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●なぜ生命保険はいらないと考えるのか?その理由とは
●必要最低限の備えってどんな保障なの?
●掛け捨て?貯蓄?本当に必要な保険を選ぶためには
最近、保険不要論を唱えるインフルエンサーが増えているようです。
毎月負担する保険料を考えると、自由に使えるお金はできるだけ減らしたくないのが本音かもしれません。
とはいえ、保険大国と呼ばれる日本では「本当に生命保険はいらないの?」「一応入っておかないと不安な気がする」と迷う人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、そうした人向けに保険不要論の根拠を徹底的に解説します。
この記事の目次
なぜ生命保険はいらないと考えるのか?保険不要論の根拠5選
「生命保険はいらない」という意見が出てきた背景には、それなりの理由があります。
まずは、保険不要論を支持する人たちがどんな考え方をしているのかを理解するところから始めましょう。
保険のことは苦手という人にもわかりやすく解説するので、ぜひ自分のケースに当てはめて考えてみてください。
根拠①健康保険に加入しているので生命保険はいらない
保険不要論の根拠としてまず挙げられるのは、以下の2点です。
- すでに公的な医療保険に加入しているから
- 高額療養費制度があるから
日本では国民皆保険制度が採用されているので、誰もが何らかの医療保険に加入しています。
病院で健康保険証を提出するのをイメージするとわかりやすいでしょう。
これにより、医療費の自己負担額はそもそも3割以下になっているのです。
また、入院・手術などで高額な治療費がかかった場合でも、自己負担限度額を超えた分は高額療養費として払い戻しも受けられます。
高額療養費制度とは、1ヶ月に支払った医療費が所得や年齢に応じて定められた上限を超えた場合に、払い戻しを受けられる制度です。
仮に、がんの手術で医療費(保険適用分)が100万円かかったとします。
もし70歳未満で月収が約28万~50万円の場合、1ヶ月の自己負担上限額は以下の式で計算されます。
80,100円 + (1,000,000円 – 267,000円) × 1% = 87,430円
つまり、窓口で30万円支払ったとしても、後から約21.3万円が払い戻され、実質的な負担は約8.7万円で済むのです。
確かに、この情報だけを見ると生命保険に加入する必要はないように思えるかもしれません。
とはいえ、公的医療保険だけではカバーできない部分があることも事実です。
例えば、まとまった医療費が必要になっても、その支払いをするだけの備えができていない人もいるでしょう。
また、入院時の差額ベッド代や食事代などは自己負担です。
さらに、療養によって収入が途絶えた場合、その間の生活費も考えておかなければなりません。
こうした部分を自力で十分補えるかどうかは生命保険を考える上で重要なポイントとなります。
根拠②独身なら生命保険はいらない
独身で養わなければならない人がいないのであれば、生命保険は不要という意見もよく聞かれます。
確かに、独身の方が亡くなったとしても、生活に困る家族はいないため、高額な死亡保障を備える必要はないでしょう。
しかし、自分の生活を維持するための備えについては、独身の方も考えておく必要があります。例えば、病気・けが、介護、老後などのための資金です。
もし全く備えがない場合は、病気やケガで働けなくなった時などに、収入が減少し、
根拠③貯金があれば生命保険はいらない
生命保険は、もしものときに必要となるお金をカバーするのが役割です。
つまり、もともと万が一のことが起こっても困らない程度の貯金があれば保険に入る必要はないでしょう。
とはいえ、そのために十分な貯金をしている人は少数派です。
実際、総務省が公表している2020年の「家計調査報告」によると、厳しい現実が見えてきます。
例えば、2人以上の勤労者世帯における平均貯蓄額は1378万円です。
ただし、これができているのは3分の1程度の人たちだけで、貯金が100万円未満の人の割合が最大になっています。
正直、100万円未満のストックでは、急な病気やけがの備えとしては心もとないと考えられますかもしれません。
このことから、貯金を理由に保険不要論を唱えるのは、なかなか難易度が高いといえます。
出典:総務省「家計調査報告-2020年(令和2年)平均結果-(貯蓄の状況)」
根拠④他の商品の方が運用効率が良いため生命保険はいらない
生命保険には、掛け捨て型と貯蓄型という2つのタイプが存在します。
掛け捨て型の場合、支払った保険料は返ってきませんが、貯蓄型は保険料が割高にはなるものの、支払った金額の一部を積み立て・運用してもらうので、保険としての役割以外に貯蓄性もあるのが特徴です。
例えば、条件によって解約返戻金、満期保険金、年金などの形でお金を受け取ることができます。
しかし、生命保険で貯蓄を目指しても運用効率が悪いので、資産形成は他の手段を選ぶべきという意見も聞かれます。
確かに、生命保険よりも利率の高い金融商品もあるでしょう。しかし、貯蓄型保険と投資(株式や投資信託など)とでは、そもそも役割や目的が全く異なります。
投資は大きなリターン(スピード)を期待できますが、常にリスクが伴います。お金を積極的に「増やす」ことを目的とした、攻めの手段と言えるでしょう。
一方、万が一のことがあった時に備えつつ、着実に資産形成する手段が保険です。途中解約しない限り、契約時に決めた保険金額を満期で受け取れるという大きなメリットがあります。
どちらが良い・悪いではなく、目的に応じて使い分けることが重要です。
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根拠⑤滅多に多額の医療費はかからないので生命保険はいらない
保険不要論を主張する人の中には、そもそも入院・手術をするほどの事態は滅多に起こらない分、保険料が無駄になると考える人もいます。
また、医療技術の進歩により、必要な入院日数が短くなっていることも事実です。
例えば、厚生労働省の「令和2年患者調査」によると、平均入院日数は1987年の44.0日から、2020年には32.3日まで減少しています。
こうした状況を考慮すると、確かに生命保険に年間数十万円というお金をかけるのは無駄に感じられるかもしれません。
生命保険に加入する3つのメリット
生命保険に加入すると、以下のようなメリットがあります。
・さまざまな万が一に備えられる
・資産形成に活用できる
・生命保険料控除によって税金の負担を軽減できる
さまざまな万が一に備えられる
生命保険は、もし自分に何かあったとき、大切な家族が「お金のことで困らないようにする」ためのものです。
具体的には以下のような費用をカバーできます。
- 遺族の生活費
- 医療費
- 葬儀代
- 働けない間の生活費
例えば一家の大黒柱を失った場合、公的な「遺族年金」が支給されますが、それだけで元の生活水準を維持するのは困難なケースがほとんどです。
例えば、月30万円で生活していたご家庭で、遺族年金が月15万円だった場合、毎月15万円の赤字が発生します。
この不足分を補い、お子様が独立するまでの生活を支えるのが、生命保険の役割です。
資産形成に活用できる
保険には、万一の保障だけでなく、将来のライフイベント(お子様の進学、ご自身の老後など)に向けた資金を計画的に準備する機能もあります。
代表的なのが、「学資保険」や「個人年金保険」などの貯蓄型保険です。銀行預金との大きな違いは、保障と貯蓄を両立できる点にあります。
例えば、お子様の大学進学資金(例:300万円)を準備するために学資保険に加入したとしましょう。
毎月コツコツ保険料を支払っていきますが、もし途中で契約者である親御様が亡くなった場合、以降の保険料の支払いは免除されます。
しかし、契約時に決めた時期(例:お子様が18歳時)には満額の学資金を受け取ることが可能です。
生命保険料控除によって税金の負担を軽減できる
生命保険に加入していると、「生命保険料控除」を活用して所得税や住民税の負担を軽減できます。
生命保険料控除とは年間の払込保険料に応じて、課税対象となる所得から一定額を差し引ける仕組みです。
2012年以降の契約では、「一般生命保険」「介護医療保険」「個人年金保険」の3つの区分があり、例えば所得税の場合、それぞれ最大4万円、合計で最大12万円を所得から控除できます。
例えば所得税率が20%の方が、上限の4万円の控除を受けた場合、8,000円(=4万円× 20%)の節税が可能です。
生命保険の必要性が低い人
生命保険にはさまざまなメリットがありますが、加入してもあまり意味がない人もいるでしょう。
ここでは生命保険の必要性が高くない人の特徴を紹介します。
まず、いざというときも自分でまかなえるだけの貯蓄がある人は、生命保険の必要性が低いといえます。
基本的に、保険は万が一の事態が起きたときに金銭面で加入者をサポートするための商品です。
病気の治療費や働けなくなったときの生活費に困らないだけの貯金がある場合、保険を利用する意味はあまりないでしょう。
次に、扶養する家族がいない独身の人も、万が一の事態に備える必要性は高くありません。
ただし、生命保険は加入時の年齢が若いほど保険料が安くなるため、将来に向けて加入しておくのも賢明な選択です。
生命保険に加入したほうがいい人
続いて、生命保険に加入したほうがいい人の特徴を紹介します。
・扶養家族がいる人
・貯蓄が十分でない人
・相続税対策をしたい人
・老後に備えて資金を積み立てたい人
最初に、扶養家族がいる人は生命保険に加入しておくほうがよいでしょう。
大黒柱に万が一のことがあると家族に収入がなくなり、満足に生活が送れなくなります。
病気やケガで働けなくなる事態も想定して、がん保険や医療保険に加入することも検討しておきましょう。
次に、貯蓄が十分でない人も生命保険に加入するべきだといえます。
日本では健康保険や高額療養費などの制度が整っていますが、すべての治療費をカバーしてくれるわけではありません。
病気やケガで働けなくなったとき、医療費の自己負担分に加えて、収入減も大きな痛手となるでしょう。
貯蓄が十分でないと感じる人は、生命保険に加入して備えておくことをおすすめします。
続いて、相続税対策をしたい人も生命保険に加入しておくのが賢明です。
生命保険金には非課税制度があるため、相続税を節約できる可能性があります。
最後に、老後に備えて資金を積み立てたい人にも生命保険への加入がおすすめです。
本当に必要な保険は3つだけ?最低限備えておきたい保障とは
保険不要論には正しい部分もあるものの、人生には何が起こるかわかりません。
もしもの場合に備えて、必要な保障はしておこうと感じた人もいるでしょう。
しかし、いざ生命保険を検討しようと思っても、自分に合った保険をパッと選べる人はなかなかいないのも事実です。
そこでここからは、パターン別に大まかな保険の考え方を解説します。
亡くなった場合の保障
まずは、万が一のことがあった際、遺族の生活を保障する死亡保険について考えてみましょう。
死亡保険の保険金額は、家族構成によって差が出るのが特徴です。
例えば、先ほども説明しましたが、独身の場合は葬儀代程度の備えでも問題ありません。
しかし、養う家族がいる場合、死亡保障は手厚くしておきたいところです。
特に、配偶者が専業主婦(主夫)で子どもがいる場合、収入がゼロになるダメージは非常に大きくなります。
自分の年収の何年分という考え方や、が保障されれば安心か月々の不足金額から逆算する方法、お子様のために残したい教育資金から計算する方法など、さまざまな考え方があります。
いずれも残されるご家族がいくらあれば安心なのかという視点で考えるとよいでしょう。
一括で受け取る死亡保険とは別に、死亡や高度障害状態によって働けなくなった場合に、保険金をお給料のように毎月受け取れる『収入保障保険』という備え方もあります。
収入保障保険はいつまで保障してもらうかを選べるため、保険加入時に資金計画を立てやすいのもメリットです。
例えば、一番下の子どもが独立するまで、配偶者が年金をもらえる年齢になるまでなど、基本のセオリーが存在します。
死亡保険と同じく、独身の人や共働きで子どものいない家庭では少ない備えで足りることもありますが、
子どもがいる場合は公的な保障である遺族年金・障害年金でまかなえない部分をカバーできるようにしておきましょう。
これを機会に毎月の生活費を明確にしてみるのもおすすめです。
亡くなった場合の保障にいくら必要なのかを考えるうえで、葬儀代の目安を知っておくと役に立つでしょう。
一般的に、葬儀代は200万円程度かかるといわれています。
近年ではシンプル葬や家族葬を選ぶ人が増え、葬儀代が数十万円で済むケースも多くなりました。
しかし、大人数で行う一般葬にはやはり100万円以上の費用がかかります。
自分の葬儀代として、万が一に備えて200万円程度は用意しておきたいところです。
なお、2019年の法改正によって故人の預貯金から相続人が一定額を引き出せるようになりました。
ただし、一つの金融機関から引き出せる金額には上限があります。
そのため、生命保険に加入しておき、保険金という形で葬儀代を用意できるようにしておくのが賢明でしょう。
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収入保障保険はやめたほうがいい?デメリットや就業不能保険との違いも詳しく解説
働けなくなった場合の保障
死亡するリスクだけではなく、怪我や病気で働けなくなるリスクにも備える必要があります。
死亡保険は、死亡や高度障害に備える保険ですので、働けなくなったとしても全く保険金が受け取れないケースもあります。
そのようなケースに備える保険に『就業不能保険』があります。
もし、あなたが働けなくなった場合に、生活費がどの程度不足するのか、公的保障でどの程度まかなえるのかといった視点で、その不足分をカバーできる程度の保険に加入しておくと安心です。
就業不能保険は、もしご自身が働けなくなった場合に、どの程度の公的保障が受けられるかだけではなく、ご家族からの助けが借りられるかでも必要な金額は変わってきます。
例えば、共働きで家族の収入だけでも生活できるのであれば、あえて就業不能保険に加入する必要はないといえます。
それらを加味して、どの程度不足するのかという視点で保障を考えてみましょう。
死亡保険は保険金を一括で受け取るため、お金の使い方は遺族が管理しなければなりません。
一方、収入保障保険であれば、死亡や高度障害状態によって働けなくなった場合に、保険金をお給料のように毎月受け取れます。
また、収入保障保険はいつまで保障してもらうかを選べるため、保険加入時に資金計画を立てやすいのもメリットです。
例えば、一番下の子どもが独立するまで、配偶者が年金をもらえる年齢になるまでなど、基本のセオリーが存在します。
死亡保険と同じく、独身の人や共働きで子どものいない家庭では少ない備えで足りることもありますが、
子どもがいる場合は公的な保障である遺族年金・障害年金でまかなえない部分をカバーできるようにしておきましょう。
これを機会に毎月の生活費を明確にしてみるのもおすすめです。
就業不能保険についてはこちらで詳しい解説をしています。
就業不能保険は支払条件が厳しいってホント?加入すべき人の特徴は?
長生きした場合の保障
「人生100年時代」といわれる日本では、長生きリスクへの保障も考える必要があります。
実際、2019年には金融庁の「老後2000万円問題」が話題となりました。
定年後の夫婦が95歳まで生きるには約2000万円が不足するというのがその内容です。
これは、平均的な収入・支出の状況から、公的年金のみでは毎月約5万円の赤字となるという試算が根拠にあります。
1年間で60万円不足するため、30年分で1800万円必要となるわけです。
こうした不足分に対しては、年金保険や養老保険でカバーするのが有効でしょう。
年金保険は、60歳や65歳まで支払う保険料の一部を積み立てて老後に受け取るタイプで、複数の種類があります。
養老保険は死亡保険金と満期保険金が同額の保険です。
例えば、25年間の保険期間で1500万円の保険金とした場合、
その間に亡くなった場合だけでなく、25年間生きて満期になった場合も1500万円が受け取れます。
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本当に必要な保険だけに加入しよう
日本人は世界的にも「保険好き」とされ、約8割の人が何らかの生命保険に加入しているといわれます。
しかし、その中で本当に必要な保険だけを選べている人はごく一部です。
人によっては、何となく付き合いで加入した、選び方がわからなくて保険屋さんに任せっきりになっているということもあるかもしれません。
保険は、必要な保障の考え方さえわかれば、無駄なく活用できるようになります。
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