レトリーバー

・セント・バーナード

さらに、かかりやすい犬種のなかでも極めて発症率が高い犬種に、スタンダード・プードル、ビアデッド・コリー、レオンベルガーが挙げられます。

彼らは、遺伝性や家族性の発症傾向が示唆されているのです。

ただし、これらは主に欧米での報告であり、日本にはあまりいない犬種もいます。

次に、日本国内のデータを見てみましょう。

参考:竹内和義「犬の副腎皮質機能低下症の診断と治療」

日本での報告

日本で2013年に報告された11例の研究では、

・ミニチュア・プードル(45%)

・ウェルシュ・コーギー(18%)

で比較的多く見られたとされています。

また、2003年に報告された12例の調査では

・トイプードル

・マルチーズ

も含まれていましたが、明確な犬種好発性は確認されていません。

ただし、プードルは欧米・日本どちらの研究でもかかりやすいと出ているため、最も注意が必要かもしれません。

調査では、12例中11例が純血種の洋犬だったという報告もあり、犬種ごとの傾向については今も世界中で研究が続けられています。

参考:竹内和義「犬の副腎皮質機能低下症の診断と治療」

犬のアジソン病の治療方法

犬のアジソン病は、副腎皮質ホルモンが不足することで起こる病気です。

そのため、不足しているホルモンを薬で補う治療を行います。

主な治療は次の通りです。

アジソン病の主な治療

・副腎皮質ホルモンの補充療法
・定期的な血液検査によるモニタリング
・ストレス時の薬の調整

副腎の機能は回復しないことがほとんどです。

そのため、生涯にわたって治療を続ける必要があります。

薬の量が安定すれば体調は落ち着き、普通の生活を送れる犬も多いといわれているので、時間をかけて治療を行うと考えておくとよいでしょう。

定期的な検査で薬の量を調整する

アジソン病の治療は、ホルモンの量や電解質バランスを確認するために定期的な血液検査が必要になります。

治療を始めたころは検査の回数が多くなることがありますが、状態が安定してくると年に2〜4回程度の検査で管理できるようになります。

ストレスがかかるときは薬を増やすこともある

アジソン病の犬は、ストレスに弱くなる傾向があります。

そのため、ストレスのかかりやすい次のような状況では、ストレスが原因でホルモンの量が増えることがあります。

・手術

・ケガ

・感染症

・トリミング

・旅行や環境の変化

ホルモンの量が増えた場合、プレドニゾロンなどの薬を一時的に増やすことがあります。

具体的な対応は犬の状態によって異なるため、必ず獣医師の指示に従うことが大切です。

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犬のアジソン病の治療費はいくらかかる?

アジソン病は生涯にわたる治療になるため、薬代や検査費用などの医療費が継続してかかります。

具体的な治療費は犬の体重や治療方法によって変わりますが、代表的な治療薬であるフロリネフの場合、動物病院での価格は1錠200〜500円程度とされ、小型犬でも1カ月の薬代が2〜3万円程度になるケースが多いといわれています。

実際の治療費の例と口コミ1

アジソン病の治療費は、症状の重さや入院の有無によって大きく変わります。

例えば、クラウドファンディングサイトREADYFORの投稿では「昨年からアジソン病とわかるまでの治療費が約143万円かかってしまいました」と書かれていました。

実際に、飼い主さんは次のように語っています。

Hさん
Hさん

すみません、やってきたつもりではあったのですが、今はもう、今後、現時点での治療費を用意する事にいっぱいになってしまい、途中で治療を辞めたく、諦めたくないのです。
1年もアジソンの治療をしてこれなかった事は、花ちゃんの体力が持つのか、食事をとれなければ、鼻から管を入れ食事を入れていく方法も含め、日に日に変わる体調、自己免疫症によって皮質の破壊が生じます。。
このまま、諦められません。(原文ママ)

症状に気付いてからアジソン病の診断を受けるまで1年かかってしまうというケースはよくあります。

長期間サポートを続けてきたからこそ、治療を続けたい気持ちと費用の負担の間で悩んでいる様子が伝わってきます。

参照:READYFOR

実際の治療費の例と口コミ2

動物病院の口コミサイトでもアジソン病の治療費についての投稿があります。

こちらの口コミでは、検査や入院費を含めて81,000円の治療費がかかったと投稿されています。

口コミを見る限りでは、早期治療でも治療費が8万円を超えたことがわかります。

Uさん
Uさん

すぐに血液検査やその他必要な検査をしてくださり、アジソン病だということがわかりました。もう少し手当てが遅かったら、命も危なかった状態で緊急入院となり、4日後に無事退院しました。(原文ママ)

参照:Caloo

実際の治療費の例と口コミ3

こちらの口コミでは、24万円の治療費がかかったことが書かれています。

動物病院や診療時間(夜間・休日・祝日など)によっては、治療費が高くつく場合もあります。

それでも、早期治療ができれば順調に回復することが可能です。

たかしくん
たかしくん

小さな動物病院なら死んでた
高いし、(略)でも、24時間対応できちっとした検査ができる環境があるのも事実。(略)駆け込んで正解だった。

長期的に治療費がかかる病気

このようにアジソン病は

・毎月の薬代

・定期的な血液検査

・診察料

・症状悪化時の入院や治療

などが必要になるため、長期的に医療費がかかる可能性がある病気です。

診断されたばかりで不安に感じている飼い主さんも多いと思いますが、適切な治療を続ければ元気に生活できる犬も多いといわれています。

そのため、治療を続けるためにも、費用面の備えを事前にしておくことが大切です。

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犬のアジソン病の余命は?

犬のアジソン病は、適切な治療を続ければ寿命に大きく影響しないケースも多くなっています。

ホルモン不足が主な症状にありますが、今は薬で補うことができます。

そのため、薬を継続して服用し、定期的な検査で体調を管理していけば普通の生活を送りながら長く生きられる犬も少なくありません。

治療を続けることがとても重要

一方で、アジソン病は自然に治る病気ではないため治療を続けることがとても大切です。

例えば、

・薬を自己判断でやめてしまう
・薬の服用を度々忘れる
・検査を受けずに自己判断で薬を続ける
・体調の変化を見逃してしまう

といった場合、体内のホルモンバランスが崩れ、アジソンクリーゼという危険な状態になる可能性があります。

アジソンクリーゼについては先に解説しましたが、犬の体にも大きな負荷をかけることになるため、必ず獣医師の指示の下で治療を行いましょう。

ストレス管理も大切

何度も解説してきたように、ストレス対策は必須です。

これまで上げてきた原因だけでなく、おうちの中だけでも

・引っ越しによる環境の変化
・多頭飼いによるストレス
・外部音(車や電車など)が苦手
・飼い主が自分の望む距離にいない

などをきっかけに体調を崩すことがあります。

そのため、薬の継続と一緒にできるだけストレスの少ない生活環境を整えてあげることが大切す。

アジソン病の治療費に備えるならペット保険も検討を

犬のアジソン病は、生涯にわたって治療が必要になるケースが多く、薬代や検査費用などの医療費が継続してかかる病気です。

また、アジソン病が発覚するまでの通院費や、症状が悪化した時の入院や追加治療費も含めると、先に紹介したケースのようにトータル100万円がかかることも珍しくありません。

そのため、一部はペット保険の補償を受けられるとかなり安心できるでしょう。

ペット保険は、加入後にアジソン病を発症した場合であれば補償対象になる商品が多くなっています。

ただし注意したいのが、保険会社によっては

・更新時に特定の病気を補償対象外とする

・特定部位不担保などの条件がつく

場合があることです。

そのため、加入を検討する際は重要事項説明書や保険約款をしっかり確認することが大切です。

アジソン病のように長期治療が必要になる病気に備えるためにも、愛犬が健康なうちからペット保険について考えておくと安心です。

ペット保険アドバイザーでは、犬種や希望に合わせて1頭1頭に最適な保険をご案内しています。

「どの保険を選べばいいかわからない」という場合は、ぜひ下記から相談してみてください。

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ペット保険は必要?


ペットには公的医療保険制度がありません。

そのため診療費の自己負担額は100です。

もしものときにお金を気にせずペットの治療に専念できるよう、ペット保険に加入することをおすすめします。

また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。

ペットが元気なうちに加入を検討しましょう。

まとめ

犬のアジソン病は、副腎皮質ホルモンが不足することで起こる病気です。

症状がわかりにくいため発見が遅れることもありますが、適切な治療を続ければ寿命を全うできるケースもあります。

一方で、治療ではホルモン補充のための薬を継続する必要があり、毎月の薬代や定期検査などの医療費が長期的にかかる病気でもあります。

アジソン病は予防が難しい病気ですが、早期に診断され適切な治療を続ければ、愛犬とこれまで通りの生活を送れる可能性も十分あります。

愛犬の体調に少しでも異変を感じた場合は、早めに動物病院で相談することが大切です。

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